見出し画像

子供に親が伝えることはHOWでいい

15秒で分かる今日のポイント
〇映画「彼らが本気で編む時は」に子育てのヒントを得た
〇子供が何らかのトラブルを抱えたとき「WHY(なぜ)」ではなく「HOW(どうやって対処するか)」を教える方が重要
〇「HOW」とは、起きてしまった問題の「解決法」を教えるのではなく、「(子供自身が)どうしたい?」を問い、「(自分なら)どうするか」を伝えること

■近頃観た映画で考えたこと

すごい遅ればせながら、先日一人で過ごした週末に、「彼らが本気で編むときは」を鑑賞しました。

ご存じの方も多いと思いますが、生田斗真君がトランスジェンダーの「りんこ」を演じている映画です。

物語はシングルマザーの母親に置き去りにされた11歳のトモが叔父のマキオの家に居候することになるのですが、そこには恋人のトランスジェンダーであるリンコがいて、不思議な共同生活が始まるという話。

最初はトランスジェンダーに偏見を抱いていたトモですが、母親にはどれだけ求めても与えてもらえなかった愛情をリンコに注がれることで、気持ちが変わっていきます。



■WHYではなく、HOWが大事

この物語の中で、リンコを侮辱したクラスメートの母親に、トモがスーパーで洗剤をかけるシーンがあるのですが、そのあとのリンコの接し方にハッとするものがありました。

リンコは「どうしてあんなことしたの?私のこと何か言われた?」と聞くのですが、何も答えないトモにそれ以上問いただすことはなく、自分は怒りを感じたときに相手に怒りをぶつけるのではなく、ただひたすら編み物をしているんだよ、と打ち明けます。

つまり、WHY(なぜ?)を問うのではなく、「HOW(どうやって対処するか)」を伝えるわけです。


その後、トモは同じように強い怒りを感じたとき、リンコの横で編み物をし、ぐっと耐えるようになります。



■子供のトラブルに直面したとき

子供って時に友達との間にトラブルを生じさせたりしますよね。

取っ組み合いのけんかをしたり、モノの貸し借りでもめたり...

そんなとき、もちろん「なんでそんなことになったの?」とまずは問うと思います。

それは子供の気持ちを理解するうえで大事なことだと思います。

仮に子供がなぜそんなことになったのか、などの理由を言うことができたとしても子供の気持ちを100%理解することはまず不可能です。

「なぜ」をうまく説明できないこともあるでしょう。でもそれで、それ以上問いただす必要はないと思うのです。

やはり、聞いたところで子供の気持ちを完全に理解することはできないので。


生きてきた人生経験が違いますし、子供が置かれている環境はどれだけ努力してもわからないので。

それであれば、「なんで?」を問うこと以上に大事なのは、起きてしまった事実に対して、How=「どうやって問題に対処するか」かもしれないですよね。



■HOWは「どうしたい?」+「自分ならこうする」の組み合わせで

起きてしまったことに対して、「どうしたい?」

例えば、「友達に謝りたい」「仲直りしたい」「悔しい気持ちを伝えたい」など、「どうしたい?」に対しては色々な返答があるのですが、じゃあそれをするためにはどうしたいか一緒に考えます


でも、その答えがなかなか出てこない時、

その時に、「こうしたらいいんじゃない?」というアドバイスではなく、「自分ならこうするな」というのを伝えるのは、1つのヒントになるのではないでしょうか。


人生経験も違うし、子供の置かれている環境はわからないという前提で、自分ならどうするか。

あとは子供の出方にまかせればいい。


子供が悩んでいるときに子供の自主性に任せるのはつらいものですが、これも親の鍛錬なんだろうな、つい「なんで?」「どうして?」と問いただしてしまいがちな自分への自戒の念も込めて。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?