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回想”コロナ禍でのイタリア生活”その3 ~2022年~

回想”コロナ禍でのイタリア生活”、いよいよ最終回です。
制限がなくなった2022年、夫が帰任した年、そして、日本⇔イタリアを3往復した年でもあります。ちなみに夫は5往復です。

2022年4月13日
日本への引越し準備のため、イタリアに戻りました。
ロシア上空を回避するルートは、羽田→フランクフルト約15時間、ドアツードアで24時間ですが、時差のおかげで同日中に移動完了です。

ロシアのウクライナ侵攻のせいで、このようなルートに

2022年4月17日 パスクア(復活祭)
イタリアに戻った途端、パスクア休暇モード。この年のアパートの大家さんからのプレゼントは”光”です。

壁2面に設置されたライトのうちの1つ
昨年のプレゼントは、この”屋上テラスの鍵”
この時はまだライトはありませんでしたが
壁を塗り直し、水道も付きました
観光客でいっぱいのヴェネツィア
電車を降りたばかりのためか、多少マスクをした人がいます
近所のドライフルーツ屋さん
店内ではマスクをします

4月19日
引越し準備開始!
家具なし物件を借りていたため、ほとんどの家電・家具はこの町で購入し愛着がありますが、その多くは日本に持ち帰れません。
大型のもので持ち帰ることにしたのは、ソファ、ベッド1台だけです。
会社払いで処分も可能でしょうが、避けられるものなら、それは避けたい。
イタリアに戻る前から、イタリア人の友人に相談し、ネットオークションなど、いくつかの方法を教えてもらいました。
しかし、時間的な制約が大きく、私にはできそうもないと判断、最終的にはIKEAで購入したお手軽なものは友人に譲り、他は友人がトラックの手配から購入希望者探しまで、一切合切面倒をみてくれました
大家さんも、会社の倉庫に一旦保管し、その息子P君がネットオークションで販売してくれる案を出してくださいました。

販売品一例

歴史的中心地にある我が家、車を停めるのも一苦労で、ましてや大型トラック💦
駐車のために場所取りをしたり、エレベーターに入らないものは、最上階の我が家から階段で運んだり、一部解体したり、ほんと頭が下がりました。
実は、大型トラックは、後ろの車にかすかに接触、道路標識にも😅
直接タイヤを回して微移動したり、体重を掛けて標識を元通りにしたり、日本では見たことがない光景ばかり。
引き取り会は、彼らの家族も巻き込んで、映画さながらのお祭り騒ぎ、興奮の連続!忘れられない3日間となりました。

4月26日 
粗大ごみ廃棄(一般的なゴミも廃棄可)は、エコチェントロ(エコセンター)へ。
車に乗ったまま受付を済ませ、廃棄場所へ移動します。ここでは細かく分別しているので、わからないものはスタッフに確認してから捨てます。
廃棄は無料ですが、もともと半年毎に高いゴミ処理料を支払ってます。我が家の場合は、確か半年で1万円ほど、世帯ごとに料金は異なるようです。指定の分別ゴミ箱やゴミ袋は無料ですが、こちらもマンションか戸建てか、面積などにより、ゴミ箱のサイズは異なるようです。
基本的に、テッセラ・サニタリア (国民健康保険証 )が必要です。

ドライブスルーで手続きをし、捨てる時だけ車を降ります
右手前は家具、左奥はオーブンや洗濯機を捨てる場所
ゴミの収集日カレンダー
分別の仕方も詳しく載ってます
これはCARTA紙類の説明です

5月3日
会社指定の引越し会社さんが来られ、4名のスタッフが航空便と船便に分けて箱詰めし、トラックへ。私の織り機に興味深々。
朝一の「エレベータが動かない」トラブルは1時間後には解消!とはいえ、1度は皆さん階段を上ってこられ、そのうえ日本人の引越しということで、スタッフ全員がマスク姿。幸い、私がマスクをしていないのを見て、全員外されました😅

前日にはトラックを停める場所が確保されていました。
紅白のテープが張られ、両端には予約日時が明記され、違反車はレッカー移動されます!

5月2日 荷物搬出のための路駐許可の様子

終了後、ホテルに移動しました。ホテルといってもアパートメントタイプなので、80平米ほどの2LDKで、家電、食器類、掃除道具などの生活必需品は揃っています。

左:リビング 右:部屋からの眺め


5月4日
住んでいたアパートに最終的に残ったもの(不要品とは言いたくありませんが…)を捨てるために、再びエコチェントロへ。

5月9日
8時に病院でのPCR検査を受け、その後ついにアパート退去、鍵を返却しました😢
この日は行きつけのバール(バールは日本のカフェに近い)で、午前と午後の2回、別々の友人と過ごし、ランチも親友と🍕🍕

5月10日 
旅行社に勤める友人が手配してくれたチケットで日本へ。
時間が許す限り、友人に会い、行きつけのお店を回り挨拶し、お気に入りの場所を訪ねましたが、未練たらたらの出国でした😢

