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オフィスワークへの入門・コールセンター 就業のススメ

 総務省の2019年調査によるとブルーカラーの仕事に従事する人の割合は42.0%と言われています。いわゆる製造業に従事する人の平均年収は約320万円とのことで、女性に至ってはそこからさらに100万円程度も低い年収となります。少なくともオフィスワークと呼ばれる仕事に就くことができれば、男女とも平均年収の底上げは可能です。もちろん、それを望む人にとってはという話しになります。

 しかし日本の旧態依然の組織形態と経済の閉塞感は、昭和の製造業モデルを引きずった結果であり、格差是正を謳いながら是正されるどころか益々の格差連鎖から脱却できていないことは明らかです。そうなれば一人ひとりが生活自衛のため言葉選ばずにいえば、より賢く働くことが大切になると私は思うのです。

 そこで給与を上げたいと思っても今の就業環境から比較的ワリのよいオフィスワークの仕事に就けないのであれば、わたしはぜひコールセンターでの仕事をオススメしたいのです。大卒かつパソコンが使える人は、一説によれば全体の20%程度だと言われており、たとえば製造業からオフィスワーク(ホワイトカラー)の転職は、かなりハードルが高いと言えるでしょう。

 コールセンターの仕事はAIに奪われる職種との見解があったりはしますが、それはこの仕事の奥深さを知らない人の憶測です。もちろん、単純受注業務など決まりきった定型作業であれば自動化され、AI活用もされていますがそれはコールセンター業務のほんの一部でしかありません。まだまだAIでは代替できない要素はたくさんあるのです。

 話しは戻って大卒でなくてもパソコンを使ったことがなくても、オフィスワークへの道はいくつかあります。そのなかでも万年、人手不足、採用難で困っている業界、それこそがコールセンター業界です。厳密にはコールセンター業界と言っても主体がどこにあるかで見方は変わります。私が想定しているのは事業会社から委託を受けてコールセンターを運営する企業=アウトソーサーを前提としています。別の表現をすれば、コールセンターベンダーとも言われています。

 コールセンターベンダーもピンキリですが、規模の大きな会社であれば実に様々な受託業務があります。様々な受託業務の内容と可能性について本稿では割愛し別の機会で詳細は述べたいと思いますが、コールセンターベンダーが国または自治体から受託する仕事はオフィスワークの入門としては狙い目です。国または自治体からの案件は、コールセンター業界ではいわゆる公共案件と呼ばれることが多く、なぜオフィスワークの入門としてオススメなのか理由は次のとおりです。

①規模感が大きく人集めに苦労する
②比較的かんたんな問合せ業務が多い

 コールセンターベンダーは、上記2点を前提に未経験者でも積極的に採用することがあります。時間的な切迫もあり採用要件を下げる傾向が強いのです。パソコンも「インターネットを検索したことはありますか?」程度の確認で済ませることもあります。もちろん研修はありますので業務知識や、その業務で扱うシステムに関するパソコン操作も教えてくれます。

 問題は、オフィスワーク未経験者にとって一般的なパソコン操作とタイピングです。これは本人の特性に依存することではなく、訓練によって解消できる問題です。つまり経験です。いつ・どこで・何をきっかけに経験を積むかです。人は目的もないのに経験しようとは思いませんし、訓練にもつながりません。スマホがあればパソコンの電源オンオフの操作は、YouTubeでも知識を得ることができます。知識を得るとは、能力獲得の一歩目です。パソコンのタイピングはローマ字入力が主流です。スマホがあればローマ字読みの練習用アプリも無料で手に入ります。となれば、あとはパソコンのキーボードでタイピングする訓練のみです。

 どこでタイピングの訓練をするか、これもいくつか選択肢があります。自宅にパソコンがなくてもネットカフェや町の図書館なども手段として考えられます。要はその気になることが大切であり手段は後付けです。私は社会人になってから就職した会社で少しずつパソコンのタイピングに慣れていきました。パソコンの電源オンオフとローマ字入力の知識さえあれば、就業したコールセンターで頑張るというのもひとつです。これはチャレンジングではありますが。

 このようにしてオフィスワークの入門が果たされたならば、ある程度の年数をコールセンターで就業し、それをきっかけにビジネススキルを磨いて自身の選択肢の幅を増やす努力を重ねていける土壌は手に入ります。コールセンターでの仕事を続けるもよし、別のオフィスワークにチャレンジするもよし、希望をもって仕事と割り切って可能性を広げていけるきっかけとしてほしいのです。

 今回はここまでとしますが、伝えたいことは山ほどありますので自己紹介にも記したとおり、誰か一人でも私の記事が役に立つのならという思いで継続していきます。読んでくださりありがとうございました。

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