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在学時に手を焼いた生徒が社会に出て揉まれて母校訪問しにきた話

Twitterなどでは、小学校の先生の絶対数が多いように感じていて、小学生が卒業して中学生になり、母校の小学校を訪問してくるものの、あんまり相手にされない、相手にしないというようなものを度々見かけるような気がしています。もちろん、その逆の発信もありますが、ネガティブなものが記憶にどうしても残ってしまっています(自分だけ?)

年齢によって発達段階や社会の中で置かれる状況が異なるから、今回の私のようなポジティブな話題として提供(共有)できることもあるのだと思います。

さて、今回ご紹介する卒業生、まぁ、いわゆる手を焼く生徒ではありました。なかなか自分に対しても真摯に向き合うことができず、手も抜くし、他責思考だし、反抗するし‥
これは、我々教員に対してだけではなく、ご家庭内でも親に対しても同様の態度を取っていたようです。
(もっとも、この程度のことは大なり小なり誰にでもあることだとも思いますが‥)

しかし、高校生は(特に進学校の生徒にとっては)絶対に避けられないものがあります。

そう、大学受験です。

こればかりは、避けて通ることはできませんし、自分自身の人生がかかっています。

昨今は推薦入試や学校選抜型なども増え、年内に進路が(大方)決まってしまう生徒も増えてきました。一方で、そういう選考にそもそも出願できるのは成績(も素行も)基本的には良い生徒ばかり。お世辞にも今回ご紹介している生徒は良いとも言えません(悪くもないのですが)。

さて、そんな生徒でしたが卒業して数年経ってから、ふらりと母校の行事に顔を出しに来ました。そのついでに、わざわざ私のところまで会いに来ました。

当時、いろいろと苦労した記憶も蘇り、最初は少し身構えるような気持ちもあったのですが、わざわざ来るのも珍しいな、と思いつつ近況報告などの情報交換もすることに。

話をしていくうちに、それなりに苦労も経験したようです。在学時に感じたトゲというか、トガッた感じはかなり鳴りを潜めていました。また、以前よりも周囲に対して配慮したりするような「視点」の変化とか「視野」の広さみたいなものも備わってきていたように感じました。

その中で、少し意外だったのは、目標に向かって努力をしているということ。その目標も自分で見つけて、自分で設定して、計画とか道筋もしっかりと立てていたことです。

在学時、自分に対してもそこまで真摯に向き合えず、他責思考も強かった生徒だけに、成長した姿が見れて、話が聞けてよかったと感じました。

自分が関わっている校種が高校だからというのはあるでしょう。しかし、変化と成長が感じられて印象がいい方向に変わった卒業生の母校訪問でした。

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