うえぽん

50代/霞ヶ関勤務/毎週末銭湯めぐり/角打ち、町寿司、町中華/呑み読書/呑み鉄/週末料…

うえぽん

50代/霞ヶ関勤務/毎週末銭湯めぐり/角打ち、町寿司、町中華/呑み読書/呑み鉄/週末料理当番/夏オープンウォータースイム/冬マラソン/2023.10からnote

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  • うえぽんの銭湯めぐり(東京&more)

    2022年秋からほぼ毎週末訪問している東京等の銭湯と、その周辺の角打ち、立ち飲み、町中華、町寿司などの情報です。街歩きの参考にしてください!

  • うえぽんの読書案内

    ノンフィクション中心ですが、原則255文字以内で簡潔明瞭に読書感想文を書いてます。本探しの一助にどうぞ!

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【銭湯めぐり72 白山湯高辻店@京都市】若者サウナーに大人気の格安古都銭湯

【銭湯めぐり72 白山湯高辻店@京都市】 GW初日は京都へ。土曜午前に某大学院にて講義を依頼され、金曜に京都入りしたもの。生まれ育ちが大阪で、兵庫、奈良、和歌山はいろいろ縁があるものの、京都はどうも苦手意識が強かったが、この歳になるとあまり気にならない。 金曜は、利便性の高い四条西洞院にあるホテルに宿泊し、早速近所の銭湯を探索。授業の依頼主との打合せの夕食後、最も近い場所にある #白山湯高辻店 へ。490円という料金で、サウナも入れる京都都心の良心銭湯。23時前に入店した

    • 『論語 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 121 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』加地 伸行

      中学生にも読める教育的配慮の行き届いた論語入門。 前半で孔子の人生が理解でき、後半でテーマ別に論語の主要箇所の解説を読める。 初読者にも人物孔子と儒教の主な考え方を把握可能。単なる知識人ではなく、道徳も身に付けた教養人たれとした点、道理を知るだけでなく、その境地に至ることを求めた点、まっすぐな人間を曲がった人間の上に据えよとした点、生活の安定や軍備よりも信頼を最重視した点など、時空を超えて傾聴すべき考え方。 ただし、個人の権利を公共の利益より優先する現代では、元来利他的

      • 『言語哲学がはじまる (岩波新書 新赤版 1991)』野矢 茂樹

        フレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタインが切り拓いた言語哲学を面白がった筆者が、一般読者にその面白さを紹介するため書かれた本。 3名の哲学者の難解な論理展開を素人が楽しめるように工夫されている。 文は語という要素から構成されるが、一見正しそうな「語の意味を基本に文を組み立てる考え」は排除され、「言語全体との関係においてのみ語の意味は決まる」とする全体論的言語観に導かれ、最後は言語全体が変化するとした動的言語観にも言及。 英語にはコロケーション辞書があって単語間関係の適否

        • 【銭湯めぐり71 改栄湯@三ノ輪】老若男女に大人気の下町のラグジュアリー銭湯

          【銭湯めぐり71 改栄湯@三ノ輪】 先週末の山小屋泊丹沢縦走の疲れも抜け切り、いよいよスイムシーズンに。お昼前に南千住のセントラルでひと泳ぎしてから、歩いて三ノ輪方面へ。銭湯に向かう前に、目をつけていた #soltokyomexicanfood で、ダブルシェルのタコスセットとコロナをいただく。ダブルシェルとはソフトのトルティーヤの内側にパリパリのシェルが入っていて、その内側にタコスミート等が挟まれているもの。ピリ辛の牛挽肉をチョイスしたが、なかなか旨い。ダブルシェル最高!

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        【銭湯めぐり72 白山湯高辻店@京都市】若者サウナーに大人気の格安古都銭湯

        • 『論語 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 121 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』加地 伸行

        • 『言語哲学がはじまる (岩波新書 新赤版 1991)』野矢 茂樹

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        • うえぽんの銭湯めぐり(東京&more)
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          141本

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          『社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観』デイヴィッド・スローン・ウィルソン

          進化生物学者が、社会を進化論的観点から分析し、実践を促した意欲作。 共有資源管理の成功要因である「強いグループアイデンティティと目的の理解」等の中核設計原理を、近隣社会、企業等に普遍的に適用することで、共通の目標達成のための協力が生まれると主張。 引用事例も印象的で、各檻の中で最も多産の鶏を繁殖に回す方法では超攻撃的な株が生じて産卵率が落ちたが、最も多産の檻の全ての鶏を繁殖させれば互いに友好的に振る舞い、多産が続くと言う。 個人に全てを還元せず、小集団が社会的組織の基盤

