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『言語哲学がはじまる (岩波新書 新赤版 1991)』野矢 茂樹

フレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタインが切り拓いた言語哲学を面白がった筆者が、一般読者にその面白さを紹介するため書かれた本。

3名の哲学者の難解な論理展開を素人が楽しめるように工夫されている。

文は語という要素から構成されるが、一見正しそうな「語の意味を基本に文を組み立てる考え」は排除され、「言語全体との関係においてのみ語の意味は決まる」とする全体論的言語観に導かれ、最後は言語全体が変化するとした動的言語観にも言及。

英語にはコロケーション辞書があって単語間関係の適否に意識的であるが、日本語でも同様であろう。

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