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やる気ゼロからフローに入る 超・集中ハック


【書籍情報】

タイトル:やる気ゼロからフローに入る 超・集中ハック
著者:伊庭正康
出版社:明日香出版社
定価:1,760円(税込)
出版日:2023年6月16日

【なぜこの本を読むべきか】

あなたは、関係ないことが頭に浮かぶことなく、仕事を進められているだろうか。

普通に過ごしていれば、まずムリである。

大切なのは、意識や努力などではなく、セオリーを知ることなのだ。

本書は、様々な研究結果や心理学などに基づいた、集中力を高めるセオリーを紹介した一冊だ。

本書は以下のような方にオススメしたい。

■いつもギリギリにならないと集中できない
■すぐに気が散ってしまう
■もっと手際よく仕事を済ませたい

集中力を高めることができれば、仕事を手際よく進められるだけでなく、プライベートの時間を充実させることもできるようになる。

きっとあなたには、仕事以外にも大切にすべき時間があるはずだ。

【著者紹介】

伊庭正康

らしさラボ 代表取締役。
1991年リクルートグループ入社。
累計40回以上の社内表彰を受け、営業部長、(株)フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。
2011年、研修会社 (株) らしさラボを設立。
年間200回を超えるセッション(営業研修、コーチング等)を行う。『日本経済新聞』『日経ビジネス』など多数のメディアで紹介。

【本書のキーポイント】

📖ポイント1

煩悩を理性で封じ込めることはムリである。集中力をキープしたいのであれば、頭に浮かんだことをメモに書き留めてみよう。

📖ポイント2

早食い企画のように「タイムトライアル」を行うことで、まるで何かが憑依したような最強の集中力を発揮することができる。

📖ポイント3

気分が乗らない時は、まずは1分でいいからやってみよう。いつの間にか、やる気が湧いてきている自分に気づけるはずだ。

【1】IQアップ!脳の集中力を高める「習慣ハック」

何かに気が散るなら紙に書き出す


作業をしている時、「あ、そうだ。あの会社にメールを送らなきゃ」と集中力が途切れたタイミングで、作業と関係ない内容が頭をよぎったことはないだろうか。

そもそも、「あ、そうだ」という煩悩は、生きている限り理性で封じ込めることはムリなのだ。

学習心理学では、人は「未来」よりも「今」に価値を感じる習性を持っている、と言われている。

「遅延による価値割引」という心理効果で、先のことであればあるほど価値が減る心理を意味する。

つまり、「後で、メールを返信する」より、「今、メールを返信する」ほうが、価値があるように感じるということ。

そこで紹介したいのが、「パーキングロット」を使って気持ちを整える方法。

パーキングロットとは駐車場を意味する言葉なのだが、実は会議で使われているテクニックである。

議題とはズレているが無視するには惜しい意見が上がった際、ホワイトボードに書き留めておく手法だ。

この手法を、個人の作業に落とし込んでみよう。

先ほどの「あ、そうだ。あの会社にメールを送らなきゃ」が頭に浮かんだ場合であれば、メモに書き留めておくだけでOK。

そうすれば、「メールの文面どうしよう」などと、「今、ココ」で考える必要がなくなり、集中力をキープすることができる。

煩悩は思った以上に手ごわいが、その解決方法は思ったよりも簡単である。

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似ているタスクはまとめて行う


集中力をより高め、維持するセオリーがある。

それは、似ているタスクをまとめて行うことだ。

メールの作業を行う場合で見てみよう。

■メールを確認
■すぐに返せるものは、その場で返す
■スケジュール調整が必要な場合、その場で調整をして、すぐに返信
■すぐに返信が難しい場合、その場でスケジュール帳に記載

上記のように「ひとかたまり」にして、一筆書きを描くようにタスクをこなしていけば、余計なエネルギーを使わず、集中力を高めることができる。

逆に似たような作業をバラバラに行うと、「あれもこれもやらなきゃ」とストレスを抱え、エネルギーの浪費につながるのでやめたほうがいい。

また、「ひとかたまり」にする方法は営業でも使える。

■商談後、顧客の社屋から道路に出る
■道路に出た瞬間、顧客にお礼のメールをスマホで送る
■さらにその場で、社内への報告をスマホで送る

営業は顧客と日常的に商談を行うため、ぜひ「ひとかたまり」にする習慣を身につけ、より集中力を高めていってほしい。

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呼吸の「吐き方」を少し変える


集中力と呼吸の関連性について、「マッコリ―大学」「スタンフォード大学」「兵庫医科大学」のそれぞれが研究を行った。

それら3つの大学の研究結果をまとめると、以下のように表すことができる。

■心拍変動(心拍感覚の変動のこと)を起こせば、集中力が高まる
■心拍変動は、「ゆっくりと呼吸する」だけでも高まる
■「吸う」時ではなく、「吐く」時に集中力を高める鍵がある

上記の結果から導き出せる集中力を高める方法は、呼吸をする時、吐く時間を長くすること。

著者が締め切りに追われている時、息をゆっくり吐きながら行ってみたところ、驚くべき変化を実感できたという。

いつもの3〜4倍のスピードで動作をしているにも関わらず、感覚としては周囲がゆっくりと見えるようになったのだ。

呼吸のペース配分でいえば、スタンフォード大学が薦める「1分間に4〜6回、ゆっくり10~15秒」がいいだろう。

超簡単で、いますぐ、どこでもできる集中法。

いまここでも効果を実感できるため、忙しさで心が落ちつかない人は試してみよう。

【2】どんな時でもスピードを加速させる「タスクハック」

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