          『社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観』デイヴィッド・スローン・ウィルソン

          『老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 124 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』野村 茂夫

          老子の約半分、荘子の約1割の現代語訳を中心とした入門書。 儒家と道家の差異の解説や、中国における仏教受容に与えた影響、両書から生まれた言葉集まで、大人にも楽しく読める工夫に感銘。 足るを知るは、個人的にも中学時代以来強く共感している観念。ただ物質欲は少なくても知識欲の強さは否定し難い。 無があっての有も重要な知恵であり、空間や余力がなければ、埋める場所がない。 荘子の大相撲への影響も興味深い。双葉山が連勝を止められ、我未だ木鶏たりえずと電報を打った逸話。何をされても些

          『老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 124 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』野村 茂夫

          『食卓の世界史 (ちくまプリマー新書 441)』遠藤 雅司(音食紀行)

          歴史料理研究家が歴史上の人物にまつわる食事を紹介した意欲作。 ハンムラビからマクドナルド兄弟まで、個々のエピソードも興味深いが、マクロの食材や調理法の伝播の歴史も垣間見られる。 パクス・モンゴリカによる陸路を通じたダンプリングの伝播があれば、海洋経由のコロンブス交換という旧・新大陸間の作物の相互交流もある。 コーヒーのフランスやドイツでの受容と外貨流出による禁令の歴史もある。 19世紀英国式カレーが残るのは日本らしいが、近年日本のカレー一般をカツカレーと英国で呼んでい

          『食卓の世界史 (ちくまプリマー新書 441)』遠藤 雅司(音食紀行)

          おすすめ本ランキング⑤

          ここではすでに投稿した読書感想文ですが、4半期ごとのおすすめ本10冊を選んでいます。5回目の投稿です。この1〜3月に読んだ27冊から選びました。 社会科学、人文科学系に偏らないよう、自然科学系もたまに読んでいますが、まだまだですね。 1 『危機の二十年――理想と現実 (岩波文庫)』E.H.カー 20世紀国際政治学の記念碑的著作。1920年代の現実を無視した理想主義から30年代の理想を完全に排除したリアリティへの急降下と民主主義の無力化を「ユートピア的リアリスト」のカーが

          おすすめ本ランキング⑤

          『ヒトの社会の起源は動物たちが知っている: 「利他心」の進化論』エドワード・O・ウィルソン

          社会生物学の巨匠が、自然科学と人文科学を融合させて、人間とアリ等の社会的行動に関する長年の考察をコンパクトにまとめた著作。 生命の発生から言語の発生までの進化過程の全てがヒトの身体の中に痕跡があるとし、一つ上の段階に行く困難な過程の中に個々の細胞小器官や個体が全体に資するような働きをする利他主義が必要だとする。 ただ、アリやヒトのように繁殖能力に劣る個体(働きアリや高齢女性)を含む協力分業という「真社会性」を有する種は希少で、種の発展に不可欠なのかどうか。 論争的なテー

          『ヒトの社会の起源は動物たちが知っている: 「利他心」の進化論』エドワード・O・ウィルソン

          【銭湯めぐり70 大黒湯@押上】スカイツリーも露天から見えるオールナイト銭湯

          【銭湯めぐり70 大黒湯@押上】 マラソンシーズンが終わり、スイムシーズンへ移行する中、桜満開の日曜は、朝からゆっくり街歩き。目的地は、オールナイト営業で朝10時まで開いている稀有な銭湯 #大黒湯 。露天風呂からスカイツリーが見えることでも有名。後の日程を考えて、銭湯には9:30着。 煙突も屋根も昭和の趣が残る銭湯だが、営業形態の工夫もあり、大繁盛。ボタンを押すタイプの3種のジェット、炭酸泉、薬湯、ふつうのあつ湯、露天風呂と種類も多く、しかも天然温泉。人気の理由も理解。自

          【銭湯めぐり70 大黒湯@押上】スカイツリーも露天から見えるオールナイト銭湯

          『相対性理論 (岩波文庫 青 934-1)』A. アインシュタイン

          アインシュタインの最初の論文「動いている物体の電気力学」及びその解説。 文系人間には数式はほとんど理解不能だが、内山龍雄氏の解説を読めば、少なくとも運動学の部の基本的な考え方は理解可能なように感じた。 岩波文庫がいかに一般読者にこの記念碑的論文を理解できるよう苦心したかに感銘。 特に静止系とそれとは別に一定速度で移動する慣性系との間で時間軸が異なる様子を比較的簡明な2次元のグラフで解説した点は秀逸。 原論文自体も、少なくとも自分が理解できた箇所は、必要最小限かつ平明な

