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【私小説43】本音を言ったらさようならの続き

その後いつだったか放課後の教室にかなピーとゆかいなうんこ達がいた。私は廊下に居て、教室に忘れ物を取りに行きたかったのだが、教室に入るのが少し怖くて(ボコられそっ)理由は告げずに当時担任だった丹波氏に忘れ物を取ってきてくれないか、と頼んだ事があった。なんて横着なんだと思われるところだが。丹波氏はこう言った。
「あなたが自分で、あの子達とこういう風になりたくてこうなったんだから自分で行かなきゃダメだよ」と(え、そうなの?つかこの一連の揉め事知っとったん?だったらなんとかできんかった?もしかしてお前もウンコなん?きったなっ)
 
私に先生はいない。
 
丹波氏は5、6年時の担任で、つまり卒業をこの男で迎えなければならないという事だ。卒業する時、クラスの全員に1人1枚色紙が配られ、それぞれ自分の色紙にクラスの皆から一言ずつ言葉をもらうというサブクエストが発生した(余計なことすな)
皆だいたい「中学校に行っても仲良くしてね」とか「あの時は楽しかったね」とか書いていたと思う。色紙を机の上に置いておいて、各自クラスメイトの机を回って一言ずつ記入していくシステムだったと思うが、私は書きたくない人には書かなかった。そんな記憶がある。私の色紙にはかなピーとそのうんこから、こう書かれていた。
「さいならー」(なんで関西弁)
 
実際中学校もかなピーと同じ中学だったが、顔を合わせる事もほとんどなかった。
 
あなたの幸せを願えるくらいの人間になりたいよ。いつか。
 
今日の己に明日は勝つ。

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