マスクとマイクロプラスチック(鼻洗浄による研究)
どうもこんにちは。
マスクオタクです。
私はいまだにガチでマスクを着けているのですが、デメリットには興味があります。今回取り上げる研究はマスク着用によるMP(マイクロプラスチック)の吸引に関するもので、鼻腔内に入ったMPを確認しています。
マスク着用はMPの吸引を減らすのか増やすのか。
結論として『マスクよりも環境中のリスクが高い』としていますが、個人的にその結論はちょっと怪しい。
◆論文紹介
論文から要旨のみ引用します。リンクは以下。
https://doi.org/10.1016/j.envint.2023.108129
◆まとめと所感
研究では鼻腔を液体で洗浄し排出されたものからMP(マイクロプラスチック)を確認しています。鼻腔洗浄についてはいわゆる鼻うがいではなく鼻スプレーっぽい感じ。
結果、MP吸引は対象のマスク6種類すべてで確認されたものの『鼻腔内のMPはフェイスマスクの使用とは無関係であり、むしろ空気中のMPへの一般的曝露が原因であることが示された。』としています。(じゃあ、空気中のMPを防げてないって事じゃん、とか思いますが。)
そして、要旨(Abstract)には書かれていませんが、6種類中の1つであるナノファイバーフィルターマスクでは検出されたPVDF(ポリフッ化ビニリデン)がマスク由来だとしています。
これらをどう解釈するべきか。
◇◇◇
論文中ではナノファイバーの脆弱性を指摘しており実際にそのような理由もあると思うんですが、個人的には漏れ率の影響を疑います。
というのも、不織布マスクを普通に着用したくらいではほぼ漏れ率100%です。仮に漏れ率が高いならフィルターはほとんど機能していないので、マスク由来のMPを吸い込むリスクはかなり低いでしょう。
一方、ナノファイバーマスクは息がしやすい為フィルターは多少機能しており、そのMPが検出できたのではなかろうか。
◇◇◇
つまり、漏れ率が高いマスク着用の結果を調べたところで『マスクによるMP吸引リスク』は不明ということ。
今回の研究ではいわゆるコントロール群(マスク無し)がないので比較出来ないですが、おそらく結果はマスク無しと殆ど変わらなかったのではないでしょうかね。
そのような意味で『雑にマスクを着けた場合にMP吸引リスクはほとんど増えない』と示す結果ではあるかもしれません。
◆おわりに
今回の研究はマスクによるMP吸引リスクの評価というよりはその方法論(鼻腔洗浄と検出)を示すものだった印象です。結果を鵜呑みにしないように注意が必要かと思います。
で、私としては低い漏れ率でのマスク着用によるMP吸引リスクが気になるのですが、今回の論文の参考文献でそのようなものがありました。
ざっくり見た結果としては『短時間ではマスク有利、長時間では不利?』という感じっぽい。読み込んでないですし長くなるので次回の記事にしたいと思いまーす。
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