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#55 退職者を減らすためにできることとは?(取り組み事例の紹介)

現場から「活躍している」と聞いていた社員がいきなり退職してしまった。
更なる活躍を期待していたのになぜ……

このような、活躍社員のいきなり退職、耳にしたことはありませんか?

もしかしたら、「あの時話を聞いていたら退職は防げたかも…」という思いをしたことがある人もいるかもしれません。

特に今は様々な社会環境の変化から、雇用の流動化がより進んでいます。
企業の社員の関係性が大きく変化し、置かれている状況に応じて自分に適した仕事や環境、条件・待遇を求めて転職をする、という選択肢が一般的になりつつありますよね。

こんな背景から、企業の魅力を高めて人材流出を引き留める施策である「リテンションマネジメント」にも注目が集まっています。

先日、後輩の「いきなり退職」を経験した私が徹底的に調べた「リテンションマネジメント」

言葉の意味から現在自社で取り組んでいる内容までお伝えします。取り組んでいる実感値もお伝えしますので、興味のある方は是非読んでいってくださいね。

1.リテンションマネジメントとは

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リテンションマネジメント(retention management)とは、「企業と従業員との間に良い関係性を構築し、維持させていくこと」です。

既に欧米諸国ではリテンションマネジメントが人事マネジメントの一分野として認知されています。

要するにリテンションマネジメントとは、「優秀な人材が長期に渡りその高い能力を発揮し続けていけるように、就業環境を整備する」ための、具体的な施策のことです。

少子高齢化などで人材確保が難しく、入社後3年以内の離職率の高さが問題となっている近年では、業績や年齢、経験などに関わらず、全社員を対象にリテンションマネジメントを行う企業が増加しています。

厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概況」のデータによると、「定着のための対策を行っている」事業所は72%

多くの企業でリテンションのための取り組みを行っていることが伺えます

2.取り組む際のメリット

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リテンションマネジメントへ積極的に取り組んでいくことは、スタッフにとっても企業にとってもメリットがあります。

【スタッフ】
実務経験・ノウハウを吸収することができ、安定的且つ長期にわたってキャリア形成を図れる。
【企業】
人材の流出に伴う成長機会損失を防ぎ、人材の定着によって新しい技術やノウハウを蓄積することができる

双方にメリットがあるのであれば、取り組む価値があると思いませんか?
少なくとも、うちの会社ではもっと注力すべきと思っています。

3.リテンションマネジメントに有効な施策とは

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リテンションマネジメントに有効だとされている施策を4つご紹介します。

✓ ワーク・ライフ・バランスの重視
✓ 社員の希望を重視した配置
✓ 仕事の成果に見合った報酬や評価を提供
✓ 風通しのよい職場環境の整備

(1) ワーク・ライフ・バランスの重視
社員がこの会社で働き続けたいと思うためには、「ワーク・ライフ・バランスが取れるか」は重要です。

企業自らが「休日を取りやすくする」「残業をしない」といった職場環境の整備を進め、副業やリモートワークなど、柔軟な働き方の選択肢を用意することが求められています。

(2) 社員の希望を重視した配置
社員の配置を会社が一方的に決めるのではなく、社員自身の希望を踏まえて適切に配置することは、リテンション施策として有効だと言われています。

社員が持つスキルや経験、キャリアプランを確認・把握した上で、どのような選択肢があるのか提案しましょう。

社員の能力開発を目的としたジョブローテーションを定期的に行い、マッチする業務を見つけることも大切です。

ただ、これは組織が大きくなればなるほど難しい項目でもあります。

希望に沿わない異動で辞める、という人も多く見てきました。
組織である以上仕方ないことではありますが、せめてしっかりと本人が理解、納得できるような説明をしなければ逆効果にもなります。

(3) 仕事の成果に見合った報酬や評価を提供
「正当に評価され、成果に見合った報酬が得られる」ことは、社員のモチベーションに大きく影響します。
役割や成果に応じて、賃金の見直しを視野に入れる必要があるでしょう。

それと同時に、多面的に社員を評価できる「360度評価」や、同僚同士がお互いに仕事の成果や貢献に対して賞賛や報酬を送り合うような評価制度の充実も図る企業も増えています。

(4) 風通しのよい職場環境の整備
リテンションに成功している企業には、「コミュニケーションが活発」「風通しのよい職場環境」といった特徴があります。
社員一人ひとりがいきいきと働ける職場環境では、仕事へのモチベーションも自ずと高まっていくでしょう。

社内コミュニケーションの活性化を図る施策として、1on1ミーティングやメンター制度など面談の機会を積極的に設ける、社員の健康状態や心理的状態などがわかるツールを導入するなど、労働環境の整備も効果的な施策となりえます。

4.リテンション対策の実際(一例)

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私の会社もリテンションマネジメントに取り組んでいます。
もっと注力すべきとは思いますが…着目しているところややろうとしていることは何か参考になるのではないかなと考えています。

企業によって抱えている課題・問題は異なるので、対応していかなければならない課題は異なりますが、ここからは私の会社の課題の一部を例にご紹介します。

ここから先は割と課題点などもがっつりと書いています。

リテンションマネジメントの概要について知れればいいな、という方はここまでで大丈夫です。

読んでくださってありがとうございました。

実際に取り組んだ時の課題点も知りたいという方はここからも読んでみてくださいね。

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