出発前にラウンジで朝食、カプチーノはかかせません

参考:イタリアの国民健康保険について
日本人駐在者は、民間の保険に入り加入しない方もいらっしゃるようですが、私は両方入っていました。国民健康保険に入っておいたお陰で、あらゆる手続きが簡単になり、ワクチン接種PCR検査、それに粗大ごみ廃棄の際にも威力発揮!
また専用サイトにマイページも持てますので、プラスチックカードの期限が切れて新しいものが届いていなくとも、自身のアカウントでログインし、カードと同じ内容のものを、スマホで表示できます。
基本的に、全国民健康保険加入、そしてかかりつけ医がいます。私にもいましたし、専用サイトでかかりつけ医の変更もできました。
初期医療は旅行者でも無料です。薬局は、当番制で休日や夜間も営業します。
2年に1回は様々な無料がん検診の通知が来ます。返信しなければ、何度でも届きます。


6月2日
羽田からミュンヘン経由でヴェネツィアへ。夫は引越し後処理と仕事のためですが、私は今年1度目のバカンス😀
前回同様、欧州へは楽々入国です。

今回はさらにコロナ禍感は薄れていましたが、乗り物はまだマスクが義務付けられてます。

たまたま乗ったヴェネツィア往きの電車で、抜き打ちマスクチェックがあり、N95型マスク(2021年編でも書きましたが)でない乗客は降ろされました。私は日本で流行っていた西村大臣風マスクをしていましたが(イタリアでも似たようなタイプがあります)、プリーツ型とは全く形が異なるためか許されました。

意外なことに、イタリアではまだ混雑した場所ではマスクをします。私の印象では、食と健康に気を配る人が多いように思います。

今回の旅では、親友宅でのディナーが一番の思い出ですが、旅行社に勤める友人ファミリーのディナーに招かれ、彼女との距離がぐっと縮まりました。

イタリアらしさいっぱいの親友宅

ヴェネト州、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州、トレンティーノ=アルト・アディジェ州の各地を訪ねました。

こんな場所を訪ねました

6月16日
いつも通り、前日に病院でPCR検査を受け、検査結果のほかに、厚労省指定の書類に記入と署名を頂き、いつも通り友人が手配してくれたチケットで日本に戻りました。ルフトハンザ航空で、ヴェネツィア→フランクフルト→羽田です。
以前はネットでチケットを購入していましたが、コロナ禍からは、餅は餅屋、旅行社勤務の友人が頼りになります。

フランクフルト空港の料金表
日本便の乗客だけ料金が高くなります

7月1日
夫の勤務先は、オフィス内でのマスク着用も不要になりました。

8月7日~21日 
今年2度目のバカンス!
2回目のサルデーニャとドロミティの友人お勧めのエリアで過ごしました。
今回は私としては初のオーストリア航空で、成田からウィーンを経由して、いつものヴェネツィア着です。ロシア上空を避けるため、ドイツ国内経由では北回りでしたが、ウィーン経由では南回りで時間的には短くなりました。
欧州はコロナ制限がなくなったので、機内でもマスクは不要です。快適!久々に海外旅行をされる日本人観光客も外される方が結構いらっしゃいました。
思い起こせば、2020年にルフトハンザでイタリアに戻る際、持っているマスクの枚数チェックがチェックインカウンターで行われ、驚いたものです。何枚必要だったかは既に忘れてしまいましたが、日本らしいですね。
復路ウィーン→成田間は、日本のルールに従い、マスクをしなければなりませんでした。

復路のウィーン空港では、日本便搭乗口前エリアがロープで囲まれ、その外側に長蛇の列。日本のルールに従い書類やアプリチェックがあり、終了後にやっとロープ内に入って座ることができました。
既に外国人ビジネスマンは入国を許されてますから、彼らはこの経験をどう感じているのでしょうか?
そして、毎回目にする光景ですが、赤ちゃんや幼児を連れた女性、でもパートナーの姿はありません。国際結婚をされたのかもしれません。家族であっても外国人は日本への入国ができません
なれはともあれ、日本入国時は、やっと唾液検査がなくなりました。

サルデーニャのビーチでまったり&ドロミティで山歩き

最後に
もともと欧州ではcovid-19は、風邪やインフルエンザと同じ扱いです。そのため、仮に感染しても、その時点でのルールに従いながら、割と普通の日常生活を送ることができます。
”ワクチンの副反応はあって当然”を前提に、最善策として接種する友人が多く、日本のように過剰な報道もありませんでした。
幸い私は感染したことはありませんが、仮に感染しても、プライバシーは守られ、何か詮索されたり、非難されたりすることはありません。
やはり、風邪やインフルと同じなのです。

お隣の国・フランスで、感染後14日間の自宅待機ルールが存在していた頃、守る人があまりに少ないので7日間に変更され、個々が意見を主張することで、ルールが改善されることがあるのだと痛感しました。

イタリアでも、子供たちがリモート授業に反対し、学校前で座り込みをしたり、通りを行進するニュースを見ました。
ルールが見直されたかどうかは分かりませんが、自分の考えを主張し、行動し、少なくともストレス解消にはなったと思います。

ルールに違反すれば高額の罰金、一方で、抗議や要求の主張が許されるというメリハリのある対策は、個人的には理解し易く、コロナ禍でもポジティブな生活ができました。

最後までお読み下さり、ありがとうございました。
Grazie mille (^_-)-☆

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