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なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣


【書籍情報】

タイトル:なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣
著者:藤本梨恵子
出版社:明日香出版社
定価:1,760円(税込)
出版日:2024年4月10日

【なぜこの本を読むべきか】

もし、初対面でも、どんな人とでも会話が弾んだら?

もし、相手から「もっとあなたと話がしたい」と思われるようになったら?

あなたの人生は、どのように変化するだろうか。

本書は、心理学をベースに、相手の心を掴む会話の方法を紹介した一冊だ。

本書は以下のような方にオススメしたい。

■話題がなかなか見つからない
■空気の悪い会話になることがある
■人間関係を良好にする会話がしたい

あなたが、会話への苦手意識を持っていたとしても、別にあなたが悪いわけではない。

これまで、会話について学ぶ機会がなかっただけ。

そう、やり方を知らなかっただけなのだ。

【著者紹介】

藤本梨恵子

キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、カラーセラーセラピスト。
デザイナーとして活動後、デザイナーを養成する講師となり、キャリア支援や心理について学ぶ。
福祉事業であるキャリアカウンセリングでは、100の習慣事業のキャリアカウンセラーとして従事。
現在は、各企業や大学などで講座や講演を行う。

【本書のキーポイント】

📖ポイント1

人々の関心事は、いつも「自分自身」である。まずは、その前提を理解しておこう。

📖ポイント2

自分を主語にした「Iメッセージ」が、互いの関係を良好にする。

📖ポイント3

雑談の中には、最大公約数の共通点が存在する。ピンポイントでなくとも、会話を弾ませることはできるのだ。

【1】話し方の基本

あらゆる人々の関心事はいつも「自分自身」


会話で大切なのは、「誰しも最大の関心事は自分自身である」という原則を忘れないことだ。

次の例は、噛み合わない会話の典型である。

娘「やっと退院できたけど、手術痕が痛くて、夜も眠れないの」
母「私、昨日から小指にササクレができて、痛くて……」
娘「……」

母親にとっては、娘の手術痕よりも、自分のササクレのほうが関心度が高いようだ。

もしも、母親から「大丈夫?」の一言があれば、どうだったか。

娘は共感されたと感じ、きっと会話も続いただろう。

人には、他者から何かもらうとお返しをしたくなる「返報性の法則」がある。

自分の話ばかりをする人は、相手にまずい料理を出しているようなものだ。

だからといって、「どんな相手にも対応できる話題を集めなくては!」と情報通を目指すのは間違いである。

それは、大量の食材を冷蔵庫にストックするようなものであり、いざ振る舞ったとき、相手の口に合わないことが多い。

会話も同じ。

本当は、相手の関心事や話題を覚えておき、それを話題にするだけでいい。

相手が美味しいと感じる話題になる確率を上げるには、次の3つが役に立つ。

■相手の関心事を話題にする
■愚痴や悪口を言わない
■自慢をしない

あなたが提供した美味しい話題に、相手は最後まで残さず聞いてくれるはずだ。

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笑顔の花束をプレゼントする


犬が愛されるのは、玄関のドアを開けた瞬間に尻尾を振って駆け寄り、飼い主に大きな関心を寄せるからだ。

人も同じ。

遠目に相手の姿を捉えた時点で笑顔で迎える人は好かれ、会話も弾む。

オランダのアムステルダム大学のヴルート博士が行った、見知らぬ人に声をかける実験では、こちらが無表情で近づくと、64.7%の人が無表情で返した。

一方、笑顔で近づくと、64.9%の人が笑顔で返したのだ。

笑顔には、相手の笑顔を引き出す効果があり、これを「表情の返報性」という。

初対面は誰でも緊張するものだ。

目を合わせて笑顔で相手を迎えることは、相手に安心感という花束を渡すことでもある。

また、笑顔は鎮痛作用や多幸感をもたらす。

子どもは1日400回笑うのに対し、大人は15回程度。

だから、子どものほうが幸福感が高いのだ。

会話において、笑顔を得意技にし、相手に関心を向けることは、人間関係のみならず健康状態をよくすることにもつながっていく。

今こそ、あなたの笑顔を十八番にしよう!

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相手の命のリズムに合わせる


仲のいい間柄のことを、「息が合っている」という。

信頼関係を築く同調行動は、意識より無意識の部分に合わせるほうが効果的だ。

中でも、一番重要なのが呼吸である。

呼吸は話すリズムに現れる。

早口の人は呼吸が浅くてスピードが速く、呼吸がゆっくりな人は話すスピードもゆっくりだ。

ここで、相手の話すスピードに合わせることができれば、信頼関係が生まれ、自分の話を受け入れてもらえる確率が上がっていく。

呼吸は、人の最も深い部分である生存欲求に直結している。

そのため、相手の呼吸=話すスピードに合わせると、より深い安心感が生まれてくる。

呼吸は、相手の命のリズムなのだ。

優れたコミュニケーションができる人は、仲のいい相手だけではなく、どんな人にも呼吸を合わせ、意識的に信頼関係を築いている。

相手の呼吸を感じるには、心の矢印を相手に向けておくことが大切だ。

【2】心地よい人間関係

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