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Mac mini M1(8GB) で 生成 AI を試す ~ ローカル環境を低コストで

まえがき最初に書いておきますが、ガシガシ使いたい方にはオススメしません。 1枚生成するのに 512x512 で 15s、768x1152 で 57s 程度は掛かります。 (Sampling steps:20、Upscale:なし、VAE:vae-ft-mse-840000-ema-pruned、Refiner、Face Restoration) Windows で高性能な GPU カード挿せば~数秒、Google Colab でも(枚数制限等ありますが)10秒程度で生成

Generative AI(リアル系画像生成)をしばらく試してみて ~ 自分で撮った写真を使って img2img

まえがきいや~、しかし AI 関連 、今年は特にもう、あまりにも進歩が早すぎてついて行けませんね。(;´Д`) ChatGPT さんにも、コード書くときとかそれなりにお世話になっております。 さて今回は、画像生成 AI のお話です。 私は趣味でポートレート写真を撮るので、リアル系画像生成に興味があります。でも今は GPU 搭載 PC を持ってないので、Google Colab 無料プランで 3 月頭くらいからリアル系画像生成 AI を試してみていました 。 Googl

JPEG 新規格 JPEG XL を試す ~ ファイルサイズは半分、オープンライセンス、JPEG 互換モードあり

まえがきいよいよ、JPEG 新規格 JPEG XL が正式に決まりそうなので、(関係者ではありませんが)簡単に解説をしたいと思います。 お急ぎの方は画質比較だけご覧ください。 元々(最速)2020年 IS 化を目指してたはずなので多少遅れてはいるようですが、Core coding system と File format は既に fix 済みで、Core coding system は規格書も発行されています。 ISO/IEC 18181-1:2022 JPEG XL

Devil With Angel Heart~ MATLABで綺麗な「ボケ」を作ろう~決め手は対数~巡回畳み込み・直線畳み込み、MATLABでブロック処理

・絞りカメラのレンズには「絞り」という露光量・被写界深度を調整する機構があります。 写真の「ボケ」はこの絞りの形になります。 これは上の7角形絞りレンズで撮った写真です。 こちらは丸絞りレンズで撮った写真。 背景のボケが、絞りの形になっているのがお分かりになるかと思います。 絞りの代わりに、レンズの前に何かの形に切り抜いた黒い紙等を付ければ、その形のボケを出すこともできます。 今回はすでに撮った写真のボケを、信号処理でハート型のボケに変換してみましょう。 被

AdobeMAX2021 - Photoshop新機能

AdobeMAX2021 で発表されたPhotoshop新機能 「風景ミキサー」 「オブジェクト選択ツール」 「データ改ざん防止」 をちょっと試した備忘録です。 去年のはこちら。 AdobeMAX2020 フォトショップ「空を置き換え」がアップデート フォトプランにアプリ追加事前のメールでのお知らせでは「数週間以内に」とのことでしたが、フォトプランに Premiere Rush と Photoshop Express も来ましたね! 風景ミキサー「空を置き換

フォトショップ「空を置き換え」がアップデート

アップデートされていたのでちょい試し。 「空を置き換え」とは? まずは「空を置き換え」をご存じない方に。 画像を開いたら、「編集 -> 空を置き換え」だけで空部分を自動で認識して、プリセット画像と置き換えてくれます。ただ置き換えるだけでなく、ある程度前景も空に馴染むように色味や明るさが調整されます。 こちらの記事「AdobeMAX2020」もご覧ください。 新プリセットを読み込む今回のアップデートでプリセットと機能が増えましたが、新プリセットはWebからDLして登録す

AdobeMAX2020

AdobeMAX2020 で発表された「ニューラルフィルター」と「空の置き換え」の試し。2020/10/21、Twitterに上げたヤツのアーカイブです。 ニューラルフィルター 笑顔+ 元画像 笑顔- 驚き 元画像 怒り 元画像 視線右 空を置き換え 元画像 元画像 元画像

SimulinkでGIFアニメ保存~サッチャー錯視~ゆっくりシミュレーション?

静止画からアニメーションGIFを作るMATLAB(Simulink)でアニメーションGIF でも一度解説したのですが、アニメーションplotと合わせてちょっと複雑だったので、今回は単純に、静止画像を元にアニメーションGIF化する方法を。 例として、一枚の静止画像を15°ずつ回転させるGIFを作ってみましょう。回転させる部分には、Computer Vision Toolbox が必要です。 右クリック -> モデルコンフィギュレーションパラメータ -> ソルバーの選択 は、

単眼立体視の話~脳は複数の情報から使えるものを使って認識する

平面立体視立体画像を平面ディスプレイで再現するには、脳が視差情報から奥行き感を再構築できることを利用し、視差の異なる2枚の画像をそれぞれ左右の目に提示する方法が一般的です。 平行法、あるいは交差法を用いて視差情報から立体像を再構築できる 「視差」が立体視の強い手掛かり 一方、写真を立体的に見るには、「片眼で見る」という方法が古くから知られています(ポジフィルムを単眼鏡で見る等) 実は、人間が奥行き感を感じる手掛かりとしては視差以外にも、オクルージョン(重なり)、相対サイ

白黒画像がカラーに見える?~カラーイルージョン(色の錯視)を作ろう~色順応とは?

カラーイルージョン今年の10月に立ち上げた、AudiiSion Sound Lab. その会社名の由来は、人の脳の認識の仕組みを利用した新しいデジタルオーディオ信号処理技術を売り物にしようと、聴覚の錯覚(=錯聴 Auditory illusion)を元にした造語です。 それはともかく、今回は聴覚ではなく視覚の錯覚(=錯視 Optical illusion)のお話です。 まずは早速デモ画像をご覧ください。 左が元画像、中央が変な色付き画像で、右が白黒。 下のGIF画像

「先鋭化」なのに「アンシャープ」??~「アンシャープマスク」とは?

画像の先鋭化処理としても最もよく使われるのが「アンシャープマスク(Unsharp masking)」です。 写真をやる人であればほとんどの人が、聞いたこと・使ったことがあるのではないでしょうか。 「先鋭化」なのに、なぜ「アンシャープ」?? と思われる方もいるかもしれません。 これは、大昔から用いられていた、「ぼかしたネガ(アンシャープマスク)をポジフィルムに重ねて現像するとクッキリする」というフィルム現像テクニックが元になっています。 波形で見てみましょう。 1.

iPhone12Pro か 一眼レフか?~ナイトモードは使える!~Paint It, Blue

iPhone12Proにして、手軽に見栄えの良い写真が撮れるのに感動しました。 しばらく使ってみて、最初は使い方に迷ったところもあったので、その辺も交えた記事を。 基本的にはiPhone12/mini/Pro/Pro Max共通です。 解説や比較のため、デジ一で撮った写真も載せています。 カメラ仕様まずはカメラ仕様の比較を。 ・iPhone12 Pro 超広角:13mm 120° f/2.4 レンズ補正 0.5倍 1.4μmピクセル 広角:26mm f/1.6 100%