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#9 私の夢、今叶った!!!

4日目夜。
まさかの高速バスでストックホルムからコペンハーゲンまで9時間バス移動を乗り越えた夜。
夜9時に、コペンハーゲン中央駅の裏に到着。もうすぐ日没だけどまだ明るい。

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これは表側。
裏っかわに到着した時は、さすがに都会だからなのか、少し身を引き締めなきゃという緊張感。
駅近のホテルを取ったんだけど、反対側だったから、少し歩く。
駅の裏から通った方が近いかな、と思って歩き出したんだけど、なんとなく少し危ない雰囲気な気がして、そういえばこっち方面にキケンリストに入れた地域があったかも、と駅の表方面から行くことに。

デンマーク来て少し見慣れた縦型信号も、オーデンセ、ストックホルム、コペンハーゲンと、似ているけど、少し違う音を出していたり、数字をカウントダウンしていたり。些細なことが興味深い。

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駅舎の目の前だった、ホテルアストリア。
夕暮れの空もちょうどよく、私の好きな色。

さて、コペンに泊まることになったからには、治安の良い街と言われているコペンでこそ、海外の夜を満喫せねば!
(念のため夜だし酒飲むつもりだしカメラ無くしたくなかったので持ち歩かず、写真ないです!)

ホテルにチェックインして荷物をおき、疲れたけど夜ご飯がなくなってしまうので急いで出発。
入り口は重たい回転扉だし、エレベーターは木造で扉を手前に開ける式。
レトロだけど清潔なホテルで、めちゃめちゃ好み。
自分のホテル選びが正解なことに嬉しくなる。

夜行ってみたいお店が複数あり、その一つが、バス降りた時にちょっとキケンな気がした方面にもあったので、念のためホテルのお姉さんに聞いてみることにした。

「今から夜ご飯を食べたいんだけど、オススメのお店知ってる?」
「オススメのお店なら・・・ここがあるけど、19時までだね、ここも19時までだ。もう21時だから難しいかも」
「そうかあ・・・このお店行こうと思っているんだけど・・」
「近いね!時間も間に合うかもね!」
「こっちの更に奥にも行きたい店があるんだけど、ここの地域は少しキケン?」
「そんなことないよ!コペンハーゲンはベリーベリー安全だよ!そっちの方もよく行くよ!」
「(うそー?!)本当に?!ちっとも怖くないの?」
「全然!とても安全だよ!」
「そうなのか・・・!じゃあ、オススメのミュージックバーってある?」
「あまり知らないけど、ここは?・・・今日は定休日だね。ここは・・・もう閉店か」
「このお店は知ってる?」
「MOMO?知らないな、待ってね。まだ開いてるね!歩いて行けるし、いいね!」

お姉さん、受付に流れてた若者っぽい曲にのってたから、音楽の話できるかな〜と思ったけどあまり知らないって言われちゃった。
でも調べつつ教えてくれて、あとコペンハーゲンがベリーベリー安全!って教えてくれた。

本当にそんな安全なことあるかよ〜?そうは言っても都会だぜ?
と思いながら、とりあえず駅裏方面にすぐ近いホステル併設のレストランへ。

確かに、誰かが何かをしてくる感じはなかったけど、
海外の、路地に車がたくさん縦列で停まっている感じは少し怖かった・・
ホステルの近くはひと気があったけど、夜遊び好きそうな人たちばっかりで、そんなに居心地はよくなかったかな。

ホステル併設を選んだのは、近い将来、ホステルを渡り歩くことになるかも知れないから、まだ泊まったことないので雰囲気でも知っておこうと思って。

例によって寒がりな私は今日も温かいものが食べたかったけど、もうキッチンは終わっていて、サンドイッチなら出せると。
他に開いてそうな店もないので、仕方なくサンドイッチと、アイリッシュコーヒーを注文。
冷たいサンドイッチ渡されて、これ温められないか?と聞いたら、
ゲストルームのキッチンなら自由に使っていいから電子レンジあるよと。

ゲストルームとは、ホステル宿泊者のための共用部分。
おお、思いっきりホステル体験できるじゃん。

どこだろう〜どこだろう〜イラストのような地図が壁におっきく書いてあるんだけど、少しわかりづらくて、なんとか理解し一番奥のキッチンへ。
キッチンは15人程度の人が大声でワイワイ話していて、コンロとかは結構汚れている。電子レンジは普通に使えた。ご自由にもらってくださいの食材が棚にたくさん置いてあった。
なるほど、これがホステルのキッチンか・・・確かに神経質な人は使うの厳しいな。

