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8/7 街に待ち誕生日混じり達になんか言うことねえのかガキ

・netflix『アトランタ』シーズン1
・植田一子『個人的な三月〜コロナジャーナル〜』
・都築響一『ヒップホップの詩人たち』田我流パート

以下、日記

ポカリスエットのCMが気に食わない、大人が勝手に妄想する若者像も、大人の神輿に担がれて集団で踊る若者も、それをクールなものとして見る視聴者も、なんならそれをサムいと言う自分たちより上の世代も、とにかく全部気に食わないんだ!
という感情が叩き台にあがった、それは居酒屋のテーブルで、しばらくは22時に閉店すると張り紙があった、遅れて行った自分は20時半に店についたので、いつもよりすこしペースを上げて飲み進めた瓶ビールが続々交換されていき、話題も転々と転がっていたその中で、ポカリのCMについての感情が叩き台に出てきた、冷やしトマトはいつもより多めに塩がふってあって美味しかった。

でも、と話し始めることができたのは、ポカリのCMについて、自分がそれほど気持ち悪いと思わなくなっている変化に気づいたからで、それは自分が仕事をするようになって得た考え方のせいもあるかもしれないけど、そもそもあのCMが自分ごとではないこと、つまり、自分たちこそが若者層の中心だ、とはもう言えないと理解している気になったからだと思う。

承認欲求や自己顕示欲に対する恥ずかしさを他人に感じてきたし、当然自分の首を絞めてきた、tiktokをできるかと考えれば即答で無理な23歳だ、でも、自分を格好良く見せよう、可愛く見せようと、振り付けやセリフを覚えてカメラに写り、加工する時間と労力をかけたものが、他人からいいねと評価される循環って、何一つ間違ってない、いいことでしかないじゃないか、ハスってんじゃねえよ!と言いつつハスる自分にとっての安全圏から抜け出せないのだ。
努力を見せることなく結果で示す、昭和のスター的な振る舞いは、もう美学ではなくよく分からないこだわりの一つ程度なのかもしれない、そう成り下がったというよりむしろ、これまで過大評価されすぎていたのかもしれない。
カジサックチャンネルに千原ジュニアが出演した回はずっと頭に残っているけど、カッコつけるって言葉自体から、時代ごとの価値観を許容する意味のとりかたがこぼれ落ちているのかもしれない。

ほかにも、ビートたけしが出演したかつてのポカリCMは確かにかっこいい、でもこの企画を会議で通すには、たけしがカッケエんすよ!意外に説明しづらい。リモート合唱や集団ダンスには説明の切り口がたくさんある、親和性とかそういう奴だろう、同意を経るプロセスが増えても、何かしらの理由を用意しやすいと思う。
だから、あのポカリCMは、雰囲気だけの薄さみたいなものは無視しきれないけど、身体的な表現をすることの素養や自意識が強化された下の世代からしたら意外と違和感は少ないのはずな。
羨ましいなあ、とも思う。自己顕示と承認欲が瓜科の蔓みたいにグネグネしていった結果いいことは何があったろう、現に俺なんて、今日が自分の誕生日だってことすら言い出せなかった。23歳とか言ったけど本当は24だ。ビール瓶が交換されていくように、年齢という数字がどんどん交換されていってしまいそうで。

日付が変わって24歳初日は、さっきの居酒屋から地続きで、人数も少し増えていた、一軒目でとばしたせいか気持ち悪くなり、二軒目を出たコンビニでホットミルクを飲んで回復を計った、飲兵衛に引っ張られて公園にいく、頼もしいなあと思いながら歩いた道は、何かの建物が潰されて更地だった。
会いてえなあ、と思いやすい先輩で、わりと頻繁に、必ず酔ってるときに電話をしてしまう人がいて、結局なんやかんやで会えないうえに、具体的な予定がおそらく両者とも苦手で、空回って腹が立つということを一通り、またやった。
夜中にハナが電話をかけてきて、おそらく朝になったら東京を発つんだろうなと思ったけど、お互いがちゃんとしていれば、いつ会ってもいつも通りだろうと思う、やつがイギリスにいる間の一年は、ずっと自分の調子が悪かったから、変な感じになっていただけのことだと言い張りたい。精神と実際の距離はちゃんと関係がある、は確かに正しいようだけど、うるせえと思えるうちはうるせえ、繰り返しになるけど、イギリスの一年は俺がくたばっていただけのことだから、勘弁してほしい。
公園にいて、馬場まで歩いて、始発で帰った、やすもだけど、よくよく考えたら、ひなたがいたことが不思議だ、髪乾かしてからタクシー乗ってマーピーをくれたのか。昼に起きていくと母親に叱られて、なぜ叱りたいのかは汲み取れたけど、全部どうでもいいやと思った。
酔っ払ったせいで全部薄ぼんやりしていた昨日の感覚が懐かしかった。単刀直入じゃなくていい。

ようやく今日の 電話の用件たどり着いたよ
本当はもう少し 笑顔で言いたかった
Happy Birthday
(「BIRTDAY ALONE」ものんくる)

ものんくるだけよ。

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