見出し画像

米に魅かれて

皆さん

たべてますかー?


私は正直に告白しますと、ほとんど食べていませんでした。
米本体より精米され仕込まれた酒のほうをより愛して生きてきた気がします。
朝はパン、夜は酒、お腹が空いてるお昼に麺と米とで迷う。
そんな生活をずっと続けていた私にこの夏、転機が訪れました。

土鍋での米炊きにハマったのです。
夫が。

ずっと前に友達の結婚式でもらった引き出物の鍋を
「野菜でも蒸すか」
と実家から持ってきたものに目をつけたらしいのです。

『はじめ強火で中パッパ、赤子泣いても蓋取るな』

と何かどこかで聞いたことがある気がしますが、横目で見ていると夫はスマホのタイマーで時間を見ながら蓋を開けたり、混ぜたり弱火にしたり蓋の蒸気穴を閉じたり、なんやかんやしながら納得がいく米炊きを習得したようなのです。

米、鍋で炊くとどうなると思います?
なんと
おこげができるんですよ。

近頃の炊飯器は優秀と聞いているのでもしかするとおこげが出来るものもあるのかもしれませんが、うちのかわいらしい炊飯器は真っ白に平等に米を炊いてくれるのでおこげは随分久しぶりに見ました。

このイベント感ある登場とおこげの香りで魅力の増した米のおかげで私はすっかり「米食べる人」へとなりました。

炊いて残った米は一食分ずつラップして冷凍するのですが、解凍しても尚おこげの香りは止まらず、その魅力もまた止まらないのです。

夜。
酒の肴につまむ京菜の浅漬。
「あれ、これはお米にすごく合うのでは…」
急に心に湧く米への欲求。初めての感情に戸惑いながら、浅漬をそっと残し翌日のお昼に米と合わせるととんでもなく美味しい。

今までつまみとしか見ていなかった
焼き鮭。
どて焼き。
白菜の漬物。
セブンのチキン南蛮。
どれを食べても米がチラつく。

どうなってしまうの私。

もしかして世の中って、米に合う物に溢れているのでは。



青春時代そうでもなかったのに中年で恋をするとのめり込む、とか
幼い頃ゲームを制限されると大人になると歯止めが効かなくなるとかいうけれど
遅くのデビューで、私は米狂いになってしまうのかもしれない。


問題なのは米を鍋で炊くのは夫だということ。
タイマーをみたり、焦げの鍋を洗ったりなど私は絶対に手を出したくないので見守るばかり。

さて、10月から数カ月間、ふるさと納税で美味しいお米が新潟から届く予定です。

これはますますお米がはかどる予感。

どうか続け、夫の米炊きブーム。


私は祈ること、食べることしか出来ません。


※サブリミナルのように米の写真を挟んでおきました。効果の程はどうでしょうか。


この記事が参加している募集

私のイチオシ

気に掛けてもらって、ありがとうございます。 たぶん、面白そうな本か美味しいお酒になります。