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ポーランド人

まだ、ろくにドイツ語が話せなかったころ、そう仲良くもない人が一方的に話して満足して、バイバイ、と去っていくことがよくあった。
おしゃべり大好きポーランド人だ。周りにいたポーランド人たちは私のリアクション如何に関わらずペラペラと喋り、ついでに、誕生日会においでよとか言って去っていく。誕生日会にいくと、さらにいっぱいポーランド人がかわるがわる喋りかけてきて、なんか適当にうんうん、と言って聞いているうちに、あいつはいい奴だとか言われてる。
私は話を聞いて、わかった所とわからなかったところがあるけど、わかるところだけ返事をする。
ポーランド人同士はポーランド語でシチュシチュ(ポーランド語は私にはそう聞こえた。)と話している。
彼らは美形なのに妙に田舎っぽくてマイペースで、妙に気が合ったし、おしゃべりな人に囲まれると、向こうは喋りたい、こっちは聞いてるのが嫌じゃないとうまく回った。不思議なことに彼らは私のことを誤解したりもしなかった。
彼らは田舎っぽいのに田舎くさいと思われることを気にする節がある。
一度、学生寮にあった共同の洗濯機のつかいかたを新入りのポーランド人に説明したら、しってるよ、ポーランドにだって洗濯機はある!と言い返してきたので大爆笑した。さらに、数日後、ドアをノックするから何かと聞くと、洗濯機の使い方教えて、というから、やっぱりな、ポーランド人は洗濯機見たことないって思ったわ、と爆笑しながらこの話をフロアの全員に言いふらした。
ドイツ人の話すギャグではポーランド人と言えば、ノロマで貧乏とか頭が悪いとかなのだが、彼らとは妙に気が合う。
多分わたしもノロマで貧乏で頭が悪いからだとおもう。

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