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戦略を決める戦略

戦略とは

戦略とは、目的達成するために、「進むべき方向」「進んでいくための方法」です。

戦略は、長期的な視点で、組織や個人の方向性を定めるために使用されます。戦略は、外部の環境や市場の要因、内部の能力や資源、競合状況などを考慮して策定します。

一方で、「戦略」と「戦術」は違います。
戦術とは、戦略を達成するための具体的な手段です。
戦略は目的の達成に向けた長期的なビジョンを提供し、戦術はそのビジョンを実現するための具体的な手順やアクションになります。

つまり、「目的」があって、「戦略」を立てて、「戦術」を実行します。

目的・戦略・戦術

戦略パレットとは

「目的を達成するために行動しよう!!」と具体的な手順やアクションを実行している人は多いと思いますが、「どういう戦略で?」と言われると困ってしまうと思います。戦略を考えるために、「戦略パレット」というものがあります。

戦略パレットとは
縦軸に予測可能性横軸に改変可能性を置き、予測の可能性が高いか、低いか、改変可能性が高いか低いかで戦略を決めるマトリクスです。

戦略パレット

クラシカル型(予測可能性→低、改変可能性→低)
これは成熟した業界です。この状況では、規模や差別化、組織能力による優位性に基づくポジショニングの戦略が役に立ちます。

アダプティブ型(予測可能性→高、改変可能性→低)
これは技術的変化が激しい若い業界です。この状況では、長期的分析・計画よりも継続的な実験とリアルタイムの調整が重要になります。手段にフォーカスし、一時的な優位性を連続させます。

ビジョナリー型(予測可能性→高、改変可能性→高)
急成長のポテンシャルがある業界です。この状況では、先駆者になることで、規模を獲得し、業界標準をおさえ、市場全体の方向性を決定づけることが重要です。スタートアップ企業が用いる戦略となります。

シェーピング型(予測可能性→低、改変可能性→高)
支配的なプレイヤーが存在しない業界です。他のプレーヤーとの協業し、まとめ役になることで、自社に有利な方向に市場が発展するようにします。

リニューアル型
低成長、衰退、危機に直面し、苛酷な事業環境にあるとき、活力や競争力を復活させるには、生き残りの戦略となります。この場合、リソースを確保・捻出するために方向転換し、その後に成長をめざすことになります。

戦略を決める戦略が大切

戦略パレットが理解できたと思います。
現在置かれている状況が、予測が可能で、変化が少なければ、そのままクラシカル型の戦略で問題ありませんが、変化の激しい現代社会で、この状況はほとんどありません。

であれば、アダプティブ型で一時的な優位性を連続させるか、ビジョナリー型で先駆者となるか、シェーピング型で協業のまとめ役になるかがキーになります。すでに危機に直面している場合は、リニューアル型で生き残りを図ります。自分の所属している組織の戦略を考えてみましょう。

また、戦略は、企業だけでなく、個人にも有効です。
組織の中で、優位なポジションならそのまま、技術的変化が激しけば一時的な優位性を連続させたり、急成長のする可能性があれば先駆者を目指し、支配的なプレイヤーがいなければまとめ役になるなど戦略的な行動が重要になります。
戦略パレットを学び、戦略を決める戦略を活用することで、目的達成に向けて進んでいきましょう!!

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