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若手公務員がぶつかる壁

公務員になった若者が必ず抱く疑問がある。

「なぜ私の給料はこの(仕事をしない)オヤジより低いのか?」

民間でもありそうな話だが、役所の給与体系においては、どんなに頑張ってもあなたの給料がその(役に立たない)オヤジの給料を超えることはない。

この現実に直面したとき、あなたは一時的にやる気を失ってしまうだろう。
しかし、そこから抜け出さないと、あなたもその(給料泥棒)オヤジの仲間入りだ。

そんな人間をひとりでも減らしたい。

そのために、私がいかにしてやる気を取り戻したかを紹介する。

入庁2年目に訪れた闇

私の場合、入庁2年目に壁にぶち当たった。

人事課に配属され、職員の給料を計算していた。

2年目にもなると、まったく仕事をしない職員がいることも分かってくる。しかし、そんな職員が懸命に働く自分よりもたくさん給料をもらっている。

よくよく見比べると、若くして管理職になり頑張る職員より、ポンコツで係長止まりの50代オヤジのほうが給料が高い。
時間外手当がもらえない管理職に対して、ポンコツ係長は少し残業しただけでたんまり稼げる。

どう考えてもおかしい。

頑張らない係長がコスパ最強。
これが役所の現実だった。

一時はやる気を喪失したが、色々考えた末にやっぱり頑張ることにした。

その時に私が考えたことを語る。 

反面教師として活用する

役所の世界は狭い。
田舎の公務員なら尚更だ。
庁内はウワサ話で溢れている。

当然、職員の能力も筒抜けだ。

特にそれを痛感するのが3月の人事異動。
来年度の配属が全職員に通知されるこの日は、公務員にとってビッグイベントだ。

誰も無能な職員と一緒に働きたくない。
一度無能だとウワサされた職員は、異動表の名前を見ただけで、来年度から一緒に働くことになる職員たちに落胆される。

まだ一緒に働き出してもないのに、、、

最初はかわいそうに感じていたが、無能職員と一緒に働くと考えが変わる。
職員数が減り業務量が増える昨今、ひとり無能がいるだけで周りの負担は激増する。

「自分はこうなってはいけない。」
人事異動のたびに切に思う。

できないオヤジは時代の産物である

次に考えたのは「なぜこの人はこうなってしまったのか?」ということ。

特に50代の無能な職員を見ていると、この人たちは時代の産物だ、という結論に至った。

この世代が入庁した頃は、仕事のやり方が今とまったく違ったはずだ。

コンプライアンスという言葉もない時代。ろくに法律も読まずに仕事をしていた。
パソコンを仕事で使うこともなかった。

しかし、時代は劇的に変わってしまった。
コンプラ重視、IT必須の時代が突然やってきた。

脳が衰えはじめる中年になってから法律を読み始めたり、パソコンを使い始めても頭に入らない。

しかし、年長者のプライドはある。年下に教えを請うことができず、誰にも教育しもらえない。

もう手遅れだ。

彼らもある意味、時代変化の狭間に取り残された被害者だったのだ。


いつでも転職できる準備をする

ここまで考えると無能な職員への怒りはかなりおさまった。

最後に自分のやる気を取り戻そう。

無能な職員は役所にしがみつくしかない。

自分がそうならないためには常に成長を意識すること。

私が公務員になって強く感じることは「公務員の肩書は強力」だということ。

こちらから積極的にアプローチしていけば様々な民間企業と関わることができる。
おそらく私が民間企業の営業ならこうはいかない。
やはり「金儲けをしに来ている」と勘ぐられ、まず壁を作られる。

最近は地域貢献を意識する民間企業も増えており、官民連携をしたがっている。
このチャンスを活かし、どんどん外と繋がりスキルアップする。

社会人としての自信が増すにつれて、ずっと公務員として働き続ける必要はないことに気付く。
やりたいことが見つかれば転職してもよし、起業してもよし。

そう思えるようになると庁内での立ち回りも楽になる。
上司に忖度する必要もなし。人事評価も気にならない。

役所に依存しない人材になることで、役所の仕事がとても心地よくなる。

まとめ

有能か無能、どちらになるか選べるとしたら、みんな有能を選ぶだろう。
なりたくて無能になる人などいない。

無能にイラついたときは、その怒りをエネルギーに変えて自分を磨き、役所に依存しない人材になろう。

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