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今日覚えたい文法

大過去の中の場面は何形で表すか

昨日の作文の授業で、次のような日本語をフランス語にするという課題がありました。

「姉が言うには、タクシードライバーのパリの男性と恋に落ちたらしい。」

全体が過去を語っているシーンなので、ma sœur m'a dit que もしくは ma sœur disait que で書き始めたいところです。

突然過去のシーンを描くって少しハードルが高いかもしれません。
まずは「今」のことだと思って現在形で考えてみましょう。

Ma sœur dit qu’elle est tombée amoureuse d’un Parisien qui est chauffeur de taxi.
これは書けましたか?言えましたか?

ではこれを過去の世界に動かしましょう。いわゆる「時制の一致」といい皆さんが苦手とおっしゃる文法項目です。

現在形 → 半過去形
複合過去形 → 大過去形

このルールに則って書くとこうなります。

Ma sœur m'a dit qu’elle était tombée amoureuse d’un Parisien qui était chauffeur de taxi.
あっさり書けてしまいました。

ここで疑問が浮かびませんか?

大過去形で表されていることがら「恋に落ちる」と同じ時間にある「タクシー運転手をしている」は、半過去形でいいの?大過去形にならないの?

ならないのです。
1. 時制の一致のルールから考えても問題ないことはおわかりいただけると思います。「今」の状況説明は現在形で、「過去=その時」の状況説明は半過去形なのです。
2. 大過去形をつかうとその時制で表されている "était tombée amoureuse…" の中(文が終わるまで)は、そこが「過去の基準点」になり、そこは半過去の世界が広がるのです。なんたって過去の現在を伝えるのは、半過去形が得意とするところです。それが複合過去で表されていても大過去形で表されていても同じです。

個人的には、個人的にはですよ。

時制の一致はさほど気にする必要はありません。

Ma sœur m'a dit qu’elle est tombée amoureuse d’un Parisien qui est chauffeur de taxi.
通じます、間違いなく通じます。
文字で見ると気持ちが悪いですが、音で伝えていると考えれば、問題なさそうです。

通じるポイントは、姉の言葉ではなくぼくが解釈をし直してあなたに伝えているということを表す que です。
これが最も大事なワードであると言えそうです。

Ma sœur m'a dit elle était tombée amoureuse d’un Parisien qui était chauffeur de taxi.
うわっ、気持ち悪っ!!

火曜日の午後と木曜日の夜に、ZOOMでB1レベルの作文授業がありますよ。
いかがですか?

ご参考まで

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