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刺激は飽きる

先日、とある新聞社主催の講演会で、写真家で東京工芸大教授の小林紀晴氏のお話を聞く機会がありました。

そこですごーくうなづいたのが、『最近、SNS等に投稿されているのは彩度やコントラストの高い写真ばかりだが、それに辟易してきている』という言葉です。いやー、まさに!と多大なる共感を持って聞きました。

インスタを開ければ、ずーっと流れてくるのは、ぱっと見エモい写真です。秋になってから、よく行く新宿御苑でもお子さんを連れて小道具を持ったママさんカメラマンをよく見かけます。彼女たちの演出はとても素晴らしく、また現像の技術も素晴らしい。まるで子供たちがおとぎの国にいるような写真を見ることができます。

だけど、わたしにとってはぜーんぜん好みではありません。そして、そういう写真が【イイね】を集めるとなると、インスタのタイムラインがすべてその手の写真で埋め尽くされます。最初はすごいなーと思って見ましたが、今はぶっちゃけ飽き飽きしています。

それを講演の場でさらっと言った小林さん。ちょっとすっきりしました。

わたしが写真を撮る目的が、自分が日常生きている中で、もしくは旅先などで出会って心を動かされたものを共有したい、そして自然が作った、人間では到底作ることができないような美しさを共有したいというところなので、あちらの世界に行くことはないのですが、高コントラストで高彩度の刺激的な写真は飽きます。やっぱり自然の造形には敵わないなーと思います。


カメラ側のWBや露出補正はしましたが、現像で彩度を変えなくても、自然の色は美しい。

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