          『相対性理論 (岩波文庫 青 934-1)』A. アインシュタイン

          『気候で読む日本史』田家 康

          奈良〜江戸期に至る日本史に気候が与えた影響と、干魃、飢饉等における技術上、政治上の対応策の変遷をまとめた好著。 気象予報士の著者が古今東西の文献を逍遥して、同時期のアジア、欧州等の気象や社会の動きにも言及し、立体的な気象と政治経済社会との関係論として読める。 奈良〜平安期の朝廷が頼った祈祷とは対照的な北条泰時の実質的需給調整や、政権の安定性の差が気象変動に対する対応力の差として現れた事実など、現在にも通ずる教訓が得られる。 今後、地球温暖化と大火山噴火の何れにも対応は必

          『気候で読む日本史』田家 康

          【銭湯めぐり69 荒川湯@福井市】県民の優しさが伝わる打たせ湯付き銭湯

          【銭湯めぐり69 荒川湯@福井市】 年度末土日の福井・金沢行きの後半戦。3/31は、47都道府県でフルマラソン大会を唯一未実施だった福井県で初めて実施される「ふくい桜マラソン2024」の開催日。石川、富山も北陸新幹線開業に合わせてマラソン大会を始めているが、延伸に合わせて実施されたため2県に倣った形。 朝から金沢駅6:25発、臨時便、各駅停車タイプのつるぎ781号に乗り福井へ。7:00着。宿もスタート地点も金沢駅、福井駅から数分の位置にあったので、かなり快適な朝移動。列車

          【銭湯めぐり69 荒川湯@福井市】県民の優しさが伝わる打たせ湯付き銭湯

          【銭湯めぐり68 こばし湯@金沢市】観光地からも程近いコミュニティ銭湯

          【銭湯めぐり68 こばし湯@金沢市】 年度末の週末は、福井&金沢へ。日曜に行われた1回目のふくい桜マラソンに出場するのが目的。2002年から4年間住んだ懐かしの土地。先週花粉症が喉に悪さして咳が出まくっていたが、週末にはなんとか回復して、延伸されたばかりの北陸新幹線に乗っていざ福井へ。土曜は福井に宿が取れず金沢泊だったので、金沢の銭湯にも初出陣。 土曜の北陸新幹線の始発、6:16東京発かがやき501号敦賀行きに乗り込む。朝食のチョイスは延伸記念で売られていたかにめし。コン

          【銭湯めぐり68 こばし湯@金沢市】観光地からも程近いコミュニティ銭湯

          『徒然草 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川文庫ソフィア 99 ビギナーズ・クラシックス)』吉田 兼好,谷口 広樹

          高校教育に適した古典だが、人生の後半戦で玩味するにも相応しい名著の入門書。 14世紀南北朝期に書かれた書物にしては、現代にも通じる風俗、人生観に溢れており、いずれ別版で全体を通読したい。 未完の完、無能の能、昼より夜の美点、花は盛りよりも始めと終わり、貧富平等論辺りに、兼好の無常論の特徴を感じ、自らが今後集中して為すべき事に想いを巡らせた。 他方、女性論において極端に好悪が激しいのは、兼好自身の経験の影響を感じたが、SNSの反応で一喜一憂している現代人にも通じる気がする

          『徒然草 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川文庫ソフィア 99 ビギナーズ・クラシックス)』吉田 兼好,谷口 広樹

          『スピノザ――読む人の肖像 (岩波新書 新赤版)』國分 功一郎

          主著エチカを中心にスピノザの著書のエッセンスを、「読む人」の観点から潜在的哲学者に問いかけた好著。 スピノザの言葉遣いが独特で、かつ結論と言える定義と公理を先に挙げて論述する様式のお陰で読み解くのは骨の折れる作業だと思われたが、それ故に筆者がのめり込んだのだと想像。 関心を持った概念としては、自己の存在に固執しようと努力するコナトゥスというホメオスタシスに似た概念や、至高の権力を承認する契約だけでは足らず、道徳心に従うとした神との契約(法制度や理性的計算だけに還元できない

          『スピノザ――読む人の肖像 (岩波新書 新赤版)』國分 功一郎