まなこ

killmilkyというバンドでうたっています。小森まなこ

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最近の記事

のろい

夜、泣きながら必死に紡いでいた言葉の重さを覚えている。それが、そらの広さを示す言葉と同じくらい無意味な羅列であったとしても、僕はその羅列の意味を考えていたいと思う。僕たちは、うっかりしているから、大切なことを忘れてしまうんだね。あの時のハンカチの色を覚えているか?夜中のディスカウントストアーで買ったチョコレートの銘柄はなんだっただろうか?リュックに安全ピンでつけていたマスコットと目が合う。あーあ、学校行くの、ユウウツだなぁーっ

    • ピンクのチューリップ

      おはよう。君の好きな遊園地が閉園するらしいよ、何していたの?寝ていたよ。そうなんだ。全部夢だった。いままでのこと、全部夢だったのか。なんだ。よかった。全部何もなかったんだ。この狂った数年間のことを思い出す。全て夢だったようだ。だっておかしかった。変じゃんね(笑)そしてまたすぐ次の夏、週末になった。安心して君の家まで地下鉄で向かう。めちゃくちゃ階段を降りなきゃいけないんだよね。何号室だったっけ、一緒に食べたゴム毬みたいに重い、上野の電池の味が思い出せない…その時恐ろしいことに気

      • 灰だらけの土地で

        noteの下書きに保存してある適当なものを開くと、大体何も文字が入力されていないのだが、noteのデフォルトの設定で「ご自由にお書きください」と薄いグレーで記入されており、それをみるたびに心臓が痛くなる。 なぜ自分のことを大切にできないんだと思う?幸せって、どうして幸せになれないんだろう、などと考えたら、そこから幸せの中と外が発生してしまうので、だから、それで、あまり幸せについては考えない方がいいんです。幸せって何?と同じくらい、何考えてるの?どうして?って問いをしない方がい

        • 拝啓、カルーセルエルドラド様

          としまえんが閉園するときに書いたものが 出てきたので載せておく。

          有料
          300

          はなが咲いたよ

          ねえ、誰かに大切に思われることって素敵だと思わない?思うよね。私は思うよ。思わないか。思わないかな。誰かがきみやわたしやみんなをたいせつにおもっていることって、言わなきゃ伝わらないんだね。言わなきゃいけないことなんてないんだよ。でもそうなんだ。きみがヨボヨボになったら、わたしは隣で何にも言わずに、野菜が溶けて無くなっちゃうカレーを作りたいって思うよ。毎日カレーを食べようよ。好きでしょう。たまにカレーうどんにするね。そう思わないかな。分からない。ヨボヨボになってみないと分からな

          はなが咲いたよ

          根元から落ちる雫も

          あの映画を観てポロポロと泣いたとき、同じ雫がポツポツと降ってきたときの美しさを覚えている?あの服を着て涙ぐんだ時、見つけた言葉の美しさを覚えている?好きな漫画を共有したごときで、全てを分かり合えるような気持ちになっていた蒼き日々を覚えている?4月のプールの静けさと、廃れた遊園地の寂しさと、そこにあった愛おしさを、覚えている。映画の結末を覚えられないってこと、それは脳におかしなところがあるからなのではなくて、大切にしていることが違うからだよ。情景や映像の美しさと、感情の機微のほ

          根元から落ちる雫も

          坦々たる

          くらい気持ちがたまったときはnoteを書いていたんだけど、最近はthreadsで小刻みに気持ちの発散をしているせいで全然書くことがなくなった。つまらないこともうれしくないことも、やや嬉しいこともやや悲しいことも、全部ちまちまと何のためにもならない場で発散しているせいで、noteに書きたいことが一つも無くなった。 これって、noteに書くことがなくなったというわかりやすい事象に現れているだけで、実際にはもっといろんなところに影響が出ているんじゃないかと最近怖くなった。のでスレッ

          坦々たる

          無題

          わたしは夜になるととにかく眠りにつくまでに時間がかかるのですが、それは実際には眠れないというか眠る支度ができないという感じです。お昼寝とかならすぐに眠れます。眠る支度すっ飛ばせるからだと思います。夜だと眠る支度をする必要がありますが、眠る支度ができません。以前も言ったようにわたしは今日が終わってしまうのがいつも怖いので、明日が来る前提の行動ができないんだと思います。これは全部多分の話です、私にもわからないので…。だから眠る支度に手が伸びないのです。 眠ることすら億劫で面倒臭い

