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深夜ひとり飯は結局末広通りで。

おっと、仕事をしていたら終電がなくなってしまった。いつもならタクシーで帰るけど…明日は休みだから夜更かししよう。

12時半。会社を出て歩き出す。行ってみたかったバーが近くにあるのを思い出した。バーか…あいにく私は腹が減っている。
空きっ腹に酒を飲んでは具合が悪くなるので、バーはおあずけ。一駅歩けば渋谷だから、渋谷で何か食べよう。

暗い歩道をゆきしばらくすると大きな渋谷駅が見えてきて、急に辺りが賑やかになる。
渋谷はいいね。昼も夜もざわざわと騒がしくて生きてる感じがした。渋谷の開発風景はなんだかエモいな。工事のおじさん。トラック。タクシー。すれ違う人。

Bunkamura近くに行ってみたいお店があったな…しかし今日は定休日だった。
マックも開いてないし…こないだできたばかりの渋谷横丁へ繰り出そう。
チャラそうな男性三人組のちょっと後ろを歩き(後つけてるんじゃないですよ…)と思いながら横丁へ入る。わっ。女の子が道端で寝っ転がって、友達が大笑いしていた。酔っぱらった若者と一人で飲んでるサラリーマンのおじさんしかいなかった。
なんというか陽の雰囲気みたいなのにあてられて、すぐに横丁をでてしまった。
もう少し静かに食べたいんだよな…

原宿方面へ歩く。コロナ禍でどこも開いてない。静かな大通り。絶対あいてると思った鳥貴族は大音量であいみょんを流しながら閉店作業をしていた。(渋谷横丁がだめで鳥貴族がいいのは何故だろう)
NHKホール近くまで来る。街灯が少なくなり些か不安になる。
路面の古着屋のマネキンにビビる。消防署から何やら不気味な金属音が聞こえる。キーン、キーン…
ちょっと怖くなってきたな。
夜道が怖くなってしまったら散歩が続けられない。イカンぞ…
あーあ、おいしいよるごはん食べたいだけなのに(深夜2時半)。
寒くなってきたし、やっぱりタクシーで帰ろうかな…

あ、そうだ!新宿へ行こう。末広通りならきっと開いてる店がある。困ったときの末広通り。すぐさまタクシーを拾い、道の名前がわからないので伊勢丹まで向かってもらう。
新宿三丁目で深夜ひとり飯をキメる時、だいたい行く店は確定しているのだけれど、ゴールデン街に憧れていたバーがあるのを思い出す。さっきバーはやめようって思ったのにね。
車内で調べると、閉店時間が書いてない。一か八か行ってみよう。
伊勢丹前でタクシーを降りる。花園神社まで乗せてもらえばよかった。
神社の境内を通り(罰当たりかもしれないが、私はゴールデン街への道をほぼこのルートしか知らない)かわいいネコチャンを横目にみながら、いざ憧れのバーへ。
…営業終わってたーーーーーー
仕方ないよね。もう3時だもん。
気が小さいのでゴールデン街をそそくさとあとにして、末広通りへ戻る。
一周回ってどこも閉まってる。そうだよね、もうすぐ朝だもんね。遅くまでやってる飲食店も閉まる時間だよね。
しかし私はめげない。ズンズン歩いていくと、ほらあった「朝8時まで」の心強い看板。
いつでもやってる龍の巣!!!!
以前終電逃したときもここにお世話になった。(ちなみに前来たときは入店時にバイきんぐ小峠とすれ違った…気がする)
カウンターに座ってメニューを見る。
わーどうしよ、焼肉食べたいけどもう深夜も深夜だし、あんまりガッツリ食べないでおこ。でもお腹が空いてるからちょっとずついろいろ食べよう。
チャンジャ、牛すじ煮込み、シンシンの刺身、かすうどん。
かすうどんの汁が冷えた身体に染み渡る。良い。やっぱり深夜ひとり飯はここよね。牛すじも刺身もうまい。チャンジャはあえて何も言うまい。メニューにあったら注文すると決めているのだ。

始発は5時過ぎなんだけど、まだあと1時間くらいある。でも大丈夫、私にはなんと2軒目のアテもある。というか、この2軒のハシゴしか始発を待つパターンを知らない。
珈琲貴族エジンバラ。ここも落ち着くから好き。徹夜で仕事してる人や、勉強してる人が沢山いる。店員さんの動きがキビキビと気持ち良い。
何頼もうかな、ドリンクだけにしようと思ったけど、ケーキもパフェもある!
…グッとこらえてドリンクだけ頼む。もう4時半だからね。
ここにくるといつも本持ってくれば良かったと思う。読書したくなる空気。今日はケータイしかないので、こうやってnoteを書いている。

外はもう明るい。電車も動き始めた。
胃も動き始めて、近くに座った女子二人組がパフェを頼んで、私もパフェが食べたくなっている。気が変わらないうちに、店を出よう。

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