ロベイシ敗戦~減量過多への心配
ボクシングファンに激震が走った。
12/10(現地時間9日)に行われたWBO世界フェザー級タイトルマッチ
ロベイシ・ラミレス(キューバ)vsラファエル・エスピノサ(メキシコ)
ロベイシは人気の高い選手だ。
日本での放送が無いため、僕はもう一つのビッグマッチ【ヘイニーvsプログレイス】を他のファン達とチャットをしながら視聴していた。
セミが終わり、トップランクとマッチルームのメインが、珍しい程に丸被りした。
なぜトップランク興行なのにWOWOWが放送しなかったのか疑問に思う。
S.ライト級に上げたヘイニーは、想像以上に大きく強かった。
動きも機敏になっていて、適正階級の重要性を改めて感じた。
4Rが過ぎ、僕達はヘイニー勝利を確信していた。
一つのチャットが流れる。
「ロベイシが子供扱い」
嘘だろ?と思うと同時に、エスピノサの長いジャブに翻弄されて中に入れないロベイシの姿がイメージされた。
ラファエル・エスピノサ〜身長185cm リーチ188cm
フェザー級(57.15キロ)では規格外のフレームだ。
ロベイシ・ラミレス〜身長168cm リーチ173cm
フェザー級としては平均的だが、身長差は実に17cmだ!
置き換えると、173cmの人間が190cmの相手と戦うようなもの。
「エスピノサがダウン」
何が起きてるんだ?
もう誰もヘイニーに集中出来なくなった。
違法視聴する者も出てきた。
トップランク社のボブ・アラム氏が描いたシナリオ。
井上尚弥がS.バンタム級を統一防衛したのちに階級を上げ、ラスボスとしてロベイシをぶつける。
約2年後と目されたドリーム・マッチが崩れてゆく…
ヘイニーは盤石な試合運びで判定3-0勝利。
ロベイシvsエスピノサは12R終了から判定が出るまで、やたらと時間がかかった。
黒い力が働いたのかもしれない。
エスピノサの判定2-0勝利。
ラファエル・エスピノサ〜24勝無敗 20KO 3ユナニマス・デシジョン
見事なレコードだ。
試合はすぐにYouTubeにアップされた。
ボクシングファンにはヘイニー勝利よりも、ロベイシ敗北の1日となった。
ロベイシ・ラミレスは2敗を刻んだが、五輪を連覇して米国に亡命した以上、このままでは終われないだろう。
不安を感じるのは、今後エスピノサが絶対王者として君臨したならば、ボクシングは減量技術を競うようになってしまうこと。
中谷潤人やUFCのショーン・オマリー、ストリックランドを見たときにもよぎった不安。
フレームの利を追求すると、過度な減量で事故が起きるのではないか。
一方でヘイニーは階級を上げたことで、かねてからの減量苦が軽減され、動きがよくなった。
適正階級とは何なのか?
分からない。
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