キッチンからレストラン部分に戻るまでに、複数部屋があって、いろんな人種の人が入れ替わり立ち代わり、盛り上がったり静かにゲームしてたり。
ビリヤードルームはグループで盛り上がってて、かなり騒がしい。
映画とかテレビが見られるスクリーンのあるスペースは静かにゲームをしていたり、お一人様用スペースみたいな小さな空間ではクッションに寄りかかってパソコンで通話している人がいたり。

なるほど・・・これがホステルか。

アジア系のカップルみたいな人も通ったけど、夜なのにどっか出かけてった。
私は映画スペースでニュースを見ながらサンドイッチを食べ、(もそもそしてて量が多くて食べきれなかった、ごめんなさい)アイリッシュコーヒーを飲んで、早くミュージックバーに行きたかったので移動。

デンマーク、スウェーデンを旅行中、これまで日本人を全然見かけなかったんだけど、東洋人なんか目立って話しかけられるのかな〜と思いきや、全然そんなことなかったのが意外だった。

なんかみんな自立してて、無駄に他人に関わらないって空気を感じる。
内輪で盛り上がってても周り巻き込むこともない。
余計に人に干渉することもないから、治安も悪くなりにくいんじゃないかな、とも思った。

だから少し現地の人に話しかけづらいような気もしたけど、1旅行者としてはそんなに気にされないくらいが楽なのかも知れない。
でも、困ってそうな時とか、分からない事は教えてくれたり荷物持ち上げてくれたりするんだよ。
まだ他の地域に行ったことはないけど、デンマークとスウェーデンは、やはり旅行はしやすいように感じた。

ストロイエという、コペンハーゲンで一番賑わう通りへ向かい、そこから道を少しそれて、目的のバーへ。
バーに向かう道も、街灯はあったけど車が路駐してたり、人通りがなかったり、やっぱり海外の夜ってだけで少し怖いよな。と思いながら、周囲に気を配りながら歩く。

グーグル地図で見つけておいたMOMOはブルースのライブを毎日やっているバーだった。
そんなに広くなく、暗くなく、小さなステージにはドラムやらギターやら。
客はひとりでいるおじさんと、ステージを見て話しているおじさんとおばさんと、50代くらいの夫婦。愛想のないおばちゃんからバーカウンターでビールを一杯買い、「ライブはやってる?」と聞いたら「5分」と言われた。5分しかライブやらないの?理解できないまま、とりあえず10卓ほどある小さなテーブルの一つを選び座る。

5分ほど待つと、ステージの前で話していたおじさんがステージに上がり、演奏者だったとわかった。

MCも歌詞もデンマーク語。全然何言っているかわからないけど、演奏が始まった瞬間、このバー来て正解だった!と思った。なぜなら、クラプトンみたいな曲が流れてきて、それだけで気持ちよかったし、ブルースっていうジャンルはどうやら私が好きなやつで、しかも今の私が求めていたライブバーにぴったり想像通りだったんだもの!

数曲聴き、全然わからないMCを聴き、まったりほろ酔いで良い気分。

そこへ突然、おそらく20代の男女が1組、また1組と店に入ってくる。
最初に来た男女が、くねくね踊り出した!と思ったら、他の男女も次々と踊っては休んだり、ペアが入れ替わったり女女のペアで踊ったり!
結局彼らの人数はトータル10人くらいになった。

ライブバーで演奏聴きながら踊るなんて、私がイメージする海外のバーにぴったりで、見れてヨッシャ!!!

それにしても、彼らは何者なのか・・・みんな似たような踊りをするけど、でもそれぞれの踊り方は全然統一されてなくて、最初に踊ってたペアはカップルかと思ったけど、別のペアでも踊るし女女でも踊るし・・・
それに何より彼らは英語で喋っている!

