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江戸の季節の行事と現代メディア【新人読書日記/毎日20頁を】(68)

『歌川広重の声を聴く』、21〜40頁、読了です。

第I部の第1章では広重の生きた江戸について紹介されています。「季節の行事を楽しむ人々」という節に、当時の庶民は浮世絵のような、挿絵と説明文が載った出版物を参照しながら、余暇の予定を立ててお花見などの季節の行事を楽しんでいたようです。まさに200年後の私たち現代人の休日の過ごし方と変わらないとも言えるでしょう。

ただ、情報を得る媒体は伝統的な浮世絵から、写真や動画に移り変わっただけです。宣伝の角度から考えれば、例えば、観光地の写真と動画はリアルといえばリアルなものの、撮る人の腕にもよりますし、また、加工されすぎた写真を信じ込んで現地に行ったらがっかりしたといった「事故」もしばしばあるようです。逆に、現実そっくりではない絵の方が、受け手に想像する余白を残して、それはそれで面白いと思います。


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