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古典の会をやりたいっ!!!

落語にはご存知の通り「古典落語」と「新作落語」がある。


この棲み分けはすごく難しいのだが、大まかに分けて、江戸〜明治辺りの昔の時代を舞台にした落語が古典落語、戦後を中心として(一部戦前も含め)広く現代を舞台にした落語が新作落語。


戦後の落語界は古典落語優位の状況が続いてきたが、新作落語を演じる人の(ここでは書き表せないほどの)努力と、ニーズの高まりによって、現在はその棲み分けをわざわざ気にすることもなく寄席で楽しめるようになってきた。


素人の落語も例に漏れず、新作落語、特に自作の落語を演じる人は多い。


歴史的な流れから考えると、「新作がだんだん市民権を得てきた」という大まかな流れがあり、現在に近づくにつれて「古典」と「新作」のパワーバランスの均衡が図られてきた、と言えると思う。ここまでが客観的かつ雑な現状の紹介。


こっから主観的な思いの吐露。相当に偏ってるよ。


本当に近々の状況に目を当てると、なかなかに新作の勢いはすごい。


「新作落語の会」なんかも多々開催されているし、関西の寄席で新作がかからない日の方が珍しいと思う。


素人でも同じ。大会になれば色んなこともあって新作の割合はもっと増える。


同じ本数の番組の中で新作が入る確率は高まっているということ。


本音を言う、寂しい


悲しくはない。古典か新作か、で判断はしない。面白いか面白くないか、で判断する。


でも、落語を聞き始めて初めて面白いと思ったのは、そして今もずっと好きなのは古典。


それを見られる回数が減ってしまう、というのがやっぱり心のどこかで寂しい。


俺は自分で演ったりもしているので、古典がそもそも演じられなくなったりする流れも寂しい。んなもん知るかって話やけども。


人それぞれ、客層それぞれに適切なパワーバランスがあって、ってのはわかる。


一番の本音。古典ってそんなに面白くない??


ごめんよぉ、ここまで考えてわからなくなっちゃったのね。


「古典こそ正義」みたいな、化石クソ演芸右翼の言うようなことが言いたいわけじゃないんだけど、どう考えてもそういうことに偏ってしまう。


もっとシンプルに、好きなものを見られる機会が減っちゃうのは寂しいし、好きなものがただの守旧的な存在として、懐古的なものとして残るのも嫌やねん。


何とか自分の気持ちに整理をつけるというか、判断する材料が欲しくて、それで思いついたことが一つ。


「古典落語の会」をやりたい。


「新作落語の会」は数多あるけども、「古典落語の会」とわざわざ銘打ってやる会なんてない。そんなもんは当たり前だったからだ。


でも、さっき言ったみたいに当たり前じゃなくなってきてるわけやん、ほんならそういう会があってもよくない?


もちろん寄席ではない。古典落語、というテーマ落語会という形になる。


それでも、この試みがどういった反応を示されるのか、興味が湧いてきたし、するとやりたい、という気持ちも強くなってきた。


同じ思いを抱いてる人がもしかしたらいるかもしれない。
古典を演り続けている他の人が考えていることを知りたい。
古典落語がお客さんにどう思われるのか、改めて知りたい。


そういう気持ちです。


思想っていうか思ってることの偏りが強すぎて面食らうかもしれないんだけど、どんな感情でもいいので、もし、古典を演り続けてる人で興味がある、って方いらっしゃったら、こそっと教えてください。


まだいつやるか、どこでやるか、どのようにしてやるか、全く決まってません。


とにかく、変なところで自分の考えが堂々巡りしてしまったので、周りの人に投げかけてみよう、って思ったの。


そのためには古典落語とは…?どこまで…??っていう線引きが要るよね。


個人的な思いだけど、人々の暮らしとそれに伴う生活や考え方の変化、という所から考えて、


大正14年(1925年)以前を舞台にした、それ以前から残っている落語


ということにしたい。異論は多々あると思うけど…


東京で前々年に関東大震災があって、大阪は当年に市域の拡大があっていわゆる「大大阪」が成立した。ラジオの放送開始もこの時。


そこで区切るのが一番しっくり来るかな、との思いです。厳密じゃなくてもその辺なら…ってとこ。


それに当てはまる落語を並べた会にしたい、という気持ちで。


完全にわがままだし、何を言ってるのかわからない人も多いと思うんだけど、もし、本当によかったら何か反応をいただけたら嬉しいです。


新作落語を否定するとか、新作派に喧嘩売るとか、もちろんそういう意図ではないのでね。


古典と古典を演ってる自分の行く道を考えたり探りたい人、よろしくお願いします。


以上。またお目にかかれますよう。さいなら

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