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屋久島で活躍するメンバーが一堂に集結!| LAC屋久島オープニングイベントレポ

鹿児島県の本土から南へ約65km。東シナ海にポツンと浮かぶ屋久島は「1ヶ月に35日雨が降る」と言われるほど降水量の多い島です。
屋久島に降り注ぐ大量の雨は、苔深く豊かな森を、そしてあの偉大な縄文杉を育んでいます。

屋久島は希少な自然を多く有していることから、1993年に世界自然遺産に選ばれました。その後1997年には屋久島をイメージに作られたという大ヒット映画、『もののけ姫』が公開されます。

名実ともに日本を代表する島となった屋久島。
そんな屋久島に、ついにLivingAnywhere Commons(以下、LAC)の新拠点が誕生します!

そして今回、LAC屋久島のオープンに先駆けてミートアップイベントが開催されました。コロナ禍ということもあり、感染対策をしっかりと実施した上でのクローズドなイベントでしたが、実際に参加してみると予想を超える「濃さ」と「熱さ」
短い時間だったにもかかわらず、屋久島の魅力を肌で感じることができました。

この記事ではまず拠点の様子について簡単にお伝えし、その後イベントについてレポートさせていただきます。

海と森。雄大な自然に囲まれたLAC屋久島

今回、屋久島へは飛行機で向かいました。
「1ヶ月に35日雨が降る」と聞いていたので雨を覚悟していましたが、運良く晴れ間が見えます。

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屋久島の屋久島らしさは、何といっても「海と森の近さ」です。
写真を見てもらうとわかるように、海からすぐに深い森が広がります。狭いエリアに自然が凝縮されている、そんな印象を受けました。

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LAC屋久島は、複合施設「屋久島サウスビレッジ」が提携する形での運営スタイルです。屋久島サウスビレッジはゲストハウス、シェアハウス、食堂、コワーキングスペースを備えており、観光や仕事や長期滞在などあらゆるニーズに応えることができます。

施設があるのは屋久島のちょうど南側。
島を時計にたとえると、ちょうど短針が6時を指す位置にあります。空港からだとレンタカーを使って約35分のアクセスです。

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施設には全部で3つの建物があり、最初に目にするのが食堂とワークスペースが併設された建物です。

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奥に進むと右手に共用スペース「囲炉裏庵」があり、その奥に宿泊棟があります。

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宿泊棟はまるでログハウスに思えるほど、内装のほとんどが木でできています。ワークスペースもあり居心地は最高です。

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施設紹介はこの辺にとどめまして、本題のイベントレポートにいきたいと思います!

地元で活躍するメンバーがLAC屋久島に集合!

画像8▲地元でさまざまな活動に取り組む皆さんが大集合!

まず最初に、LAC屋久島の責任者である坂根充(さかね みつる)さんからこのイベントの概要について説明がありました。

画像9▲屋久島に移住して20年以上が経つという坂根充さん(通称 みっきーさん)

充さんいわく、屋久島サウスビレッジがLACと提携することで人の交流が活発になり、今まで以上に面白い取り組みが生まれてくることを期待しているとのこと。
今回も地元で活躍されている方たちがたくさん集まっていますし、その期待はすぐに実現しそうですね。

ミートアップイベントのタイムテーブルはこんな感じです。

【タイムテーブル】
16:00-16:45 トークセッション
16:45-17:00 休憩
17:00-18:30 ミートアップ(参加者の自己紹介&事業紹介、共有とアイデア出し)
19:00-20:00 懇親会(夕食会)

さっそく冒頭のトークセッションからお伝えします。

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トークセッションにお越しいただいたのはこちらのお二人。
左がLAC事業責任者の小池さん、右がランサーズCEvO(チーフエバンジェリストオフィサー)の根岸さんです。

LACとランサーズはそれぞれ「住む」と「働く」をテーマにしたサービスを扱っており、それらを通じて「もっと自由な暮らし」を実現しようとしています。
「入口は違えど目指すところは一緒」という関係性から、かれこれ2年近く一緒にさまざまな取り組みを実施しているとのことです。

テレワークの加速によって生まれる新たな可能性

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小池さんからは「コロナ禍を通じてテレワークが加速され、そこから新たな可能性が生まれている」とのお話がありました。

若い人が会社を選ぶ条件はいくつかあるものの、統計データによれば最近もっとも伸びがあったのが「会社がテレワークを認めているか」だったとのこと。

テレワークの加速により、LACの拠点利用者もコロナ後に最大6倍ほどに増加。
小池さんいわく、こういった新たな層を取り込むために有効なのが「ワーケーション」だそうです。

とはいえ、地域としては何をすべきなのか?

