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ひとつの趣味です。

料理の動画を見るのが好きだ。
でも美味しそうと思うこともあるが、「これは飯テロ動画だよ」というお腹減ったなという気持ちには不思議とならない。そういう気持ちになるのは、どちらかというと誰かが食事している動画である。
では料理の動画はどんな気持ちになるかというと、綺麗だなとか格好良いなという気持ちに近いように思う。絵を描いている人にも近いのかもしれない。それかミュージックビデオ。
野菜を持つ手の動き。カットされた野菜の形の均一感。周りにあるその人のキッチンに配置されている道具。沸騰して泡立つソース。加熱されて色の変わる食材とそれを落ち着いて処理している料理人の動きのスピード。
色々な楽しみと、スッキリ気持ちの良い爽快感すら感じることができる。

今日は新玉ねぎを使ったアラビアータを作る動画を見た。
チョコレートと紅茶を飲みながら見たのだが、トマトをフライパンで加熱し、形が崩れていくところが好きだ。材料だったものが、その時を境にパスタソースに姿を変えるのが面白い。その瞬間は何度見ても不思議で、まだトマトの形が分かるときの方がグロテスクで、色もそんなに良く見えない。でもそれが、すぐに変わる。ニンニクとオリーブオイルが膜を張ったように鮮やかな光沢を加え、トマトの赤が綺麗に表れる。そこにイタリアンパセリとパスタを無造作に入れてフライパンを振る。偏りなく自然にバランスよく並ぶ色が完成すること分からせる。この完成することが素人にも分かるのが、ものすごく不思議でたまらない。
漫画家がキャラクターの目を、人によっては唇かもしれないが、その道のプロが「魂を入れた瞬間」に、スッとキャラクターの表情が浮き出るような一瞬が料理にもある様に思っている。

これで自分も料理をがんばっています、なんて方向には行かないのがわたしの不精なところなのだ。「見る専門」だ。自分で料理するのは嫌いじゃないけど、そんなに難しい物は作れないし、道具にだって今のところはこだわらない。もちろん後片付けは面倒だし、きらいだ。
でも、人がやってるところは見たい。
調味料や水の分量とか、そんな物には興味がない。
食材が料理に代わるところだけをまとめてほしい。


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