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茶葉購入はやっぱりお茶屋さんですべき

2008年6月の出来事です。
日本の茶友と香港で楽しく過ごした思い出の続編です。

今日のメインの予定は「香港らしいもの」巡りです。

11時にペニンシュラホテルのロビーで待ち合わせをしました。
(本当の名称は「ザ・ペニンシュラ香港」ですが、以降ペニンシュラホテルと記載します)
ペニンシュラホテルを選んだのは、その後の行動をするのにも待ち合わせをするのにもちょうどよかったからですが、ペニンシュラホテルと言えば香港なので、本日のテーマに沿っています。

時間があればアフタヌーンティーもしたいのですが、今回は我慢。
自分のホテルではないけれど、ロビーを始めお土産店やトイレを案内して目の保養をしてもらいました。

そしてお昼ご飯を食べに向かったのが「糖朝」というレストラン。

↑ 日本にも店舗があるようでホームページがありましたが、保護されていない通信と表示されてしまいますので、一応こちらも貼っておきます。↓

「糖朝」も香港発祥で有名なお店ですが、私、実は「糖朝」!
なので、2人してルンルンで入店しました。

香港「糖朝」にて

お粥が美味しかった。
エビの卵炒めも美味しかった。
そして、何よりも広東地方の料理「腸粉」を紹介できたことがうれしかった。
「腸紛」は上記写真左側の料理です。

茶友は「腸紛」人生初だったそうですが、気に入ってもらえて大満足です。

「糖朝」はスイーツから始まったお店なので、お食事の後にスイーツを食べる予定でいたのですが、二人してお腹がいっぱいになってしまったため、スイーツを断念して茶器を見に行くことにしました。

途中「SaSa」(香港が中心のコスメチェーンストア)等をのぞきながら「裕華国貨」へ。

「裕華国貨」は1959年開業の100%香港ローカル企業で、中華系の様々なものが取り扱われている小さなデパートみたいなところです。

https://www.yuehwa.com/zh-hk

茶器が置かれているのは2階だったので、階段を上がって茶器の場所まで案内すると、茶友は大興奮!

やっぱり茶友だ!私も最初に来た時は大興奮だったもんなぁ。

興奮しながら茶器を選び会計を済ませた茶友を、更に上の階へとご案内。

すると、今度は茶壷を見て大興奮の茶友。
自分が過去にとったリアクションとここまで全く同じです。

だけど、販売されている茶葉をチラ見した途端に茶友のテンションがめちゃくちゃ下がりました。

なぜなら、茶葉の質があまり良くないから。。。
茶芸を披露している一角にはプーアール茶の餅茶が展示されていましたが、それを見に行く気にはなれなくて、二人で「やっぱり茶葉は信頼しているお茶屋さんで購入したいね」と結論付けました。

お店の名誉のために言うと、中華っぽいお土産を探すのにはとても良いお店だし、茶器や茶壷を見るのなら楽しいです。
茶芸を披露しているプーアール茶は良い茶葉かもしれないし。

だけど、他の茶葉は中国茶をかじっている人にはちょっと「うーん。。。」と思ってしまうものでした。

私たち日本人すべてが日本茶について詳しくないのと同じように、中国人(この場合は中国大陸人も香港人も台湾人もみんなをまとめて指しています)だからと言って、中国茶に詳しいわけではありません。

ましてや、広大な国土を持ち、その土地ごとに飲むお茶が変わってくる習慣上、一般の人が自分の飲まない種類の茶葉の良し悪しを見分けるのは容易ではありません。

今でこそ人自体の往来が盛んになり、ネットでいろいろな情報が共有されるようになりましたが、私が香港に住んでいた頃はまだまだスマホの黎明期。
今ほど情報を気軽に入手できない環境でした。

この「茶葉問題」は何もこのお店に限ったことではありません。
街中のこじゃれたセレクトショップでも、高級緑茶として名高い【碧螺春】として展示されていた物の中身が【涌溪火青】だったのを見たことがあります。

数多くある緑茶の中で【涌溪火青】の乾燥茶葉はとても独特な見た目をしています。
そして、【碧螺春】とは似ても似つかない形です。

だけど、それを堂々と【碧螺春】と言えてしまうのは、きっと卸売りした人も販売員も双方ともにお茶の知識が無いから。
また、それだけ【碧螺春】という名前が「高級」として知れ渡っているから。

なのでしょう。

もしも私が中国茶の知識が無くて、そのセレクトショップで茶器を選び、一緒に茶葉をセットで購入する時に「【碧螺春】は高級茶なのでおすすめです」とすすめられたら、きっと購入するだろうし、プレゼントする時も「この【碧螺春】て高級茶なんだって!」と嬉しそうに渡すと思います。

それは多分、メインが茶器だから。

いつか記事にしたいと思いますが、中国国内では春先になると贈答用【碧螺春】が大量に出回るそうです。
収穫量を考えるとそれだけ大量に出回るのはおかしい話ですが、それでもとぶように売れていくそうです。

ちょっと話はそれましたが、お茶に対しての気持ちの温度が茶友と一緒なのを確認できたところでスイーツが入るための小腹もできたので、フェリー乗り場近くの「許留山」へ入りました。

「許留山」も香港発祥のスイーツチェーン店です。
私は香港に来て、初めて知ったお店です。
台湾にもあるそうですが、台湾の友人曰く「台湾の『許留山』は高くて入っている量が少ない」そう。。。
台湾だって果物天国なのに、どうしてだろう?
当時はそんな疑問を持ちましたが、調べもせず。

残念ながら2021年に全店閉店してしまったそうです。

「許留山」はチェーン店なので、店舗がたくさんあります。
フェリー乗り場近くの「許留山」は平日+繁華街から離れた場所ということで待つことなく楽々と着席。
フルーツをたっぷりと堪能できました。

08年6月「許留山」にて

休日だときっとフェリーに乗るお客様で混むお店なんだろうなー。

今日はこれらのお店以外に、免税店や「中藝」というお土産ショップにも立ち寄り、茶葉偵察をしてきました。

「中藝」は素敵なデザインの茶器を取り扱っていますが、0が一つ、物によっては2つほど多い高級ショップです。
ですが、やはり茶葉をそこで買いたいとは思えませんでした。

今日、自分たちの足で歩いて再確認できたこと、それはやはり「茶葉は信頼できるお茶屋さんで買うべき」ということです。

たくさん歩き回ったけど、とても楽しい時間でした。


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