体幹トレーニング再考
体幹(背骨)の役割について
一般的なイメージとしてこのような姿勢のキープを体幹トレーニングと認識していないでしょうか。
体幹トレーニングを考える上で、体幹(背骨)の役割を整理します。
体幹(背骨)の役割は、
①身体を支える ②身体を動かす ③神経の保護
とされています。
体幹(背骨)には脊髄が通るため、その保護の役割も果たしています。
体幹の役割から考えると、体幹トレーニングによって
身体を支える・身体を動かす
この二つの役割を強化できることが期待できます。
そのため、上述した一般的な体幹トレーニングには身体を支える役割の強化になっても、身体を動かす役割の強化になるでしょうか。
そこで今回は体幹トレーニングを体幹(背骨)の役割の強化に沿ってご紹介していきます。
体幹における身体を動かす役割について|連動
身体を動かす際に体幹と腕、脚が連動します。
連動するとはどういうことかをご説明していきます。
体幹と腕、脚は胸鎖関節(胸の中心)、仙腸関節(お尻の真ん中)で連結しており、それぞれの動きは連結部位を通して力が伝播します。
そのため、連動するとは
お互いの動きがもう一方の動きを阻害しない事と考えます。
腕・脚もしくは体幹の動きに制限がある場合、その動きは胸鎖関節・仙腸関節を通してお互いに伝わり、お互いが制限された動きを補い合う(代償)ことで、それぞれの動きを制限することになります。
筋力トレーニングとは動きをコントロールすること
筋肉は意識して使うこともできますが、スポーツ活動中に特定の筋肉を意識して使うことがあるでしょうか。
筋肉は自分の意思で働かせるだけでなく、姿勢を保つために無意識でも働いています。
バランスが崩れて倒れそうになった時、無意識に腹筋や背筋に力が入ると思います。そして、一歩踏み出すために脚の筋肉が働き、倒れないようにバランスを保ちます。
筋力トレーニングとは
空気椅子をすれば重力によって後ろに倒れる力が働き、筋肉は後ろに倒れないように働きます。
重りを担げばさらに倒れる力が増すため、筋肉はさらに働きます。
筋力を強くしたい。
という一面のみに注目すれば、空気椅子は腿前(大腿四頭筋)の筋肉に対しては効率的な筋力トレーニングになります。
しかし、筋力を強くするという目的の先にはスポーツパフォーマンスの向上があるとすると、筋力以外の面にも目を向けるべきだと考えます。
バランスが崩れた時に姿勢を保つためには筋力が必要ですが、バランスが崩れないようにするには、どうしたらよいでしょうか。
スポーツではバランスを崩す前に、自分の身体を自分でコントロールすることも必要になります。
筋力トレーニングを、筋力を強くするということだけでなく、
自分の姿勢をコントロールするトレーニング
という一面にもフォーカスをあてる必要があります。
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