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見ていないものは存在しない

今朝、突然の雪が降りました。昨日の時点での東京東部の天気予報は『雨』。気温は低い予報でしたが、雪ではなさそうだなーと思っていました。

今朝、起きて、早朝のウォーキングに行こうかと思ってドアから一歩出たところ…白いものがチラチラ舞っていました。

『あ!雪だ!』

東京にしては珍しいくらいの降りっぷり。湿った雪がみるみる地面を覆っていきます。時刻は朝の5時半ごろ。晴れていれば、そろそろ周囲が明るんでくる頃です。早朝に出勤する人がときおり通り過ぎるくらいで、人通りはあまりありません。

その時間に外にいたり外を見ていた人には、『雪が降っている』というのは事実であり現実です。

だけど、この雪はすぐに止みました。

通勤ラッシュ時には雪は止んで、傘も持っていない人がほとんど。忙しい朝の時間帯、外ではなくスマホで天気をチェックして、出かける人がほとんどでしょう。東京の雪はあっという間に地面から消え、降っていたことも知らない人が多いはず。

見ていないものは意識しないし、意識していない人の記憶には残らない。だけど、見ていた者からすれば、あの美しい白い一瞬は現実だったのです。

それを残せる写真って、やっぱり良いな。一期一会の景色を残していけるって、やっぱり良いな。

空を舞う白い雪の向こうを、カモメが通り過ぎて行きました。

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