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HAPPY BIRTHDAY, SOOBIN!!! 〜突然現れるスビンの素晴らしさについて語ろう〜

今日は突然現れるスビンの素晴らしさについて語ろうと思う。

スビンが歌い出しを担当するのはTXT楽曲全67曲のうちわずか3曲であり, Opening Sequenceのように1番のAメロ初めを歌い出しとして数えた場合でも7曲しかない(私調べ)。

つまり裏を返せば、スビンは曲の始め以外のどこかで突然現れるということだ。

私が突然現れるスビンの良さに気づいたのは、2019年のReplayカバーステージだった。

魔法使いのごとく人差し指を立ててモデル歩きで登場したスビンが脳裏に焼きついた。そしてどうやら私はスビンひとりにスポットライトが当たるパートが好きらしいということがわかった。なぜならスビンは背が高いからである。背が高い人はとてもかっこいい。ゼロバイで「多分僕はダメさ~」と突然現れるところも言わずもがな大好きだ。

確実にあなたはよい

ところでTXT楽曲の大半は「ヴァース(Aメロ)→プレコーラス(Bメロ)→コーラス(サビ)」という構成になっている。そしてEternallyなど一部の曲を除いてヴァースからコーラスまで同じコード進行が繰り返されるのが基本だ。一方、日本のアイドル楽曲はプレコーラスまたはコーラスで転調する場合が多い。例えば嵐のA・RA・SHI、Love so sweet、Monsterなどはなかなかダイナミックに転調して雰囲気が変わる。
時代が違うじゃないと言われそうなので今年発表された曲も少し調べてみた。「I Wish(なにわ男子)」はBメロの一発目に不思議な響きの和音が入り、大きな転調はないがサビに向かって面白いコードの動きをしている。「Start over!(櫻坂46)」は劇的な展開をしており、力強くて低音もかっこいい(感想)。

もちろんこういった曲が全てではないが、私たちの耳は転調に慣れているようである。ドビュッシーを聴いて育った転調マニアの私は転調がない曲はつまらないとさえ思っていた。


ところがその思い込みを覆したのがTOMORROW X TOGETHERであり、伝家の宝刀「「「「歌割り」」」」である。起承転結を曲の1番に当て嵌めると「ヴァース(起)→プレコーラス(承~転)→コーラス(結)」のようになり、だいたい衝撃の展開があるのはコーラスよりむしろプレコーラスではないかと思う(諸説あり)。ある日突然天使が現れたり、「Because I know 너도 나와 같은 걸」(Dear Sputnik)のような重要な歌詞が歌われたりする。スビンがどこで現れるのかざっと数えたところによると、プレコーラス以前が29曲、プレコーラスが27曲、コーラス以降が10曲という結果になった。つまり半分近くの曲はプレコーラスにならないとスビンが現れない。プレコーラスをスビンが担当することにより、その声色と纏うオーラにより転調せずとも曲の印象や方向性を変えることができる(ような気がする)。Replayもまさにプレコーラスに相当するパートで突然現れている。

では、スビンのプレコーラスといえば?(突然の問い)

多くの人の印象に残っているのがRoller Coasterではないだろうか。「몸이 젖혀져 하늘이 보여」から三連符になるのも印象的だが、薄い霞のような美しいスビンの歌声が合っている。1番と2番で異なる振付が素晴らしく何度見ても新鮮なステージ。

歌うのがとても難しいパートがスビンに多いのはきっと気のせいではない(Trust Fund Baby「I can't be a lover」, Sugar Rush Ride「삼켜버려 the sugar rush」など)。なぜこんなに綺麗に高音を出せるのだろう。テヒョンが以前「スビニヒョンは最初から裏声がうまくできました」と話していた。

タイトル曲においてもスビンのプレコーラスが光っている。Run Away「이 터널을 지나면」は拍に合わせてゆっくり歩く、私の好きなタイプの登場の仕方だ。魔法が使えそうで。

CYSM「무너진 모래성, Who’s a liar」、ここも三連符の変化形。liarのパートが一番印象的という方もいそう。冷たさを伝える表情も誠によい。

絶対に外せないのがGBGB。「부서진 기분은 왠지 나쁘지 않아」は多くの人に衝撃を与えた。やや下からのカメラアングル、最高か?

それにしてもエンデビのスビン「나 그 천산데 우선 먼저」の突然感はいい。天使はある日突然現れるものだ。「永遠に光れ」でも「天使と悪魔が~」という歌詞を担当しているように、いつの間にか天使担当になっているようだ。

ゼロバイはね、「어느날」のところで4人が静止している間にひとりだけ激しく動くのがとてもいい。むっちゃいい。

ブルオレの浮遊感も外せない。「우린 정반대인 거야 그래서 더 특별한 거야」、歌詞は1番と2番で同じなのに変化するメロディがとても好き。

場面転換といえばFrostだろう。「날 부르는 voices I’m in chaos now」の声の歪ませ方よ。このカメラワークで遠目から見てもかっこいいのがよくわかる。

Free Fallingではプレコーラスをまるまる担当している。

Dreamer「발끝만 보던 그 밤」、蜃気楼のごときニュアンスを見事に掴んでいる。スビン→テヒョンの歌割りは最強なのかもしれない。

そして極めつけはこちら。VMAで初めてスビンを見た人の気持ちになりたい。「All I know is if you walk away」で背後の飛沫がいい仕事をしている。ヨンジュンのあとに出てくる対比もいい。ラスボスのあとにラスボス出てきた感じ。


このときのインタビューでは自らのパートを「橋渡し」と称していた。彼の歌声にはその表現がとても似合うと思う。柔らかいながら芯があって、ものすごくスケールのデカい美しい橋が私には見える。今回ご紹介したのはすべてスビンがプレコーラスにならないと現れない曲なのだが、この他にもまだある。ぜひお気に入りを探して教えていただきたい。


誕生日おめでとう、スビン。今年も世界を飛び回って、私たちのところに何度も来てくれてありがとう。とても忙しい月ではあるけれど、しっかり休んでゆっくり美味しいものを食べられますように。


公開ラブレターも三周目なのでエクスクラメーションマークが3つになりました。12:05に投稿するつもりが過ぎてしまいました。寒いのでみなさまお元気で。