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居酒屋まるいの素晴らしき料理たちよ…そしてレバ刺しに思いを馳せる。

先日久々に友人にバッタリ会いまして。彼女は食べ物に特化したインスタグラムを開設していました。その中に私が大好きな居酒屋「まるい」の写真がUPされているのを見つけて…う、うらやましい。気付いたら2年以上行ってないな…というわけで本日は押上の名店「まるい」の思い出です。


コロナ禍で行きづらくなった場所に居酒屋がある。店が休業したり、酒類の提供が20時までという規制がかかったりと、なんとなく足が遠のいてしまって2年以上が経つ。

 酒場好きにはいろいろなお店を回る人と、なじみの店を作ってじっくり付き合うタイプの人がいるが私は後者の方だろう。そのきっかけとなった店が「まるい」だ。

 押上駅から歩いて10分弱。路地裏の目立たぬ場所にその店はある。テレビなどの取材は受けずとも連日お客さんがあとを絶たない人気店だ。

 事情により今では食べられないメニューもあるが、当時を思い出しながら私がいつも頼む一品を紹介したい。ホルモン中心のメニューは豊富で、そのどれもがおいしい。お肉とお酒が好きな人には天国だろう。

かつてこの店の名物はレバ刺しだった。「だった」というのは、2012年にユッケなどの生モノの提供が規制されたからだ。

この店を訪れた客は必ずと言っていいほどレバ刺しをオーダーした。あまりに新鮮だったため偵察に来たのだろう、居酒屋を営む人が一口食べて無言になってしまったこともあった。

ああ、懐かしや…まるいのレバ刺し(現在は提供されていません)


新鮮なレバーは親牛と仔牛の二種類で提供される。脂ののった親のレバーと、プリップリな子のレバー。私はいつも両方頼んだ。

まずその見た目に圧倒される。一切れがまるで札束のような厚さでドーンと出てくるのだ。これをごま油と塩をたっぷりつけて口に運ぶ。その勢いでビールをクイッとあおった時、こめかみのあたりがクワ―ッと…幸福感があふれだす。

そしてお次は馬刺しだ。マスターの厳選したかたまりが奥の冷蔵庫からドーンと出てくる。それを包丁でサクッサクッと小気味良く切ってお皿に並べる。醤油におろしニンニクをつけて食べると、サラッとした食感のあとに旨味が口の中へ広がっていく。九州出身の友人を連れていった時には「こんな馬刺し食べたことない」と絶賛した。ここは芋焼酎のロックが正解だ。

厨房はマスターが一人で切り盛りする。料理が出るまでに時間がかかるときもしばしば。しかしまるいの料理は待つ価値のあるものだと知っているから、誰もせかさない。

私は忙しく動くマスターを見るのが好きだ。汗を拭きながら、笑顔で「お客さん、もう出ますから」なんて言われると嬉しくなる。
奥さんの漬けた古漬けはお酒がぐいぐい進む。お二人の掛け合いも見ていてホッとするひとときだ。当人たちは忙しくてそれどころではないとは思うが…。

出されたものがすべておいしいと全メニューを制覇したくなる。それだと腰を据えて通わざるをえないのだが、だいたいいつものメニューで終わることが多い。大人数で来ていろいろ注文するのがいい。

書いているとやはりこのお店のことを考える。落ち着きを取り戻したら真っ先に行こうと思う。ボトルキープの芋焼酎、早く飲みたいな。

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