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自己無価値感による競争社会の終わり

人類史上かつてない文化の誕生

スピリチュアル系のことにはあまり関心がない、というか、怪しいという印象しか持っていなかったのですが、天外伺朗という人の本は結構面白く最近ハマっています。(厳密にいうと、かつてスウェーデンボルグという人にハマったことはあります。。)

本名:土井利忠
工学博士(東北大学)、名誉博士(エジンバラ大学)。1964年、東京工業大学電子工学科卒業後、42年間ソニーに勤務。上席常務を経て、ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所(株)所長兼社長などを歴任。現在、ホロトロピック・ネットワークを主宰、医療改革や教育改革に携わり、瞑想や断食を指導し、また「天外塾」という企業経営者のためのセミナーを開いている。

人格塾

この人によれば、今までの人類の発展は自己否定のエネルギーをうまく成長や成功に転化させた人間が作り上げてきたもので、その結果いろんなところに歪みが生じているが、これからの時代はこの歴史が終わり、融和の力が主体の文化が始まるらしいです。
大谷選手とか井上選手とかみていると、競争心とかガツガツした印象がなく、負けや失敗を恐れていないところがすごく印象的だけど、こういう人がこれからの社会はどんどん出てくるのかなあと思うと、確かに今までの常識は通じない社会になってくるような気がして、不思議な感じがします。

宇宙の法則が変わる?!

天外さんは、今は宇宙の法則が変わる過度期だ、というような表現をしていて(胡散臭い。。)、もしそうなんだとすれば、今って人類史的にかなり凄い時期なのだろうなと思います。
今までは、戦士の文化、争いの文化だったものが、融和、協力、協調が文化の中心となってくわけで、凄い希望を感じる話ではあります。
自分を顧みると、争いや競争のパラダイムがすごく根強いので、はやく変わらないといけないという思いを強くします。
天外さんによると、特に子育てにおいて、これが重要になってくるそうで、子育ての本質とは、自分の価値観が新しい融和のパラダイムに変わることなのだと繰り返し主張されています。
(ちなみに当時文科大臣だった下村博文氏に前述の内容の政策提言をして、今の文科省の教育方針にも一定程度反映されているらしいです。)
振り返ってみると、自分は競争心や復讐心とか、功名心をバネにして生きてきた人生だったので、根本的に転換するのは容易ではないですが、頑張りたいです。

自己無価値感が人類史を作ってきた

天外さんによれば、今までの社会では、
自己無価値感⇨恐れ⇨努力⇨成功
というのが、一つの型として称賛されており、社会的に地位のある人も、ほとんどが強い自己否定感情を持っており、むしろ地位があればあるほどそれが強いとのこと。
彼らが自信に満ちているように見えるのは、単純に他者への優越感を根底に持っているからで、それは強い自己否定感情の裏返しでしかないそうです。
確かに一見穏やかで人格者に見える著名人が、ふと凄い差別意識や、侮蔑感情を見せ、びっくりすることはありますね。
ちなみに現状融和の力で動いている人は全人類の1%程度で、これでもかなり増えてきたそうです。

競争から融和の世界に

自分の祖父が地方の国立大の学長、名誉教授になって、国から褒章も受けたのですが、そのように社会的に成功した人でも、根底にある強い自己否定感情は死ぬまで消えなかったことを、改めて最近深く認識するようになっていたので、この内容はとてもタイムリーだったし、やっぱりこの事実はしっかりと認識しないといけないなと思いました。

自分が心がけていること

自分が心がけているのは、目の前のことを淡々とこなすことです。
悪戯に理想を追い求めず、目の前の小さいことを積み重ねる。
自己否定の感情から逃れたいという動機で理想を思い求めることと、目の前のことを無心にこなしていくマインドフルネス的な生き方はやはり対局的であるように思います。
天外さんも別の本で、いかにフロー状態(集中力が極限まで高められて没頭している状態)を作れるかが大事、と言われていました。
周囲の雑音や、社会が提示する理想に惑わされずに、生きていきたいです。

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