小さな幸せを取り零さぬよう
今朝は恋人の腕の中で目が覚めた。起き上がろうとしたら、そうはさせまいとでも言わんばかりに腕に力を入れられて抜け出せなくなった。そんなことをされると、いつまでもその心地よい空間でまどろんでいたくなる。
お付き合いを始めたあの日から、少しずつ少しずつ、私の日常に恋人が溶け込むようになった。最近では2日に1度というなかなかの頻度でお泊りをしているものだから、ほとんど毎日顔を合わせている。そうとは言っても、時間にすれば僅かなひととき。仕事を終えて、20時頃に訪問する。まだ仕事に精を