よくあるのが「のどかな自然風景」や「美味しい食事」を売りにすることですが、これはどこでも一緒なので刺さらない。それ以外の「プラスアルファの理由づけが必要」で、今まさにワーケーションの再定義が求められているのとのことでした。

最後に「今はチャレンジするのに絶好のチャンス。これまでのビジネスは『未来を予測すること』だったが、これからは『創りたい未来を仲間と一緒につくること』がビジネスになる」とおっしゃっていたのが響きました。

2021年フリーランスになった人が大幅に増加!

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続いてお話をいただいたのは、ランサーズの根岸さんです。
根岸さんからは、ランサーズ社がまとめた「フリーランス実態調査2021」をもとに、最新の働き方動向について解説がありました。

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調査によると2021年の広義のフリーランス(※)人口は、すべての労働人口の24%を占める1,670万人だったそうです。

※広義のフリーランス:副業系すきまワーカー、複業系パラレルワーカー、自由業系フリーワーカー、自営業系独立オーナーのこと

労働人口の24%ということは、実に「4人に1人」が何らかの形でフリーランス的な働き方をしていることになります。そう考えるとすごいですよね…!

そしてさらにこの1年で大きな変化のあった数字が、「新たにフリーランスになった人の数」だそうです。

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前年と比較すると60%以上も増えており、「働き方」に対して大きな変化が起きていることがわかります。
ちなみにクラウドソーシングのプラットフォームを提供するランサーズの社員は186名ですが、事業全体は約2,000名で運営しているとのこと。つまり1,800名以上のフリーランスを含む外部人材を活用しているということです。

ランサーズには昨年「働きながら世界一周」にチャレンジした社員もいたそうで、働き方の定義や仕組みがどんどん変わっているのを感じました。

この後は休憩を挟み、いよいよ屋久島で活躍されている方たちの登場です!

屋久島で活躍する11人の白熱トーク!

今回のイベントには、屋久島側から11名の方が招かれていました。
充さんいわく「屋久島で新しいことにチャレンジしている人」という視点で選んだそうです。

このパートでは1人ずつ自己紹介をいただきつつ、都度興味を持った点について自由に議論する形で進行していきました。

【その1】出雲路あいか(いずもじ あいか)さん

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最初に自己紹介いただいたのは、屋久島でエコビレッジEKAM(エーカム)を運営している出雲路あいかさんです。
あいかさんは屋久島のホームページを見て移住を決意し、なんと23歳という若さでエコビレッジを設立。現在は環境再生師、ツアーガイド、平内農泊など手がけながら「100年後、子供たちに感謝される生き方を」をモットーに、日々コツコツ木を植えているそうです。

【その2】渡辺浩(わたなべ ひろし)さん

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浩さんは平内地区で区長をされているとのこと。平内海中温泉祭り大会の会長や、高齢者交流サロンはおらま主宰など、地域にとって重要な役割を担っています。
さらには「使える土地を使える内に」を合言葉にご自身でも農園を経営。農園ではタンカンなどを育てており、今後は観光農園化も計画しているようです 。

【その3】吉村卓海(よしむら たくみ)さん

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吉村卓海さんは屋久島町地域おこし協力隊です。
耕作放棄地を使った農業をミッションに掲げているそうで、現在はブランドニンニク「梨玖(りきゅう)」の商品化に取り組んでいるとのこと。

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このニンニクは無農薬で、無化学肥料(生ゴミから作られた肥料)を使っているそうです。

【その4】池田恵(いけだ めぐみ)さん

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屋久島には地域おこし協力隊がもう1人います。それが池田恵さんです。
昨年ご家族と一緒に屋久島へ移住され、現在は協力隊として、空き家バンク制度を活用しながら課題に取り組んでいるとのこと。
屋久島にも空き家はたくさんあるものの、なかなか貸してくれる大家さんがおらず苦戦しているようです。全国で問題となっている空き家問題については、参加者の皆さんからも共感の声が漏れました。

