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『あと一歩』が欲しくてたまらない。

なんだか今日は、胸のあたりがグググと苦しい。たまにこんな日がある。

こんなふうになるのは、じぶんの現状に悩んでいる証拠だ。ただわたしは、悩むことではなにも解決しないのを知っている。だから今、なぜ苦しいかを考えてみた。

ワアっと、仕事のことが瞬時に浮かぶ。毎日絶えず考えているけれど、たまにズシーンと重さを感じる。『重さ』というのは、責任とかではなく、『本当にそれで良いのか?』って不安だ。わたしはいま、不安なのだ。

ヘラヘラとしているから楽観的にみられがちで、最近はもっぱらオモテに晒すのも控えているが、わたしだって人間だ。毎日なんらかの不安を感じずにはいられない。あなたもきっとそうだろう。

特に不安定な夜のことは、その憤りの熱量を文章に押しつけて、幾度となくやり過ごしている。今日も、そんな夜でして。


『この不安の正体はなに?』
『なんだと思う?』
『たくさんあってこまっちゃうな』

誰かと会って吐き出す気力も今日はなく、自問自答のみがここにある。

『パッと思い浮かぶこと』
『ん〜、一貫性かな』

そうかもしれない、というか、そうだ。わたしは今、じぶんの仕事の一貫性に、不安を抱いている。

わたしはwebライター。でも、いま手をつけている仕事に一貫性は無い。もちろん、仕事を始めたばかりでいろんな仕事を振ってもらえるのはとてもありがたく、1年目は多方面に目を向けていたいから、どれも楽しんでやっている。

しかし、心のどこかで『一貫性を持たせたい』と焦るじぶんがいるのも確かだ。さらには『果たして、一貫性を持たせることができるのか?』という不安も付随している。

というのも、わたしには興味過多の気質があり、ひとつのことにのめり込むことがあまり得意ではない。それもあってフリーで仕事をし始めたものの、『〇〇に特化している』『〇〇といったらこの人』が強みであることを知った。

それなのに、わたしには『一貫性』が無い。ゆっくり模索すればいいのかもしれないが、なんでも興味があるからこそ、いつのまにか路頭に迷ってしまいそうだ。経験上その可能性が無くは無い、ので、こわい。

特に、この業界は広いのだ。飛び込んでみてよくわかったが、ライターの仕事は、あまりにも幅広すぎる。だからこそ、せめて1年後にはナニカひとつ持っておきたいと考えた。

その時が来れば、あと一歩が踏み込めるのだろうか。



『あとは?』
『あとは、質。』

質。

わたしには、質が足りない。

いやいや当たり前だろ、と思うかもしれない。でももっと具体的に言うと『質が良いというのは結局どういうことかわからない』のだ。だからずっと、質が足りない、と思う状態が続いている。

これもまた、幅広いライティングの世界ならではだ。例えば、SEO記事の質と、取材記事の質の論点は、異なる。

ライターのアルバイトを始めたてのころ、よく、文章に対するフィードバックをもらっていた。それは目に見えてよくわかる『正誤』で、その通りに修正すれば文章の『質』は上がる。だから必死に、フィードバックをじぶんのモノにしていった。

次第に、初歩的な文章そのもの(あるいは記事)の『正誤』はわかるようになってきて、今度は自ら、文章や伝え方に関する本を読み漁りはじめた。


だいぶ読んだ気がする。
実際に、だいぶ読んだのだ。

けれどわかったことと言えば、『同テーマの本って7割方おなじことが書かれているんだなあ』ってことと、文章の質とは文章そのものの問題ではないのだということ。

そうなってくると、困ってしまう。つまり『文章そのもの』なんてのは、正直、義務教育で習ったことができていればそれでいいのだ。確かに、読んで意味が伝わるのなら、文章の機能は十分に果たしている。

ただ、わたしが目指しているのは、その先だ。『意味が伝わる』だけでなく、じぶんの想いをシッカリ伝えたり、モノゴトを適切に論じたり、読み手が行動するきっかけになるような文章。

そういった文章ではどうやら、じぶん自身の(思考の)質が問われるらしい。


じぶんの質。

ああ、だから結局、どういうことだってんだ。もうそこに正解はない。ひとつ言えるのは、わたし自身が経験を積んでいくしかない、ってこと。だからずっと考えて、考えてはいるのだが、不安になる。これじゃ足りないって思う。


鉄棒のさかあがりみたいだ。わたしは鉄棒に手をかけて、勢いよく回ろうとしている。でもだめ。もうひといきでクルリと回れるが、どこに、どうやって力を入れたらいいのかがわからない。あと一歩なのに。そんな状態。



もう、『あと一歩』を逃したくない。

そんな気持ちでいっぱいなんだ。そうか。だから、不安になって仕方がない。

わたしは、あらゆる場面の『あと一歩』を捨ててきた人間だ。『はじめの一歩』は得意でも、『あと一歩』が足りない。思えば、人生ずっとそんな感じなんだ。ほんと、悔しいな。もしまた捨ててしまったらどうする?いや、捨てない。

わたしはいま、『あと一歩』が欲しくてたまらない。



でもその『あと一歩』を与えられるのは、後にも先にもわたしだけ。ああもう、やるっきゃないじゃん。

せめて、天気くらいは晴れやかにいてくれよ。

ふつうの暮らしを愛しながら、 東京のすみっこで猫たちと生活してます。 おいしいごはんとお酒が好きで、映画をたくさん観る🎥 年内に登山と釣りがしたい。