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エスコンフィールド新駅〜北広島市は騙されたのか〜

こんばんなまらステ💚Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ⭐️

北海道日本ハムファイターズの本拠地、エスコンフィールドHOKKAIDOというかきたひろしまベースボールパークにアクセスする新駅については、JR北海道による当初案の建設費が120億円前後になり北広島市が却下、

90億円程度の新案が出てきて、これでも高過ぎるだろという話だったけど、結局北広島市が折れたみたい。

なぜこんな大都市圏並みの設置費用が発生するのだろう。

当初JR北海道が考えていた駅は、真ん中に両方向兼用のホームがあり(島式ホームと呼ばれる)、その両脇に特急などの通過レーンがあった。

試合日の増発用に引き上げ線を用意し、かつ停車レーンも6両編成に必要な120mを大きく超えて500mほどある。

千歳線はエスコンフィールドのところでちょうどカーヴしてるんだけど、カーヴで少し隙間が空くところを活用して引き上げ線を用意するため、エスコンフィールドよりもだいぶ札幌寄りにホームが置かれる。

そのためエスコンフィールドまで徒歩5分かかるけれど、近辺に養護学校や福祉施設がありそこの便宜を図っているとも言われていた。

建設費もそーなんだけど、島式ホームで札幌方面と千歳方面の乗客が混在するため動線的にも問題がある。

圧縮案はそのカーヴのスペースを利用して、札幌方面と千歳方面のそれぞれにホームが置かれる。(相対式ホームと呼ばれる)

そして内側に特急などの通過レーンが設置され、停車レーンは相変わらずクソ長い。

引き上げ線は置かれず、隣の北広島で折り返すことにして、今の北広島は3番線でしか札幌方面に折り返せないのをスイッチを新設して2番線でも折り返せるようにするのだという。

これにより120億円程度から90億円程度に工費が圧縮されたほか、徒歩5分から4分になり球場に少し近くなること、それに相対式ホームになったことで札幌方面と千歳方面の動線分離が図られることになった。

けれどもまだ高いし、まだ遠い。

小池都知事の満員電車ゼロ政策のブレインとして知られる鉄道コンサルタントの阿部等氏の案は、もっとシンプルでカーヴより千歳寄りの球場に最も近くなるところに通過レーンや引き上げ線のない単純な相対式ホームを置く。

また、試合終了後は札幌方面行きのホームに直接入れるようなゲート構造にする。

折り返しは北広島の次の駅島松の現在使われていない旧4番線で行ない、線路が長いので6両編成✖️3本を留置しておけるのだという。

阿部氏は工費20億円、工期2年を謳っている。

北広島市が受諾した現在の修正案は、当初案を多少なりとも阿部氏案に寄せたものであり、JR北海道は阿部氏案をある程度は参考にしていると思われる。

阿部氏案にしたところで工費は倍以上しそうだし、工期も5年からの短縮は難しそう。彼の主張は常に飛躍が多く、片耳だけ貸せばいい。

だけど、方向性としては阿部氏案の方が遥かにいい。

じゃあ何でJR北海道は阿部氏案を素直に呑めないのか。

JR北海道がこだわり続けているのは通過レーンの存在で、かつ停車レーンがホームを遥かに飛び出してクソ長いこと。

これが故にカーヴを活用して球場まで遠くなっている。

JR北海道は観戦客の乗降に時間がかかるため、その間に特急・快速・貨物列車が追い越して運行オペレーションに支障をきたさないようにするというけれど、

であるならば少なくても停車レーンは120mでいいわけで、その分だけ工費を圧縮できたはず。

停車レーンをクソ長くしている理由は、ここに貨物列車を停めて特急や快速に追い越しをさせたいから。

新千歳空港の需要増大に加えて、貨物列車の需要も増えている。

また、再来年にTSMC🇹🇼やサムスン電子🇰🇷に対抗するために設立された国産半導体メーカーであるラピダスの巨大な工場が千歳市の旧美々駅近くにでき、恐らく美々の札幌寄りのところに新駅が設置されると思われる。