私には彼らが謎すぎて、気になりすぎて、ひたすらガン見してたと思う笑。

ライブが終わる頃、彼らの中の1人が「アンコール!もう一曲聞かせてよ!」というと、自分の演奏に合わせて彼らが踊ってくれるのが嬉しかった演奏者は「それなら誰か踊ってくれるかい?」と。

彼らの中ほぼ全員がペアになりみんなで踊り、演奏者も楽しそうにしているという夢のような世界を目の当たりにして、海外のバー最高やん・・・。

そんな楽しいライブタイムが終わって、あ〜終わっちゃった。なんて思ってたら。

「よかったら私たちに参加しない?」
な、なんと、彼らの中の私が一番可愛いと思った彼女が話しかけてくれたのだ!

ジョイナス?と誘っていたのは私ばかりではなく、その時お店の中にいた人ほとんどに声をかけていて、何にジョインするんだろう・・まさかなんか怪しいやつだったらどうしよう・・と思いつつ、
見ている限り何も怖いことをしそうな人たちでもなかったし、
私は彼女らのように踊りたい、踊らなくてもせめてお話してみたいと思ったので、「できるなら参加したい!」と、返答。

そしたら「こっちおいで!」って話している輪に入れてくれた。
そりゃもう嬉し恥ずかしくて!

話を聞いてみると、彼らはSwinging Danceというジャンルのダンスをしていたそうで、コペンハーゲンで大会がありその後夜祭だったようだ。
デンマークだけでなく、フランス、ドイツなどから集まっているのでみんな英語で話していた。

私は、英語の初心者なんだ。もっと話せるようになりたい。私もダンスやってた。あなたのダンスとても素敵だった!などなど・・・・
カタコトで言いたい言葉を全然英訳できてない私の話を聞いたり話しかけてくれたりして、すっごく嬉しかった!優しいな〜〜

「デンマークに1人で、なんで?どこ行ってきたの?」って質問に答えながら、
明日コペンハーゲンを観光するつもりだけどオススメある?とか聞いたりしたけど
みなさんデンマーク人じゃないからコペンにはあまり詳しくなかった。笑

フランスから来ている彼女は2ヶ月の休みを取っていたり、ドイツから来た彼女は1週間の休みだったかな、日本の休みの取りずらさとか、休むと仕事が大変だよねとか、どんな仕事をしているのかとか少し聞いたり。

「最初にペアで踊っていた人同士が仲よさそうだから、カップルかと思ったよ!」と言ったら、「そんなことないよ!彼女は国に彼氏がいるし、彼も確か彼女がいる、彼女はどうだったかな・・知らないけどペアの子とはカップルじゃないよ。」と教えてくれた。

Swinging Danceを見ていると、日本人が苦手としそうな体の距離と接触具合で踊るんだけど、「日本では恋人同士じゃないとそんなに近い距離にならないよ。」と言ったら、「ハグもしないの?じゃあ子作りはどうするんだ!なんて悲しい国なんだ!」と言われて笑った。「恋人同士ならハグもするしそのくらいの距離にもなるから子作りはするんだけどね」と弁解はしたが(笑)

私の海外にひとり旅に行きたかった一番の理由・目標が、『海外のバーに行って、そこにいる人と英語で話すこと』だったので、この状況が嬉しすぎて!
ソーシャルワーカーしてるドイツの優しいお姉さんがたくさん私の話聞いてくれるから思わず、「私の夢、今叶った!!!」って言っちゃった。

ジョイナスと誘ってくれたフランスの細身のお姉さんが、もうそろそろ帰らなきゃ!ってなって、場は解散の流れに。彼らは連絡先を交換していたけど、ただの旅行者の私は自分からは連絡先・・・とか言い出せなかったのが少し寂しい。

じゃあね〜ハグ〜!なんて海外風挨拶をさりげなくこなして、
フランスのお姉さんの体の細さにびっくりして「あなた細いね!」なんて言ったら、「あなたもね!」とか言われて。とっさにコメント出来た自分にちょっとヤッタゼとニヤリして。

どうやって帰るの〜って話になったときに、バイクで帰る!って人が多くて、日本では飲酒運転になるからダメだよー気をつけてね!なんて声をかけてたけど、バイク=自転車だということにみんなとバイバイしてから気づいてちょっと恥ずかしくなる。笑

ホテルまで1人で歩いて帰るのは寂しかったけど、目標達成出来たことやたくさん英語で話せたことが嬉しくて心ほくほくな帰り道。
道は暗かったけど、ベリーベリー安全!という気持ちもわかるくらい、怖くなかった。


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