詩「草臥れた葦の歌」

千切れた旗
折れたアンテナ
窓枠は歪んでガラス戸は閉まらず
壁はつぎはぎだらけ

夜の電灯ばかりが明るくて
寝床は何と小さな隠れ家
手元の小さな画面に映るのは汚濁そのもの
いらないものばかりが部屋に残る

太陽の上下さえ気付かないままに
止まった時間から逃れられない
あらゆる者に思いを馳せて

(2024/03/14)


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