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読書日記:Kindle Unlimitedへの課金を動力に(3)

『俺か、俺以外か。 ローランドという生き方』ROLAND KADOKAWA

 「現代ホスト界の帝王」の異名を取る青年実業家。でもコロナ禍でホスト店は閉店し、現在は美容室、脱毛サロン、アパレル店、雑貨店などお洒落メンズ向けの事業を中心にビジネスを広げている。花屋さんもやっている。ほぼ「ローランド様」というキャラクターのイメージありきのブランド戦略と思われる。ただ、今まで男性向けの化粧品やお洒落グッズ、お花などを「男らしくて格好良い」という角度から提供して来たビジネスってあったのだろうか? 「ローランド様」というキャラクターのイメージありきだからこそ、男性が花を買ってプレゼントにしたり、脱毛したり、化粧したり、を、「こういう事が男の格好良さ」としてやれるのかも。つまり日本の男性のジェンダーイメージに変化をもたらす事が出来るのかもしれない。
 そういう意味では、ホストクラブ出身のローランドさんが「男性が格好良くなるためのサムシング」を事業で提供し続ける事は、日本の男性像をちょっと変えるくらいのインパクトがあるかもしれない。そういう点では期待する。私もたまには花もらえたら嬉しい。

 あと、ローランドさんが「今まで恋人が出来たことがない」と記述しているのを見て思ったのだけど。もしかして、女性が生涯独身を特に困らずに選ぶように、男性にも生涯独身を特に困らずに選ぶというケースがあるのかもね。
 本当に余談になるが、女性で独身で仕事に打ち込んでいる人を見ると、「日本的な妻や母の役を担ったらこのレベルで働けないだろうな」と想像するし、ローランドさんの話を読んでいても、配偶者がいたらどうしても活動を制限されるだろうなと想像してしまう。だったら、恋愛は時々デートするくらいで十分で、独身でいるほうがいいのかも。誰だか忘れたけど、男性でもうひとり「独身の方がよさそう」と思った人いたんだよな、YouTuberで。誰だか忘れました。

『夜叉鬼想伝』中川勝海

 中坊の頃に連載を読み始めて、その後も続きを追い続けている平安京奇譚漫画。Kindle Unlimitedに全部揃ってて驚いた。懐かしくて一気読みしてしまった。でも未完なんだよね……。
 おそらく、おそらく元ネタは木原敏江の『大江山花伝』の茨木童子とふじこの異種婚姻譚だと思う。あんまり隠してる感じでもないんだよね。鬼の王子茨木にあたる鬼の帝の恋人の名前は「藤峰」。「ふじこ」と「藤峰」。
 また、『大江山花伝』に収録されている『花伝ツァ』という作品自体、上田秋成『雨月物語』の「菊花の約」が元ネタ(ほぼそのまま使ってる)。木原敏江は『雨月物語』モチーフの作品がいくつかある。
 「自分が好きな作品の二次創作を、オリジナル作品として世に出す」は割と見掛けました。でも、古代ギリシャやローマやイスラエルの民の説話を見聞きすると、オリジナリティとかどうでもいいですね。そんな中世以降の商業の概念。知りませんわ、読者としては。自分が楽しめればなんでもいい。

あと中学英語の復習のための参考書を何冊か。色々あって助かる。高校までの勉強の復習でいちばん助かるのはYouTubeだけど。今月も会費は余裕で回収しました。結構使える。


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