          無題

          人といると疲れてしまうのに一人でいるのは寂しくて虚しくて堪らなくなる こんな虚しい気持ちやどうしようもない夜をみんなはどうやって乗り越えているんですか??いわゆる健康的な人は夜になったら寝て朝になったら起きるんだろうし、不安な夜にわたしが考えているほど、人間が生きている意味なんてみんな平等に特にない やらなきゃいけないことが常に頭の片隅にあるのに、何もできなくてベッドの上にいて ダラダラしていることすらしたくなくて、とっとと寝てしまえばいいのに、今日という1日が終わってしまう

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          4月中旬から始まった五月病は、しっかり身体を蝕んで1日に何度もつばを吐き出す生活をいまだ続けている。 2度も病院へ行ったのに風邪ですとしか言われない。体調不良のせいで5月頭にキャンセルをした通院3回目になる予定だった歯医者は、再度連絡をする気力がすっかり失せてしまい、未治療の虫歯があと2本あるということを強く意識した生活を送っている。 先週はもうすぐ赤ちゃんが一歳になる親友の家に遊びに行った。私の身の回りで唯一の赤ちゃん。春の始めぶりに会った彼は立ち上がることができるようにな

          2022年

          2022年の年末に、とても充実した年だったから記録に残しておこう…と思って書き始めたのにめちゃくちゃめんどくさくなってしまって半年まで書き出してやめたやつがあったのでせっかくなので加筆もせず残しておきます。 1月 希望と楽しみいっぱいの年明け、私にしては珍しくいかにもハッピーといったかんじだった。呪縛からの解放。呪われた一年がやっと終わった。気がした。たくさんライブに行き酒を飲み、展示や映画を観た。友達が増えた。大人になっても友達は増やせるということを知る。ハウスオブグッチ

          何もない

          命には何もない 命には何もない 命には何もない 命には何もない 何もないということをみんな満足げに得意げに話すらしい 命には何もない 命には何もないのに 命には何もないのに 命なんか何にもならないのに 生きてるだけで罪なのに 何もないままみんな生きていけば良い 誰のことも傷つけないでください 全て知らないふりをしてください 生きてるだけで誰かを傷つけるのに 何もないくせに命は偉そうで腹が立ちます 逃避行の準備をします 何もないくせに 生きるということは何もないということの延長

          何もない

          星空にみえた君の内臓があまりにも綺麗だったんで、君の横顔を思い出しています。君の内臓はくらくらするような綺麗なピンク色でした。あの時に見たララのことを想起させます。君のことは思い出せないのでそれはまるきり嘘の記憶ですが、君に本当のことなど何一つなかったので全てが嘘ではなくなる唯一の夜がきます。全ての記憶は改竄されていきます。記憶はフィクションであり、改竄とも推敲とも言えます。ベトナムコーヒーの甘ったるさに舌を噛み切り、無理やり目を閉じます。夜が掴んだそれの、朝と昼とも言えない

          雨に耽溺

          何でも知ろうとしてはいけないよ。 知ることは罪だから、知っているということを、貴方は隠しておかなくてはいけない。 何でも知っているということは罪だから、貴方がなんでも知っているということを、隠しておかなくてはいけません。 知っているということは罪だから。 貴方のことは知らないことに。そして知らないように、知ることができないような顔をしておかないといけません。 こんな世界で死なないためには頭に障害を発生させなくてはいけませんでした。なのに貴方はそれを怠りましたね。蛇を飲み込んで

          雨に耽溺

          あとのまつり

          行けなかったお祭りのことを考える。 自分が知ることのできない誰かの生活のことを考える。 過ぎてしまった日々のことを考える。吐き気を催す。 忍び寄る夏の匂いを無理やり突きつけられる。口を塞ぐ。 貴方の生活のことを考える。知り得ない貴方の生活のことを考える。 君と過ごすことのない夏のことを考える。君と過ごさなかった夏のことを考える。誰かの生活のことを考える。 この部屋のゴミはわたしが捨てない限りなくならない。誰かの生活のことを考える。 誰かの生活のことを考える。誰かの生活のことを

          あとのまつり

          だって私は夜だから

          私は電柱なので、夜に溶けて窓から侵入していきます。 私は電柱なので、潜り込んだ布団の先から侵入していきます。 私は電柱なので、全ての人から愛されています。 私は電柱なので、あなたの気持ちがわかりません。 私は電柱なので、春のことがよくわかります。 春には何もないようです。私にも何もないのでわかります。春には何もないのです。なるべく目を瞑ってやり過ごしましょう。春に何もないように、君にも何もありません。 春の悪い妄想に囚われた君が、夢のない眠りからずーっとずーっと取り出されませ

          だって私は夜だから