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正解のない問いを問い続ける

 学校は、正解のない問いを問い続ける学びの場です。
 予測困難な社会を生き抜く力は、「今」の正解をどれだけ覚え、点数で測れる力をどれだけ身につけても、10年後の多様な社会では役に立ちません。  
 一瞬一瞬、社会のニーズは変化します。「世の中いつ何が起こるか分かれへんで」が現場での口癖でした。

 社会はこれだけ変化し続けていますが、現場の授業はどれだけ変わったでしょうか。
 先生の持つ正解をゴールに、自ら進んで取り組む自主的な子どもの力を育てていないでしょうか。
 先生の問いに、「はい」と答える子どもを育てていないでしょうか。
 指示や号令どおりに動く子どもを育てていないでしょうか。

 ユニクロのリーダーが、「安定は衰退の前兆」と語っていらっしゃいました。学校も安定を求めていないでしょうか。
 社会に出て「生きて働く力」をつけるために義務教育があるのですから、これまでのように自主的な子どもを育てていては社会のニーズにフィットしません。

 主体的な子どもの姿とはどのような姿なのかを職員室のみんなで対話してみませんか。
 自主的と主体的は大きく違います。「主体的」という言葉の持つ意味を全教職員が共有して、初めてチーム力が生きてくるのではないでしょうか。

次回は8月1日(火)更新予定です。

初出:『教職研修』2019年5月号、10頁。


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