新人さん、学生さんがなぜできない? 指導者さんの疑問、自分の態度を見直してみよう!②

まず、圧をかけられると人間の脳はフリーズします。「思考停止」です。
それをさらりとかわせる学生もいますが、真面目で緊張しやすい学生ほど、あなたの視線が気になっています。

思考停止すると、その学生は何をすべきかわからなくなり、目の前の患者や書類、処置のことより、「あなたが望んでいる行動は何か」を無意識に探ります。
もちろん意識していません。例えば、エコー後に処置が終わって患者さんのゼリーを拭くのか、それとも機器類を片付けるのか、あなたの望む行動はどれ?となるのです。
もちろん、患者さんへの行動が先。
でも、機器類も片付けて綺麗にする、ということものも望まれている。

あなたはどう教えていたでしょう。
「患者さんの身体を拭いて、機械も綺麗にして次の待っている患者さんの検査ができるように片付ける。次の患者さんが待っているんだから早くして」

慣れていれば、患者さんの身体を綺麗にしつつ、台から降りたら残りは自分でやってもらいつつ、その間にすばやく片付ける。
(そこに、患者さんがいる時にやるのか、患者さんがでていってからやるのか、病院やスタッフによってやり方や込み具合によってやり方が異なるので、また学生や新人は混乱しています)
その間に患者が出ていくときには見送りの挨拶。
けれど、そのあなたのやり方がわからず、学生や新人は結果、どちらもやりつつ中途半端。しかも片づけに夢中になっていたら「挨拶してないよね、まずは見送りだよね、片づけなんて後でいいんだから」

これはまだほんとに簡単な手技のことですけど。こんなことで、うろたえてもらったら困る、ですよね。
これを乗り越えていくのが専門家としての当然。

たしかに、だんだんと手順も慣れて、あなたが見ていても間違えずにできるようになって、あなたも安心して任せられるようになって、いつの間にか成長していきます。

でも、あなたが圧をかけている間は思考停止していること、それを感じさせないほうが『できる』学生や新人がいる、ということを頭の片隅に入れておおくといいかもしれません。

学生にできるようになることをも求めるならば、あなたも成長すること。

ちなみに、例えば「大丈夫だよ」とか「そうだね」とか、無言ではなくその都度、穏やかに肯定的に、「できているね」という声かけをするとか、場を離れて「こまったら呼んでね」とか、そういう”任せる”といった対応を考慮してみてくださいー。

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