Lagavulin

公務員として、広く浅く学んでいるときに気付いたこと。知識が繋がると嬉しい。

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最近の記事

公務員になって気付いたこと

働いていると色々な気付きがあります。 2つほど紹介させてください。 高齢者がお金と土地を持っている 総務省によると 「60歳以上が全体の6割超にあたる1200兆円の金融資産を抱えている」 とのことなので、数字からも明らかなことですが 働き出した頃は「なぜこんな田舎の農家さんがここまで金持ちなんだ?」と疑問に思っていました。 働くうちに理由が2つ見つかりました。 ①田中角栄の列島改造論からはじまる、地方の大規模開発 道路や工業団地開発のため、土地がバンバン買い取られ

    • 選挙事務の話

      地方公務員になるとほとんどの人が経験することになる選挙事務。 地方議員選挙とか国政選挙とか、ことあるごとに投票所の仕事に招集されます。 友達に選挙事務のグチを言うと「お金もらえるならいいじゃん」と言われるが 金が貰えても行きたくない。 それが選挙事務である。 運命の分かれ道あなたの投票所は学校の体育館ですか?公民館ですか? もし体育館なら投票所職員にねぎらいの言葉をかけてあげてください。 特に夏場の体育館は地獄です。 朝7時から夜8時まで 空調のない体育館で

      • 効果や目的のないイベントがなくならない理由

        ほとんど愚痴みたいな話役所では職員数は削減されるが、社会の多様化により業務量は増えるばかり どんどん職員が疲弊し、役所の未来に希望が持てていない。 そんな中、少しでも仕事を減らしたいと思い、毎年実施しているイベントをなくそうとしたことがある。 結果、無理だった。その時の話。 誰が得してる?なくそうとしたのは「商店街活性化イベント」 費用はすべて補助金(税金)で、実行委員会の事務局も役所が持っているため、会議の招集から当日の運営まで、すべて役所の職員によって行われる。

        • 公務員的オススメ本②〜公務員のインセンティブ〜

          心理的安全性のつくり方久々にどストライクだった本。 Googleが研究したことで話題になった「職場の心理的安全性」に関する本。 心理的安全な職場では、メンバーが自由に意見を出し合い、挑戦し、自ら学習して成長する。 チームが成果を上げるには「各メンバーの能力」より「職場の心理的安全性」が重要となる。 民間でも大いに役立つが、金銭的なインセンティブが少ない役所では、特に効果が高いと確信している。 図書館で借りて読んだ後、すぐにAmazonで注文した。この本は私の仕事のバ

        公務員になって気付いたこと

          公務員的オススメ本①〜正しく失敗する〜

          読書が好きだ。 2023年は150冊読むことができた。 読書習慣の有無は仕事の良し悪しにかなり影響すると感じている。 今回は公務員目線で刺さった本を紹介する。 失敗の科学 人間にとって自分の失敗を認めることがいかに困難で、いかに重要かを教えてくれる本。 「航空業界」と「医療業界」の失敗への向き合い方を紹介するところから物語は始まる。 どちらも失敗が人命に直結する仕事だ。 しかし、失敗を次に活かそうとする航空業界に対して、医療業界では必ずしもそうではなかった。 手術

          公務員的オススメ本①〜正しく失敗する〜

          若手公務員がぶつかる壁

          公務員になった若者が必ず抱く疑問がある。 「なぜ私の給料はこの(仕事をしない)オヤジより低いのか?」 民間でもありそうな話だが、役所の給与体系においては、どんなに頑張ってもあなたの給料がその(役に立たない)オヤジの給料を超えることはない。 この現実に直面したとき、あなたは一時的にやる気を失ってしまうだろう。 しかし、そこから抜け出さないと、あなたもその(給料泥棒)オヤジの仲間入りだ。 そんな人間をひとりでも減らしたい。 そのために、私がいかにしてやる気を取り戻したか

          若手公務員がぶつかる壁

          内科で受けた衝撃の扱い

          誰がために病院はある? 久々に行った病院で日本の未来に不安を覚えた話。 昨日からの熱が下がらず、仕事を休み内科を受診した。 コロナが5類に移行してからかなり経つし、何も考えずに近くの内科へ向かった。 徒歩で病院についたときに違和感を感じた。 病院の外に置かれた丸椅子に人が座っている。 開院時間は過ぎているはずだが、この人たちは何を待っているのだ?と思いながら入り口に近づく。 ドアには1枚の貼り紙 【熱がある人、熱があった人、咳や喉の痛みがある人は中に入らないでくださ

          内科で受けた衝撃の扱い

          公務員志望者に知ってほしいこと

          公務員=安定?私の肌感覚だが、若くて優秀な公務員の退職が増えている。 せっかく「安定」を求めて入庁しても、途中で辞めてしまっては意味がない。 退職の理由は様々だが、「職場への失望」が大きな要因だと感じる。 「安定しているから」という理由で公務員を志望し、「職場が近いから」と深く考えずに地元自治体を選ぶのは安直すぎる。 せっかく高学歴・新卒入社したのにもったいない。 少しでも志望自治体の現状を知るために、以下の2点を実践してほしい。 役所へ行こう昼の部 役所は誰でも入

          公務員志望者に知ってほしいこと

          老人接客と脳科学

          老人接客は増え続ける 社会人になってから高齢者と接する機会が激増した。それに伴い理不尽に怒られることも増えた気がする。 こういう括り方は良くないんだが 「こいつ老害!」 と思ってしまうこともある。 最初はいちいちイラついていたのだが、高齢者の性質を分析することで「お年寄りだから仕方ないか。」と受け流せるようになってきた。 ※人生の目標にしたいような高齢者ともたくさん出会ってきたので、今回お話するのはほんの一握りの方たちのことです。念のため。 記憶力より先に衰えるもの

          老人接客と脳科学

          母の産後愛情曲線と進化心理学

          産後、夫への愛情は急激に落ちるソーシャルレンズラジオというポッドキャストがおもしろい。 中でも興味深かったのが「子育て・育休」の話。 MCの前田さんが、データに基づき男性の育休取得を猛烈に勧めている。 そこで紹介されていたのが、東レ経営研究所が発表した「女性の愛情曲線」 研究によると、旦那への愛情は出産直後に急降下する。 産まれたての子どもに最大限の愛情を注ぐため、と考えると自然だ。 しかし、旦那には嫁の愛情を取り戻すチャンスが一度だけ与えられる。 それが育児参加だ。

          母の産後愛情曲線と進化心理学