千歳線は今後もますます過密化することになるのは確実で、JR北海道としては貨物列車の追い越し設備の設置が急務。

しかしながら、2017年頃までエスコンフィールドの少し札幌寄りのところに西の里信号場という追い越し設備を持っていたんだよね。

貨物列車が通過待ちをするほどの長さはなく、どちらかというと普通列車が貨物列車を待っていた。

それを無くした時点では今の状況を予見できてなかったんだろーね。

んで、新球場の話が舞い降りてきたからJR北海道としてはじゃあ西の里信号場の実質的な復活をさせてしまおう、と目論んだわけ。

設置費用は北広島市が負担してくれて、旅客収入も相当取れるんだから夢のようなシナリオ。

ただ、それが阿部氏にバレてしまったんだなぁ。

そりゃそーだ、提案自体は荒唐無稽なものが多いにしても、JR東日本の民営化1期生であり、経験も知識も相当に豊富な方なんだから。

西の里信号場を復活するにしても、線路は昔より延ばさなきゃいけないのでそれなりの費用も工期も必要になるため、

球場新駅にその機能を持たせることに合理性はあるといえばある。

でもその差額費用は本来、JR北海道が負担しなきゃダメな話。

だけど、北広島市はそこにメスを入れず合意に踏み切ってしまった😭

でもね。

北広島市はJR北海道の奸計を本当に見抜けなかったのか、わかってても呑んだのかは何とも言えない。

北広島市が市運を賭けて取り組んだ球場誘致は今のところは成功している。

試合は常に多くの人が入っており、試合日以外も買い物や飲食客が入っている。

当別町と札幌市にある北海道医療大学の誘致にも成功し、少なくとも平日は相当な人口がここで過ごすことにもなるし、病院もやってくるから通院者も来る。高齢者を中心に病院の近くを求めての転居もありそう。

だけどね、球場の誘客は試合観戦の有無を問わず、今年は目新しさがあるから成り立っている。

北海道日本ハムファイターズは現在ティームとしては低迷期にあるし、いい若手選手は出てきているけれどダルビッシュ有投手や大谷翔平投手クラスの集客力を持つ選手はまだいない。

今年はすべての主催試合をエスコンフィールドで行ったけど、来年以降は函館・旭川・釧路や旧本拠地の東京ドームでの試合を復活させる可能性が高い。文京区や山手線の北側はファイターズファン多いんだよ。

目の前に駅のない現在、札幌中心部で17時に終業した人は平日18時のプレイボールに間に合うのが難しいから、満足度の下がる途中からの観戦か半休を取ることになり、また22時に試合終了した場合札幌の家にたどり着くのは23時を過ぎる。このような状況はサステイナブルとはいえない。

北海道医療大学だって学生数や受験者数の減少を跳ね返すべく当別町よりも札幌や新千歳空港に近いところに移転するわけで、新駅ができなければ経営に響く。

新駅の設置にはもう時間をかけていられないんだ。

阿部氏のいう工費2年が実現するなら、阿部氏案を掲げて闘う時間はまだあるけど、それは多分無理だしね。

目の前のコストに拘泥するより、時間を買った方が得策、という考えもあったんじゃないか。

もしかするとこの決断で更なる民間投資を呼び込める可能性もあることを思えばね。

したがって北広島市はJR北海道に騙されたフリをしている可能性もあるかなと。

JR北海道は快速エアポートを新駅に停めないつもりらしいけど、新駅できたら北広島まで歩く人なんかいないでしょ。

最寄り駅の分散って、所要時間にそれほどの差がなかったり、他の路線であったりと、遠い駅に歩いて行くだけの価値があるときにはじめて成立する。

例えば東京ドームなら後楽園・春日と水道橋以外で飯田橋へ歩いて行く人がそこそこいる。10分そこら歩けば後楽園や水道橋に乗り入れない東西線や有楽町線に直接乗れるからね。

福岡PayPayドームは最寄りの唐人町駅自体がそんなに近くないけど、その隣の西新駅へも誘導している。10分以上の差はあるけれど、西新自体が繁華街であり、路線バスの拠点でもあるので需要があるわけ。

北広島は多少居酒屋はあるくらいで、西新とは比較にならないし、球場からの距離は西新よりさらに遠い。

仮に快速エアポートを球場新駅に停めないにしたら、普通列車やシャトル快速を相当増発しないといけないから、お金のないJR北海道にとってはかえって負担大きくなるよね。

快速エアポートの臨時停車である程度賄う方が現実的だよ。

別問題として千歳線は快速エアポートが1時間に5本に対して普通列車が2本とかおかしなことになってるので、これは是正されなきゃいけない。

北広島までは5本、以南2.5本(24分に1本)にするか、レピダス新駅または苫小牧まで5本にして北広島で必ず接続させる代わりに快速エアポートは恵庭・千歳を通過してもいい。

1本の電車は800人程度の定員なので快速エアポートと普通列車、それに北広島か島松に待機させていた臨時列車を合わせて1時間に18本走れば、球場新駅から新札幌までの数分だけ150%台の混雑を享受するなら2万人以上運べてしまう。充分でしょ。

そして試合開始時間前の札幌発、試合終了時間帯の札幌行き特急列車を停める必要はないけれど、その逆は必要だと思う。

帯広とか室蘭の人に観に来てもらわなくてどーすんのよ。

とりあえず北広島市がお金を出すことはもう決まった。

ならば、新駅を契機にした民間投資の呼び込みとともに工期の遵守・短縮を監視する必要がある。

この闘いが北広島市の将来を本当に左右するんだから。

それじゃあバイバイなまらステ💙厚沢部煮切でしたっ✨



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