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このオタク心をどうすれば 医療編

痛みに極度に弱く、医療も嫌いだった。痛いから。

注射嫌い、痛い治療全部嫌い、それらからはどこまでも逃げて生きて来たこの私が、医療オタクの道に目覚めつつある。

2019年、世界が新型コロナウイルスに包まれて以降、自分の日常を維持するためにどうSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)と距離を取ればいいのか、ずっと頭を悩ませて来た。

私の内心は、2020年初めの「確立された治療法がない」「感染後、症状が治っても後遺症がどうなるかまだわからない」という「未知の病気」への恐怖がとても強い。未知の病気に自分の日常を脅かされないために、感染予防のプライオリティは相当高い。

その高さ故に、にわかに私は医療に興味を示す事になった。

とりあえず質の高い情報を求めて本を

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に罹りたくない一心で、情報を探すうちに、初めて何冊かの医師著の新書を読んだ。厚生労働省や国立感染症研究所のプレスリリースを読むようになった。
おそらくは、現在進行中の新型ウイルスとの戦いの何が正しかったのかは、後年になってみないとわからないだろう。でも生き抜くには、毎日、瞬間瞬間を暫定的に何を選択するか決めなくては生きていけない。今、この時間帯に外に出て問題ないか、マスクはどんなものが適しているか、流行の状況はどうか、全て自分が情報を調べてその中から判断して決めていかなくてはならない。
どう判断するか、という問題に行き当たったとき、私は自分が患者として医療を受ける時の物の見方が変化したのを感じた。

それまで、医師は患者にとって圧倒的優位な強者だった。
こちらは病気で不安で今後自分の生活がどうなるか悪い事を考えたらきりのない状態なのに、医師はどうやら健康で、私のような病気の悪化の不安を抱えていない。100%安全とは言えない検査や薬や治療方法を他人事だと思って勧めて来ているように、見える。

しかし医療情報で医師の言葉を読むうちに、少なくとも日本の大半の医師は、病気の患者を治したいと考えていると思うようになった。治療も、その治療で起こるリスクとベネフィットを秤にかけて、ベネフィットの方が大きい場合「この程度、あなたに利益をもたらす可能性があるがどうするか」と提案して来る。
私はその医師の判断を尊重して、検査も治療も受ければいいのではないか、と、思うようになった。
そう思えば、痛い検査も医師を信頼して受けよう、と、前向きに考えられるようになった。

何をしてもおたくはおたく。いらん事が気になる

そしてそれはそれで、だんだん薬の添付文書やワクチンの添付文書を読むようになって来ると、自分が受けている診療の事がやたら気になって来る。

最近の疑問は、「予防接種でノースリーブが歓迎されるのは何故か」。

コロナワクチン1回目頃に見掛けた下記のTweetがいまだに私に疑問を呈示してくる。

おそらく、大抵のコロナワクチン接種の場面で、「腕の出しやすい服装」というオーダーをほとんどの人が見たと思う。
とはいえ、「接種部位が見えればいい」のか、それとも、「接種部位を見極めるために肩から腕全体が見える状態がいい」のか、素人の私からはわからない。

つまり、特に冬場でノースリーブを着づらい場合、このようなデザインの服は接種時に有効なのか。

最近、ある筋注を打ってくれた医師からは「接種部位によって注射の痛みも違う」と教えてもらった。
だとしたら、医師の側は正確かつ、痛みの少ない部位に打つためにも、肩・腕・脇の全貌を出来るだけ把握して接種したいのではないだろうか。

新型コロナワクチン Q&A
「筋肉注射とはどのような注射なのでしょうか」(厚生労働省)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0022.html

新型コロナワクチン 安全接種のポイント(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/000764700.pdf


私の日常には、この疑問に答えてくれる人はいない。
また、答える義務のある人もいないだろうし、医師一人二人に聞いてもおそらく全貌はわからない。

筋注もコロナワクチンで打ち手が増えたと思うものの、私の体験上、集団接種会場で頻回の接種を繰り返してきた人が、街中の日頃筋注の機会の少ない医師より接種がうまかったように思う。うまかった、とは痛みがなく、速やかだったという意味。
これが本当に「接種がうまい」のかも私にはわからない。

わからない、でも、ここまで個人が調べる事になり、また、個人の手に届く個人向けの情報が溢れている中で、正解が知れないままなのはもどかしい。自分の健康に関わる事でもあるのだから、それは余計に。

今そんな気持ちなのだけど、こういう事に関心を持つ人自体が、もしかしたらあまりいないのだろうか。

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