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飢餓待望論

日本人は何故に大人しいのか?何故に政府や国に反抗しないのか?何故にこれ程までに生活に窮し、不安定な暮らしに甘んじているのか?不思議だと思っていたのだが、どうやらそうでもないようだ。

百年以上前の事。グラフを見て分かる通り、日本の民衆は実力行使による要求を時の政権に行っている。そして、良く見て見ると、飢饉や物価の高騰など、直接的に生活に打撃を与える、或いは、飢餓など、自らの生命を脅かす状況下において、一揆が多発している事が分かる。

では、現代日本人はどうか?日本は高度経済成長とバブル景気を経て、豊かさを謳歌した。一人あたりのGDPの上昇推移を見てみれば分かる。

一方で、ストライキの件数は1970年代後半から急激に減少している。それは、ちょうど経済が急成長する頃と重なる。豊かになっていくに連れて民衆の不満が低下していったからではないだろうか?

今、日本はバブル崩壊と、その後の長期低迷に苦しんでいる。では、再び民衆は行動を起こすのかと思いきや、異常なまでに大人しい。これはどういう事か?

確かに日本は貧しくなった。しかしながら、それでも世の中はモノで溢れかえっている。貧しいなりにも、何だかんだで、簡単にモノが手に入ってしまう。つまり、「明日、死んでしまうかもしれない。」という飢餓状態に陥る事が殆どの人々には無い。

もちろん、飢餓状態の人も中には存在する。しかし、大半の民衆はそうではない。貧しいが、物質的には満たされており、結局は"豊か"なのだ。この状態が民衆から蜂起する行動力を奪っている。

日本において"革命"の導火線に火を着けるには、全国民が、極度の"飢餓状態"に陥る必要がある。しかも、明日の命の行方さえも分からない程に。それが何によって引き起こされるかは、まだ分からない。恐らくは、このまま日本が没落し、崩壊する事で、そうした状況は生まれるのではないだろうか?

結論を言おう。私は日本の没落による崩壊と、それに伴う全国民の極限の飢餓状態を望んでいる。そうした状況に陥らなくては、現代日本人は行動を起こさないだろう。

日本人は自らの手で革命を起こした経験が無い。(明治維新は単なるクーデターに過ぎない。)従って、飢餓待望論によって、日本人の尻に火を着け、革命を促すしか方法は無いだろう。

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