見出し画像

oxymoron

この前、部屋の模様替えをしたので、
今このnoteを書いている机から、外が見れるようになりました。
空を見ながら、ボーっとするって何時間でも出来る。

こんにちは。おはよう。
来輝です。



oxymoronという言葉。
Donna Tarttの「The Secret History」という本に教えてもらいました。
矛盾語法」「撞着語法」という意味があって、
例えば、open secret(公然の秘密)とか、silent scream(沈黙の叫び)cruel kindness(無慈悲な親切)などのこと。調べてみると、わんさか出てくる。

Grown children (an oxymoron, I realize) veer instinctively to extremes:

"The Secret History" Donna Tartt -page 92

(本の中ではこんな感じで登場し、この物語の語り手であるRichard自身が「これは矛盾だね」と突っ込みをいれている)

「oxy」は「鋭い・尖った」。「moron」は「鈍い・馬鹿」。
この単語自体のつじつまが合ってないなんて、日本語の「矛盾」と同じような仕組みですな。


oxymoronという言葉。
私はとてもとても好きになってしまった。
口の中でコロコロと転がしたくなるような短さと音の響き。好き。

それに、なんだか私はこの言葉に人生を投影してしまう。
人生を歩んでいる時ってoxymoronだらけじゃない。
一人が好きだけど、友達が欲しいとか。
食いしん坊だけど、ダイエットしたいとか。
夏は暑くて苦手だけど、冬も寒くて無理だとか。
小さな小さなoxymoronが私たちの生活には溢れている気がする。
でも、そんな矛盾してて、つじつまは合わなくて、意味はわからない、困惑だらけの人生こそ、愛すべきものだと思う。

小さい頃は矛盾=ダメだと思ってたし、効率的に動くことが全てだと信じてきたけど、相反するものや、傍から見ると無駄なものの間に、「生きててよかった」っていう瞬間があったりして、今の私はその小さな喜びの方を選びたい。oxymoronになる方がいい。


oxymoronという言葉。
好きなこと、大切にしていることを思い出させてくれる。
私にとっては大事な存在。


「The Secret History」を本格的に読み返したくなってきた。
Have a lovely day :)
Laica



この記事が参加している募集

英語がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?