日本語訛りの英語はダメか

「綺麗な英語」という表現をよく聞きます。
ネイティブのように英語を話せるようになりたいと言われるこのネイティブとは、おそらくハリウッド映画やアメリカのニュース番組に出るアナウンサーのような発音という意味なのだと思います。そして、「日本人的な発音はダメだ」とか「できるだけネイティブの発音に近づけるべき」だという論調になりがちではないでしょうか。

私も生粋の日本人なので、所謂欧米の方のような発音はできません。典型的な日本人英語なので、ある意味下手くそ、馬鹿にされがちな英語だと思います。

世界で英語を話す人は15億人とも20億人とも言われていますが、英語ネイティブスピーカーはそのうちの4分の1くらいだそうです。つまり、大半の英語スピーカーは、第二言語もしくは外国語として後から習得した非ネイティブなのです。

私は、仕事で海外の方と会議をすることがよくあります。インドの方やシンガポールの方と話をする機会もあります。彼らは流暢に英語を話しますが、所謂綺麗な英語ではありません。インド訛りがあったり、シンガポール独特の訛り(シングリッシュ)があります。

彼らの訛りはダメなんでしょうか。恥ずかしいことなのでしょうか。

少なくともビジネスをする上では全く問題はありませんし、誰もそれをおかしいとも恥ずかしいとも思っていません。むしろ日本語訛りの英語は、日本語を母国語とする自分自身のアイデンティティの一つと割り切っています。日本人で、日本語が母国語である以上、当然のことだと思います。むしろ、恥ずかしがってアウトプットをしないことの方がマイナスです。

綺麗な英語を話せるようになるに越したことはないと思いますが、強迫観念のように思う必要もない気がしています。これは、英語が上達しない遠因にもなっているかもしれません。日本語訛りで全く構わないので、臆せず積極的にコミュニケーションをとっていくことが重要ではないでしょうか。

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