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読書記録:精神科医が見つけた 3つの幸福

2021年3月13日開催『精神科医が見つけた 3つの幸福』出版記念講演会に参加したので、本の内容はそもそも掴んでいますが、ざっと読み直してみたので、読書記録として、内容をまとめてみます。

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この本は、精神科医である樺沢紫苑氏が、現代の幸福とはなにか?という大テーマのもと、精神科医としての視点でそれを解説しているもの、といえると思います。

ここでいう幸福の定義は、脳内で幸福物質がでている状態。
ドーパミン、オキシトシン、セロトニンが出ている状態が幸せなのだ、と。

確かにそうです。なにかに熱中しているとき(ドーパミンの分泌)、誰かと一緒にいて楽しいと思うとき(オキシトシンの分泌)、風が気持ちいい・空が綺麗・爽やかだと感じるとき(セロトニンの分泌)、それぞれ満たされているような気持ちを覚えるものです。

それで、この本では、それぞれの脳内幸福物質がどのような状態で分泌されるのか、を具体的に示しています。

順番が入れ替わりますが
セロトニンは、例えば、朝日を浴びたり、運動をしたりすると分泌されます。
オキシトシンは、家族や友人と触れ合ったり、会話したり、人に感謝したり親切にしたりすると分泌されます。
ドーパミンは、興奮すると分泌されますが、分泌されすぎると依存的になるので要注意。
といった感じ(概要)。

これらの物質に紐づけて、幸福を分類し、それを実現するための方法、How Toが書いてある、ということですね。
ただ、よくあるHow To本とは違い、すぐにできるようタスクを小さくしているのが、樺沢紫苑氏の本の特徴でしょうか。

■セロトニン的幸福を手に入れる方法

充分な睡眠をとる
起きて1時間以内に5〜30分の散歩をして日光を浴びる
一日の楽しかったことを書き出す

オキシトシン的幸福を手に入れる方法

仲間とフィジカルに交流する(ヴァーチャルを信じすぎない)
人に親切にする。様々なことに感謝する。
動物・植物を育てる

ドーパミン的幸福を手に入れる方法

飲酒量・ゲーム時間・スマートフォン時間を制限する(制限することで依存を防ぐとともに、楽しみの時間を満喫する)
コンフォートゾーンを出る(ちょっと難しいことに挑戦してみる)
自己成長を味わう(こんなことが出来るようになった!)

これらが本の中では詳細に記述されています。あくまで概要なので目安として(それと、自分の記録として)。


総論的に、簡潔にまとめると、
健康を確保し(セロトニン的幸福)、適度な人・生き物とのつながりを持ち(オキシトシン的幸福)、自己実現をしていく(ドーパミン的幸福)
これを達するためにはどうするのか、
が書いてある本です、
ということなのかな、と思います。

新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響で、人との交流が減り、仕事の仕方・人とのつながり方が大きく変わりました。樺沢紫苑氏は、世界の流れがパンデミックによって5年は早まっただろう、と述べていました。
このような時代に入ったからには、自分で健康を守り、疾病予防をし、その中で熱中できることをちょっとずつやっていくことで幸せを感じる、それを可能な範囲内で人と共有したりする、というような生き方をするしかないんでしょう。

パンデミックが早く終わって、世界の人に幸福が訪れるのを願います。


さて、この本について丸善がオンライントークイベントを開催されるようです。ご参考まで。

樺沢紫苑『精神科医が見つけた 3つの幸福』出版記念オンライントークイベント@丸善 丸の内本店
2021年04月23日(金)19:00~20:30
https://honto.jp/store/news/detail_041000051083.html?cid=M019_20210326_

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