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エッセイと創作の間

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リアルエッセイを基にした、創作作品です。現実と創りものの割合は作品ごとに異なります。
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記事一覧

手をつなぐとき:Be My Love【3,614文字】

漆黒の空には、オリオン座が輝いていた。 都会の空にもかかわらず、これほどはっきりと星座が…

Ladybug
4か月前
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ガーデンでの静寂:Old Mistake

日曜日にいつも出向いていた会に参加しなくなってしばらく経つ。 夫が子ども達を遊びに連れて…

Ladybug
8か月前
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子どもとの連弾 :Mas Que Nada

第1幕:母の学生時代 「もし聴いてみて、要らないなら、私が欲しいくらいだわ!」 母の学…

Ladybug
9か月前
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大切なものの扱い方:Will You Love Me Tomorrow ?

夫婦でアクセサリー店を訪れ、サイズ直しに出していた結婚指輪を受け取ったのは、つい先日だ。…

Ladybug
9か月前
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Shyな日本人とGentleman:Tapestry

海外出張の多い私の上司は、ヨーロッパにも行くし、アジアにも行くし、いろんな文化に触れて、…

Ladybug
9か月前
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コーヒーの選択:Home Again

私がいつも自宅に常備しているお気に入りのコーヒーが切れたことに気づいたのは、休日の夕方で…

Ladybug
9か月前
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美しい朝顔: So Far Away

10年来の付き合いのある画家さんから連絡が届いたのは、まだ自粛生活が続くコロナ禍で、内容は「ようやく展覧会を開催できる目処が立ちました」とのお知らせだった。 その頃の私は、仕事の関係もあって混乱の最中の政治と経済、そして新興感染症の行方を必死に学びつつ、公開されているインターネット上の一次情報をひたすらに追っていた。一流科学雑誌や国際機関から日本は名指しされるように世界の専門家の警告を受けながらも、国内メディアはあまり報道せず、政治ではその警告を検討する気配さえ感じられず、