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どうせ死ぬ この世は遊び 人は皆 - 1日1講義1ヶ月で心が軽くなる


【書籍情報】

タイトル:どうせ死ぬ この世は遊び 人は皆 - 1日1講義1ヶ月で心が軽くなる考えかた
著者:中田考
出版社:実業之日本社
定価:1,650円(税込)
出版日:2023年9月14日

【なぜこの本を読むべきか】

人生最後は、どうせみんな等しく死ぬ。

だから悩んでいても仕方がないというのは真理だが、その通りに伝えても納得する人はほとんどいないから困ったものである。

本書は「人生が辛い」と感じる人に向けて、心が軽くなる考え方を紹介した一冊だ。

本書は以下のような方々にオススメしたい。

■会社や学校に行くのがしんどい
■老後のためにお金を貯めなければならない
■なんとなく生きるのが辛い
■どんな本を読んでも辛さは解消されなかった

内容を理解したとき、今自分の目の前にある問題が、些細な事であることに気づける。

そして実践したとき、ある程度目先の悩みから解放されることだろう。

これまでの常識を覆し、気楽に生きる道へと進んでいただきたい。

【著者紹介】

中田考

1960年生まれ。イブン・ハルドゥーン大学客員教授。
83年イスラーム入信。
ムスリム名ハサン。
東京大学文学部宗教家学宗教史学科(イスラム学専攻)学科卒業。
カイロ大学博士[哲学]。
在サウジアラビア日本国大使館専門調査員、同志社大学神学部教授など歴任。
著書に『みんなちがって、みんなダメ身の程を知る劇薬人生論』『宗教地政学から読み解くロシア原論』『13歳からの世界征服』など多数。

【本書のキーポイント】

📖ポイント1

人生の目的は遊びだ。意味など深く考える必要はない。

📖ポイント2

推しに見返りを求めるなんて、無駄なことはしなくていい。

📖ポイント3

生物としての原理に逆らえば逆らうほど、楽に生きられない。

【1】HOP

真剣に遊ぼう

人生は遊びだ。

遊びというのは、真剣にやらないと楽しくない。

仕事が楽しくないという人がいるが、それは仕事を自分のためにしていないからである。

今の日本のような資本主義(個人が自由に土地やお金・道具などの資本を持ち、商売できる仕組み)の世の中では、お金がないと生きていけないと思い、お金のために働いている。

お金が主人になって、人間はその奴隷になって働く。

つまり、自分のために働いておらず、お金に働かされている状態。

これが「仕事が楽しくない」と思う、最大の原因である。

だからこそ、「遊びこそ人生の目的である」という考えを持ち、その遊びを本気で、真剣にやる。

さらに仕事も遊びの一つだと思い込めれば、この上ない幸せだ。

遊びの定義は一般的に、目的や目標を持たずに楽しむ活動とされている。

他にもストレス解消やリフレッシュ、自己成長や人間関係の深化、新たな発見までもが得られると言われているが……。

一番大切なことは、何かの役に立つからとか、別の目的のための手段として遊んではならないということだ。

仕事の役に立つからとか、ストレス解消のためとか、何かのために遊ぶのでは遊びの悦びは失われてしまう。

真剣に遊ぶとは、他に何の目的もなく、ただ楽しいから遊ぶことであって、「それ自体が自分にとって楽しいから働く」という本来の労働の悦びを思い出すためである。

必要なのは、この世の人生自体が遊びであることを知ることだ。

この人生も、本当はどうでもいいこと。

死ぬまでの暇つぶしであることに気づけば、気楽に楽しめるようになる。

遊びの種類はさまざまあり、好みも人それぞれだ。

誰もが「自分が」楽しいと思う遊びで遊べばいい。

人に押しつけられた遊びなど、遊びではないのだから。

勝っても負けても、最後は皆平等に死んで終わり。

ただただ、気楽に楽しめばいい。

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子供と遊ぼう

生きていくうえで大事なのは「可愛さ」だ。

他人から「可愛いやつだ」と思われていれば、大抵のことは解決する。

子供と遊べば、よくわかる。

言うことは聞かないし、簡単な指示も理解できないし、少し目を離すと部屋中に落書きを始めたりもするだろう。

これを大人がやったら耐えられないが、子供だったら可愛いので許され(少しは怒るかもしれないが)、周りが勝手に助けてくれる。

大人でも「可愛さ」は武器になり、というか一番重要である。

どんなに仕事ができたり、頭がよかったりしても、それが通用する場面は限定的だ。

逆に能力の高さは、可愛さにとって邪魔になることが多い。

能力が高くて威張っている人よりは、能力が低くても可愛い人間のほうが断然いい。

なので、周囲の人間には「自分の方が優位に立っている」と思わせるようにしよう。

勝手に周りが助けてくれるようになるから。

ただ、本当に可愛くなるには修行が必要だ。

可愛さが足りないと思う人は、まずは形から入ろう。

幼児のマネだと行き過ぎているので、猫の写真をSNSに投稿したり、猫のプリントTシャツを着たりするのがいいかもしれない。

イタイ人間だと思われてもいいのだ。

万人にウケる必要はないし、元々可愛くない人間が可愛くなろうとしているのだから、多少の無理は受け入れなければならない。

最初は気持ち悪がられても、次第にキモ可愛いに変わり、段々と可愛い人間になっていくことができる。

あとは、相手の話をしっかり傾聴すること。

内容がわからなくても、相槌を打ってニコニコ笑いながら聞くことに徹しよう。

なんでもすぐに自分の話をしようとする人がいるが、そういう人は嫌われる。

相手の話を聞いてあげることで、可愛がってもらえるのだ。

ちなみに子供が可愛いと書いたが、動物行動科学者のローレンツが提唱した、人間は生き物であってもなくても愛おしく感じられる「ベビースキーマ(赤ちゃん図式)」という理論があり、これは実験心理学でも検証されている。

下記に「ベビースキーマ」の特徴を記載しておこう。

➀身体に比べて頭が大きい
②おでこが広くて前に突き出ている
③顔の下半分に大きな目が付いている

とはいっても、例外のない法則はないので、誰でも子供が可愛いと思うわけではないだろう。

もしもあなたが子供が嫌いなら、子供と無理して遊ぶ必要はない。

オオサンショウウオでもトカゲでも、自分が可愛いと思うものと一緒に楽しめばいい。

大切なのは、手間のかかる役立たずでも、一緒にいて自分がなぜ楽しいのかを改めて考えてみることだ。

他の目的の手段ではない純粋な悦びや幸せとは何かを思い出し、自分がそれを人に与えることができる人間にどうすればなれるか。

自己啓発セミナーの講師やコンサルたちが言うような、金儲けやそれに役立つスキルの習得など考えては意味がないことを、覚えていてほしい。

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