【その5】浦田功(うらた いさお)さん

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今回集まったメンバーの中でもひときわ目立っていたのが浦田功さん。
功さんは建設会社を営みながら、屋久島の森林環境や木の文化を守り育てるために『屋久島大屋根の会』を発足させた張本人。
あるとき「これからは屋久島のためになること、屋久島でしかできないことをやろう」と思い立ったとのこと。「役に立たなければ屋久島ではない」そう熱く語っていらっしゃいました。

【その6】池田修(いけだ おさむ)さん

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修さんは25年前にホームセンター「SOMES(サムズ)」を屋久島に出店。今は会社を娘さんに任せて、屋久杉を生かす活動に取り組んでいるそうです。
「海外から来た人は屋久島の良いものに気づくけど、地元の人はなかなか気づかない」とのこと。
このミートアップ中も色々な事業アイデアを出されており、日々屋久島のポテンシャルをどう活かすかを深く考えていることが伝わってきました。

【その7】馬場貴海賀(ばば きみか)さん

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貴海賀さんは屋久島の一湊(いっそう)地区のご出身。
カフェ「キヨコンネガイ」と宿「屋久杉楼 七福」のオーナーであり、書道アーティストであり、さらに一湊区議員でもあるという、多彩な経歴の持ち主です。「とにかく一湊が大好き」という貴海賀さん。
「ただいま」の数を増やしたいという想いが、パワフルな活動の原動力になっているそうです。

【その8】福元豪士(ふくもと たけし)さん

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豪士さんは屋久島環境文化財団で働きつつ、NPO法人HUB&LABO Yakushimaの代表理事として活動しています。
屋久島を「未来へと続く人類共通の遺産」と捉えているとのことで、屋久島を環境教育の場にするなど、関係性をデザインすることで豊かさにアプローチするチャレンジをしています。

【その9】荒木政孝(あらき まさたか)さん

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政孝さんは株式会社アイランドコーポレーションの代表取締役を務めながら、今年3月にはジョイントベンチャー企業「三麓株式会社」を立ち上げました。
屋久島の魅力を集めたお土産ショップ「ぷかり堂」では、オリジナル商品の開発・販売にも注力しています。「商売でも人は助けられる」をモットーに掲げ、これからやっていきたいことを楽しそうに話されていたのが印象的でした。

【その10】竹本大輔(たけもと だいすけ)さん

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大輔さんは「人と人、人と自然が、たすけあえる社会の実現をめざして。」をフィロソフィーに掲げる教育機関「SENVUS(センバス)」で働いています。
センバスでは沢登りや磯遊び、縄文杉登山、里めぐりなどを体験として提供しており、毎年8,000人の子供が屋久島に授業を受けにくるそうです。「屋久島のファンを増やしたい」と楽しそうに語る大輔さんの表情はまるで子供のようでした。

【その11】中島遼(なかしま はるか)さん

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結婚を機に仕事をやめ、2016年に屋久島へ移住してきた遼さん。
お義父さんが屋久島で一本釣りの漁師をしており、その漁業を守りたいとの想いから「漁師の暮らし体験宿 ふくの木」と「遊漁船さかなのもり」をはじめます。ふくの木では、漁師さんと一緒に漁業を体験できるプログラムなどを提供しているそうです。

イベント終了後も議論は終わらず。屋久島の夜ふかしは、いと楽し。

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今回のミートアップでは「屋久島で新しいことにチャレンジしている人」を集めたと聞いていましたが、まさしくその通りでした。
話を聞いているだけで、1人ひとりの活動がその人の深い想いと紐づいたものであることがはっきりとわかりました。

どなたにも共通しているのが「屋久島が大好き」という点です。
こんなにもたくさんの人に愛されている屋久島。きっと屋久島にはまだ僕が知らない魅力がたくさん隠されているのでしょう。

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イベント終了後は夕食を取りながらの懇親会でしたが、その間も参加者からはLAC小池さんや、ランサーズ根岸さんに意見交換を求める場面が見られました。

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好奇心と向上心、そして屋久島愛に溢れた屋久島の皆さんとお話していると、不思議とこちらも視座とワクワクが高まります。「またすぐに帰ってこよう」そんなことを感じた夜でした。

LAC屋久島はまもなくオープン予定とのこと。ぜひ皆さんも一度足を運んでみてくださいね!

▼LivingAnywhere Commons 公式ホームページ

《ライター・長濱裕作


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