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家は、大人が買える大きなおもちゃだ

子どものころ、積み木で家を作ったり、ドールハウスで遊んだり、秘密基地を作ったり、小さな家や部屋を作って遊ぶのがとても楽しかった。
いまも、娘は楽しそうに家を作って遊んでいる。

どんな家がいいかな、と考えたり、こんな部屋があったらいいなぁと想像しながら、遊ぶことはちょっとした夢がある。

それは、きっと大人でも変わらない。
大人も、部屋の間取りを見て楽しんだり、実際に自分が住まうための居心地のいい部屋を探したり、自分だけの家を作ったりする。

家は、大人が買える大きなおもちゃだ。

新しいマンション、一軒家を買う

間取りを選んで、立地を考えて、今後の生活を想像して、自分にピッタリなものを選ぶ。それだけでもすごく大変だ。とても高い買い物になるので、ちゃんと買えるかどうかもしっかり考えて、買えると思ったら、今度は内装や家具の配置をいろいろ考える。

マンションの部屋や展示販売しているような一軒家は、出来合いのものかもしれないけれど、考えること、決めなきゃいけないことはいっぱいあって、それは大変だけど、自分の生活の質に直接かかわるものだ。そして、それはとてもワクワクして夢があって、楽しい。

庭があったら、もっと楽しい。庭は、一番手軽に自分の好きなように変えられる場所だ。木を植えてもいい、お花でいっぱいにしてもいい、野菜を作ってもいい。子どもが遊べる遊具をおいてもいい。マンションだと、ベランダがある。最近のマンションのベランダは広いことが多いので、意外と楽しめる。部屋の外に緑があるのは、やっぱり気持ちがいい。

中古住宅を買う

そのまま住んでもいいし、自分たちの好きなように変えてもいい。新築をいきなり改造するのは少しもったいない気がするけれど、中古ならまあいいか、という気にもなる。ちょっと汚れている水回りやキッチンを新しいものに取り換える。壁の色を変える。新しい壁紙を貼る。畳や床材を変える。
リノベーション、リフォームというと大げさだけど、それだけで見違えるように部屋は変わる。

もちろん、思い切って天井をはがしたり、壁を壊したりして、間取りを変えるのもいい。ちょっと手を加えるだけで、自分だけのオリジナルの家ができる。考えることはもっと増えるけれど、そんな楽しいことはない。

家に対するニーズは、自分のライフサイクルによって変わる。そこに住む家族の人数も一定じゃない。だから都度、家の中身や間取りも調整しながらやっていく。そうやって自分で変えていくのも楽しい。

家を建てる、家を作る

普通は建築家に依頼する。オーダーメイドだから、なんでもできる。でも、実際には、一から考えることは素人には難しいので、専門家の見地から住みやすさ・快適さ・家事の動線や将来の家族の人数のことなども考えた提案をされると思う。

とはいえ、やろうと思えば一から考えることもできるし、ほとんど自分でやることもできる。セルフビルド・ハーフビルドなんて言われたりするけれど、今はプロ用の資材を含めて何でも自分で揃えて作ることができる。

キッチンも、トイレも、ユニットバスも、人形の家のそれらを買うように揃えることができる。家具や家電も、もちろん買える。頑張れば、作ることもできる。
ガス、水道、電気、通信、それぞれのインフラは専門家に頼まなきゃいけないし、家の設計図も建築家じゃないと書けない。基礎や外枠の工事は難しい。けれど、それさえクリアできれば、自分で建てることもできる。とても時間がかかるし大変なことなので、よく計画を練っても、場合によっては数年単位で楽しむ大人の趣味になる。

ずっと付き合っていく家と向き合うやり方はそれぞれあって、それぞれのスタイルで楽しむことができる。いくつになっても、家で遊ぶことはワクワクして、想像力を掻き立てる。大げさなことじゃなくても、ちょっとしらDIYでも、工夫でも、小さなアイデアが積み重なれば、どんどん自分たちだけの空間ができていく。

そうやって、たのしく遊びながら「住む」ことと付き合っていけたらいいな。


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