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HAPPY BIRTHDAY, TAEHYUN!!! 〜ゼロバイTeaser2のテヒョンの素晴らしさについて語ろう〜

2023年もテヒョンのボーカルの年であった。幕開けのTEMPTATION、私はDevil by the Windowの終盤およびFarewell, Neverlandのアレロに大変感銘を受けた(ともさんとたくさん語らせていただいた↓)。

3月から駆け抜けたワールドツアーでは世界中にI know I love youを響かせ、Lollapaloozaではロックアレンジと見事に融け合い、FREEFALLはTEMPTATIONと同じ年に出たのが信じられないくらいまた新たな面を見せてくれ、極めつけはENDLESS RAINだった。こうやって書き出してみると、とてつもない仕事をしてくれたものだと思う。本当にありがとう。そしてこれだけ書き出しておきながら今からゼロバイの話をしようとしています。


ところでみなさん、Teaserはお好きですか。十二支の3番目ではなくてカムバの直前に公開されるあの短い動画。Teaserとは「焦らす人」という英単語に由来しており、商品の姿をすべて見せない広告の一手法である(Wikipediaより)。TOMORROW X TOGETHERのカムバにおけるTeaserは、広告の域を超えた芸術だと私は思っている。これは言わば「最後のネタバレ」。小出しにされるコンセプトフォトやトラックリストの遥か彼方に輝き、曲がリリースされてからはカムバ前の高揚を思い起こさせる存在。広告の一面を持ちながら、新曲を楽しみにするファンを如何にして最大限ワクワクさせるかを考え尽くされた、珠玉の作品群。

タイトル曲のTeaserをすべて見ても10分とかからない。ほぼすべてが1分未満でありながら、ひとつひとつが存在感を放っている。Good Boy Gone BadでTeaserの素晴らしさに目覚めた私は、そのときに初めて0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. SeoriのTeaserを視聴して言葉を失った。なんなら今でも毎度失っている。今日はTeaser2の話をすると決めたので1については割愛するが、通しで聴くとBlue Hourのあとにラテンミュージックが流れる唐突さも良いな。めちゃくちゃ唐突だな。

なんやかんやゼロバイTeaser1が大好きな私であるが、甲乙つけがたいほどTeaser2のことも好きである。初めて聴いたとき「やられた〜」と思った。やられたというか参った。何に参ったかというと、もう散々話している通りでテヒョンの「나를 구해줘」にである。私がゼロバイという単語から真っ先に連想するのは「나를 구해줘」であり、それくらい私のゼロバイ観の大きな部分を占めている。日頃つい口ずさんでしまうのは「な〜るぐ〜へっじょ〜」だ。何か迷いが生じたら「な〜るぐ〜へっじょ〜」を思い出すことにしている。惜しむらくはこのパート、メインを歌っているのもテヒョンなので音楽番組ではバックボーカルを聴くことができない。その幻加減もそれはそれでいい。

テヒョンの声は特別だ。何がどう特別なのかうまく表せないが、要するに「めちゃくちゃいい感じ」なのだ。冬の青空のように果てなく遠く、どんな曇りの日でも心を晴らしてくれる。「Please use me like a drug」が病まないでいられるのもテヒョンの声と表現のおかげだ。「내 손을 잡아줘」では手どころか心臓を差し出すように強く訴えかけるのに、「Please use me like a drug」はむしろ控えめな希求になっているのが素晴らしい。

またTeaser2の構成として面白いところは、スビン→ヨンジュン→ボムギュ→ヒュニンカイ→テヒョンの順に個々がクローズアップされて以降はずっと5人の映像になるところだ。テヒョンが手を握りドラムが響いた瞬間から、仲間の存在を認識できる。MV本編が描くテーマを凝縮しているかのような。しかもMVのいい場面ばかりが詰まっている。件の「나를 구해줘」は終盤のパートでありながらイントロのプールサイドランと合わせてあり、一度曲が始まってしまえば誰にも止められないような疾走感が迸っている。

バックボーカルが活かされたTeaserはこれ以前にもあった。

伴奏を抑えることでCYSMの声の重なりを際立たせている。メインメロディはちゃんとあるので、やはりゼロバイ2のバックボーカルだけというのは前代未聞なのだ。

最後のギリシャ神殿の残響みたいな声がTeaserでしか聴けないのなら、Teaserを聴くしかない。

これも個人的にお気に入りのひとつ。原曲のディスコ調は控えめにジャズのような和音を取り入れて雰囲気をまるで違ったものにしている。このアレンジは音楽番組の導入で使われたことがある。



テヒョン、誕生日おめでとう。次々と新しい魅力を見せてくれるテヒョン、そして変わらず歌うことを愛しているテヒョン、いつもいつも応援しています。最近TODOの視聴が遅れぎみな私ですが、学園転生だけは即座に見ています。バラエティは苦手だと言っていたテヒョンがどれほど心を尽くしてくれているのだろうと想像を巡らせながら。

眩しい光を背に「I know I love you」と手を伸ばしたACT:SWEET MIRAGEでの一場面を、この先の人生、私は何度でも思い出すことでしょう。